ドル円と雇用統計

 [2012-12-07] こんにちは、今日もブログを更新しておりますが、重ねて申し上げるところの12月の相場と言う事で私はノータッチとなる可能性が高いので注意をして頂ければと思います。

 今日は、いつものスタイルに戻しましてドル円の日足と1時間足、それに雇用統計についての話を少し交えながら本日の相場展開について考えていきたいと思います。

 昨日は強かったドル円ですが、高値を抑えられると言う展開になってしまい、やはり米雇用統計前に大きく動かすほどの市場参加者がいないと言うのが現状なのかな?と言う見方でおりました。

 また、クロスの方は割と大きな値動きが見られましたが、やはりギリシャ問題が波及して相場が動かないとなると、その他、欧州各国にネタが向くと言うパターンはここ数年良く見られるパターンだと思います。では、まずはドル円の日足チャートからです。

ドル円日足12月7日

 トレンドラインを幾つかチャート上に引いてみましたが、最後の3つの目の直近の黄色のトレンドラインが本日の焦点になってくるラインとなります。

 つまり、このラインに反発して上昇する相場となれば、「それ見た事か」と言わんばかりの83円台に突入し、反対にこのトレンドラインを割れてくるようであれば、レンジ下限である81のミドル辺りを狙ってくる相場展開になる事が考えられます。

 チャート的にみると、まだ高値張り付き状態になっているとは言えないところなので、このまま83円ブレイクに持っていくのか?と言うと微妙な見方となりますし、反対に82円割れをもう一度試すのか?と言うと材料が欲しい状態にあるように考えます。

 そこで、その材料となるのが本日発表が予定されている米雇用統計と言う事になります。(アメリカ雇用統計(非農業部門雇用者数推移グラフ))

 グラフを見て頂ければ一目瞭然ではありますが、少し長めの時間軸で見るとアメリカの雇用者数の増加率は、ほぼ横ばいと言った状況になっています。

 今回予想されている雇用者数の増減は、+8.5万人と大きく前回の+17.1万人を下回る予想が出ているわけですが、参考になるかどうか分かりませんが、先日発表された米ADP雇用統計の結果は市場予想の+12.5万人に対して結果は+11.8万人となった事を考えると、今回の非農業部門雇用者数(雇用統計)の結果は大分悪い数値が見積もられているようにも感じます。(アメリカADP雇用統計推移グラフ)

 さて、もちろん雇用統計の結果を占うのは結果が出てみない事には分からない事ではあるのですが、今回の雇用統計は2012年度最後の雇用統計、またはオバマ新政権最初の雇用統計と言う役割を持って世界中のトレーダーから見られる事になります。

 直近の数値では比較的に良い数値を出している雇用状況にあるのですが、実際は政府の数値が入っていて中身自体は際立っている訳では無いと言う事を頭に入れて臨みたいところです。

 もちろんマイナスは無いとは思いますが、万が一にでもマイナスのような数値が出るような事があれば、相場は一気にQE4へと傾いていく事が考えられるので注意が必要になってくるように考えています。

出口戦略が無い

 それでは1時間足に時間軸を変更して再びドル円のチャートから現在の流れを追いかけてみたいと思います。

 残念ながら今回もブログを書き始める前に撮影したチャートから少し相場が動いておりまして、実際はもう少し下の水準まで相場が落ちている状態となっていますが、私がチャートを撮影すると相場が動くと言うジレンマに悩まされております(涙)。

 3時みたいな動きやすい時間に撮影している私にも問題があるのですが、12月なので自分の時間を有効に使いたいと言う思いもあるので、その辺りはどうぞご容赦して頂ければと思います。

ドル円1時間足12月7日

 1時間足でドル円の動きを追いかけてみますと、上下に2つ綺麗に「ここが高値ですよ」「ここが安値ですよ」と視覚的にトレーダーに訴えてくれる良い足がついているように思います。

 全体的にはフラッグの形を形成し始めており、どちらかにブレイクすると言う展開になっていますが、それも雇用統計が後に控えているので完全に相場のシナリオ通りと言ったところでしょうか?

 また、12月と言う事もあり、全体的には板が薄くなってきているので雇用統計前に仕掛けてくる可能性も否めません。

 つまり、上げたいと思っている人たちは雇用統計の前の手仕舞いに乗っかって一気に売りかけてくるでしょうし、下げたいと考えているトレーダーは一気に抱えているポジションのストップを巻いてやろうと考えて上げ来るでしょう。

 まぁ、これもいつもファンド様方がやってこられるパターンではあるのですが、12月と言う事もあり、もしかするとアカラサマにストップ刈りをしてくる可能性も否定できない?ような気持ちで見ております。

 現在は短期的に黄色のトレンドラインに当たって再び相場が上昇しそうな下髭を作る展開となっていますが、もしも雇用前に上げてくる展開があるとするのであれば、上の白い○で囲んだ辺りのストップは狙ってくる可能性も考えておきたいところだと思っています。

 つまりは一度フラッグからブレイクをして、だましとなって戻ってきて、その後、雇用統計の結果を受けて動きたい方向へと相場が動いていく。

 シナリオはこんな感じとなりますが、それでも12月相場、何が起こるか分かりません。相場に参加されている方はいつも以上に注意をして頂ければと思います。