FX取引での最悪の終わり方

 [2012-05-14] 私がつくづく自己分析をしてい思う事は、自分自身をFXと言う非常に厳しい相場の世界に身を置きながらも、「内心は他の人と比べてみても非常に憶病な人間」と言う事です。

 自分の勝てるまで止めなかった我慢強さには惚れ惚れするところでは有りますが、この「憶病さ」が無ければここまで相場の世界で生き残れては居なかったと言うのも正直なところです。

デッドエンドと書かれた看板

 相場の世界に身をおくトレーダーにとって一番最悪な結末とは何でしょうか?答えは簡単ですね「相場世界からのレッドカード」つまり退場です。

 私はそういう意味ではとても運が良かったトレーダーなのかも知れません。FXを始めて間もない頃は、折角稼いだ給料に手を付けるのは恐れて、外食や家でのお酒を止めた分だけの資金でトレードをしていました。

 世間一般で言うところの「ドケチ」のような生活だったのかも知れませんね(笑)。「お風呂はこの線までしか絶対に入れん!!この線より上までお湯を入れた負けだ!!」何て言うドケチなマイルールなんてのも作ってみたりして(笑)。

 そのおかげで、私がトレードを始めた頃には20~30万円程度の資金しか口座に入っておらず、全部負けてしまっても次は給料に手を付ける事になるので、思い留まる事ができていました。

 その20~30万円のお金も自分が節制して集めた投資資金だったので、レバ数百倍と言ったレバレッジを最大限に利用したトレードもできずに、言うなれば引け腰のトレードだったので、コツコツ・ジワジワと資金を減らしては足してを繰り返していました。

 今にして思えばこのコツコツ・ジワジワが良かったように思っています。それは、コツコツ・ジワジワ負けている間もやはり相場の事を考えている訳ですから、頭の中ではお風呂に居てもトイレに居ても布団に入っても「FX・FX・トレード・トレード」でした。

 もちろん、お金が掛かっている事なので勉強も必死でしましたし、本が嫌いな私がチャート分析の本やテクニカルについての本を読みこみました。

 「現在も、その時読んだ本の中に書いて有った内容で何か使っている物は有るのか?」と言われると、「うーん、移動平均線?(笑)」と言う答えしかないのですが、必死に何かを勉強するって言う事が何か楽しかったように記憶しています。

弱腰だから退場しなかった

 退場しなかったと言えば語弊がありますが、投入した資金が無くなってトレードができなくなるまで負けた回数は結構あります(笑)。しかし、金額が金額で、それも「1ヵ月や2か月で投資金が全部無くなりました」何て言うトレードが怖くてできなかったことも有り、ダラダラと生きながらえていたと言うのが正直なところです。

 有名な相場の格言で「まず相場で生き残ること」と言う言葉が有りますが、この言葉は今でも私の胸に響く大事な言葉となっています。

 例えば、目の前で大きな値動きが発生して自分が取引するタイミングが遅れてしまったらどうしますか?

 普通に後乗りして利益を狙う人もいれば、反発を狙ってタイミングを待つタイプの方、両方いらっしゃると思います。

 私は、そのどちらでも有りません。憶病なトレーダーなので、ちょっとくらいの大相場では後乗りもしませんし、その反発を期待しての逆張りもしません。

 その動きによって、自分が入りたい位置(ストップが小さく抑えられるポイント)までくれば素直にエントリーしますが、そうで無ければ全く我関せずを自分に言い聞かせて、悔しい思いを噛みしめながらもジッとこらえます。

 私のトレードは何処まで行っても憶病なのかも知れません。ストップにうるさかったり、エントリーにうるさかったりと・・。

 ですが、悔しい思いをした後にも私はこう思います。

 「自分は憶病なトレーダーで良かった」。