少し長めのドル円予想

 [2012-11-10] ようやく今週の相場も終わりました。少し大きめの動きが久しぶりに出たため大きな損失や大きな利益を出されたトレーダーも多くのいらっしゃるのでは?と思います。

 私は、いつものようにドル円のトレードとなりますが、79円をバックにした買いこみを行い半分は引け前の高値近辺での利益確定となったので、今週は1日だけ負けトレードを行いましたが最終的は最高の1週間となっています。

 今日は既に相場がお休みと言う事なので、少し長めのドル円の相場を見ていく上で重要な米・日のインフレ予想について見ていきたいと思います。まずは日本のインフレ連動国債の利回りの推移からです。

日本インフレ連動国債

 一休みは有ったとは言え、トレンドと言うのであれば上を目指している形になっている事が分かります。

 このグラフが上方向へと推移をしているのであれば、投資家は将来的に日本はインフレ傾向になるのでは?と考えている事が分かります。

 つまりは、この金利と政策金利を足した利回りと言うのが実際の利回りと考えると言う訳ですが、初歩のファンダメンタルズ分析として少し長めの相場を見ていく上でこの方法は非常に効果的です。

 今回少しドル円が打ち込まれましたが、このグラフを見ても先が少し下を向いている事が分かります。

 つまりは、日銀の金融緩和の効果が余り期待できていない状態だと考えてみるのも1つの相場の見方となっています。

 では、次に日本のインフレ連動国債と対にして見る必要がある、アメリカのインフレ連動国債についてみてみましょう。

アメリカのインフレ連動債

 では、続いてアメリカのインフレ連動債の動きです。

アメリカインフレ連動国債

 QE3の影響を受けて上昇した利回りは、急激に下げ幅を拡大させている事が分かります。

 つまり、アメリカの金利が下がっている事を意味しているのですが、これを見ると日本とアメリカの金利差が狭まっている事が分かります。

 では、アメリカと日本の金利差が狭まっているにも関わらず、なぜドル円が売られたのでしょうか?

 答えは簡単ですね。この売り込まれた原因がこの二か国の金利とは別のところにあるからと考えるのが自然だと私は考えています。

 更に、このインフレ連動債が2%を下回るところまで下落をするとするならば、市場はQE4を期待する動きが出てくる事が考えられます。

 この金利が下がっている状況はFRBにとっては正に計算通りの展開だと考えられるのですが、このグラフを良く見てみると分かりますが、9月の半ばに上へとオーバーシュートしてしまっています。

 それは、FXチャートで言うならばレンジのような動きをしていた利回りが、また再度上昇して上抜けする可能性が今後も残っている事を意味しています。

 更に、現在の利回りは2%程度と言うちょうど抵抗に当たる位置まで下落をしてしまっています。

 来週この2%をブレイクするような経済的な不安材料がまた飛び出すとするのであれば、やはりギリシャやスペインを代表とするヨーロッパと言う事になるでしょうが、もしもネタが出ないとするのであれば、再び上昇気配になる事も考えられます。

 このように、見ると投資家は日本の金融緩和による影響はマーケットにはほとんど影響は無いと考えている事が分かります。

 もしも、今のドル円の上限となっている80.5を突破するような為替相場に持っていきたいとするのであれば、バーナンキさんの背理法ではありませんが、更なる金融緩和が必要になる可能性を示唆しているように思います。

 しかし、日本の政治家はそんな事は気にする事も無く、赤字国債発行法案や解散時期に頭が一杯になっている今、動くのか?と言われると、「新政府が誕生するまでは動かないだろう」と言う考えになるではでしょうか?それが今回の売り込みの原因の一部だと考えています。

 最後に、長期的に見れば、昨年や一昨年のような円が一方的に強い状況は、このグラフからは想定できません。私がドル円を買っているのはチャート状況もありますが、こう言った事も少しは考えてやってみている次第です。もちろんこれも蓋を開けてみないと分からないことなんですけどね(笑)。