FX相場のセオリーを知る事が相場経験

 [2012-8-21]今日はFXの相場経験とは何か?と言う事に注目しながら話を始めていきたいと思います。

 「為替相場には流れが有る」と言う事は多くの方が聞いた事がある事ではないでしょうか?私もFX相場には流れがあると考えている投資家の1人なのですが、突っ込んで言うのであれば流れ、即ちストーリーがあるように考えています。

FXの相場にストーリーがある様子

 FXにはシステムトレードも導入されているものの、輸入や輸出業者の需要、それに多くの個人投資家の売買や、銀行や政府による売り買いまで、様々な人の思惑が入り乱れて1つの「FX相場」と言う形で成立をしています。

 そんな人々の思いが1つの相場を作るのですから、そこにはストーリーが存在していて当然の事のように私は考えています。

 例えば、「何百万、何千万円、中には何億円と負けてしまった」と言う経験のある方は、その負けた日の事を忘れる事はできないでしょう。そして、それがFX相場の中の小さな1コマとしてストーリーを作っているのです。

 つまり、相場参加者1人1人の喜びや苦しみや悲しみが、1本のローソクを作っているのであり、相場に参加している以上は、そのストーリーを忘れてはいけないように私は考えています。

 もう少し具体的に説明をすると、例えば、1時間足などで大きな下髭を作るような相場展開が見られたとします。

 経験のある方ならば、今の一文で分かってしまう事なのですが、大きな下髭を作る相場展開とは、要するに何処かの大口や個人投資家の大型のポジションが刈られてしまった事を意味しています。

 その刈られたのが自分だった場合を想像してください。例えば、1万や2万円ほどの負けなら忘れてしまうでしょうが、10億円や20億円をそのローソクの下髭になっている箇所で失ったとするならば、「○年○月○日の1ドルが○○円だった時に、○○な事が有り相場が急変し、○○まで落ちた」と嫌でもその時の刈られたポジションの事は忘れられないでしょう。

 そう言う仮説が立てられるとするのであれば、相場の過去のトレンドラインやレジスタンスやサポートライン全てが未来の相場でも生きてくるとは考えられないでしょうか?

 良くアナリストが「古いラインは消しなさい」と言うのを耳にしますが、私は消しません。消すのは「明らかに必要が無い」と思った時だけです。それは、そのライン一本を忘れられない人がいるからです。

セオリーを知ること

 先に書いたように、もしも相場にはストーリーが存在するとするのであれば、それはセオリーがある事を意味するように私は考えます。

 セオリーとは絵に描いた餅とでも言いますか、要するに筋書きがある物語と言う事になります。

 「FX相場が筋書きのある物語であれば、誰でも億万長者になれる」と言われてしまうかも知れないですが、それがストーリーである以上は、ある程度のシナリオが無いといけませんよね。

 そこで、全てとは言いませんが、私が考えているある程度の強気で攻める事ができるセオリーを2つほど紹介してみたいと思います。

 まず1つ目は、「週5日上げ続け下げ続けの相場は少ない」と言うセオリーです。これが何を意味しているのかと言うと、単純に1週間に5本陽線が出てしまえば週足見ると巨大陽線となるのですが、こんな相場は滅多に無いとするのであれば、4日連続上げ相場が続いたならば売りで攻めるのも手だと言うストーリーです。

 簡単に考えると週末にポジションを持ち越したく無い人達が、金曜日にポジション調整を行う可能性が高いので、それまでに4本陽線で引けているとするのであれば、それなりに買いポジションの利益確定等も起こっても良い?と踏んだセオリーです。

 もう1つは、前の週にあげ続けた相場は月曜日に反転すると言うセオリーです。週が変わると「先週までの動きは何だったのか?」と言いたくなるほど相場展開がガラリと変わる事を経験されている方も少なくないでしょう。

 例えば、底堅く推移している値動きにが先週続き、高値を追う形で木曜日・金曜日の取引が行われ、引け間際だと言うのに高値追いで終わるような相場が有ったとします。

 そのような週終わりとなったすると、次週のオープンは恐らく思惑は売りから入りたい人達が集まる事が考えられます。もちろん高値圏だと言う事もありますが、先週の強すぎる上げに対して「やってやろう!」と考えている大口さんも混じっているはずです。

 更に、前週がアゲアゲで終わってしまっている事で、週足を見ると一本抜きにでた目立つ陽線がついている事でしょう。そのようなローソクに続くローソクが陽線だったとしても、少しは下値を追う動きが週足でも残ると考えるのが定石でしょう。

 突然現れた髭の無い坊主陽線の次の陽線が下髭の無い陽線は探しても中々見つかるものではありません。

 そういう週足が見つからないと言う事は、売りがセオリーになりますね。