ドル円下落に戦犯は甘利

 [2013-1-15] さて、ドル円が下値を試す展開となっているのは既にご存じの事かと思いますが、私は何とか89.605にて売りを入れる事ができているため、それ相応の利益が出ております。

 想定通り昨日の安値を付けた相場は五十日を意識したためか、大きく戻りを見せた訳ですが、その後はドスンと海外勢を中心とした売りが入っているとの噂を耳にしております。

 さて、今日は日足においても面白いローソク足を付ける可能性があるのですが、今日は4時間足でドル円の動向について紹介していきたいと思います。

ドル円4時間足2013年1月15日

 まずは4時間足を見て頂けると、赤いトレンドラインをブレイクした事により発生している今回の下降相場と言う事になりますが、この強い下げの材料となっているのが甘利明経済再生担当相の発言です。

 「円安は、国民生活にマイナスの影響も」

 海外勢は日本の新政権に対して半信半疑のままに日本株を中心として買い支えたと言うこれまでの流れがありますが、過去に何度となく裏切られた海外投資家達は、「本当に新しい政権は期待できるのか?」と言う事を常に危惧しています。

 更には高値テクニカルポイントとなる位置での、甘利氏の発言は経済再生を意図しているポジションについている人間として妥当なものだったのか?と言われると私は疑問が残ってしまうポイントと言えるのかも知れません。

 実際にCPI、インフレ率の上昇を狙ってデフレ脱却を掲げているのに対して、物価が上昇し国民の生活にマイナスが出るのは当たり前の事で、何を今更言っているの?と言う気持ちは残ってしまいます。

 さて、しかしながら今回の発言を切っ掛けとして円相場が一気に大きく崩れるとまでは考えておりませんが、もしかすると調整局面の高値を89.6として更なる材料が出なければブレイクしない高値となったのかも知れません。

ドル円1時間足の到達予想ライン

 さて、1時間足で見てみますと、今回の高値が昨日高値を上回る事ができなかった事を受けて、少し変則的ではありますが三尊、つまりヘッド安堵ショルダーを形成する形が見えます。

 それでは、まず始めにドル円の1時間足を見てみたいと思います。

ドル円1時間足2013年1月15日

 今回のヘッドアンドショルダーは若干変則的となっていますが、現在下げ止まりを見せている白いラインをネックラインと考えてチャートを見ると、赤いラインがターゲットとなる事が想定できます。

 赤いラインは88円を下抜けた直後になっていますが、このラインを考えてみると先に紹介した4時間足のトレンドラインで見てみるとズバリ下値が重なっている事が分かります。

 つまり88円を少し下抜いたのであれば、そこで厚めの買いが入る事が想定される訳ですが、このまま相場が落ちていくようであれば、そのラインを下抜けして4時間足での白いラインが目標となってきます。

 この下抜けするかどうかの判断も今のところは非常に難しいところではありますが、一旦買い需要がでる事は想定できるので、時間帯によっては買いを入れてみて短期的な反発を狙ったトレードをしてみようかとも考えています。

 今日は、売り材料を探しているところに日本発となる絶好の売り材料が飛び込んできた事で、相場が売り足を加速する形となっておりますが、まだ、投資家達も日本の新政権を吟味している状態と言う事には変わり無いと考えています。

 昨日からはギリシャの銃撃事件などが発生した事を受け、相場の関心がギリシャ問題に目覚めつつある事と、アメリカオバマさんの発言を受けての債務上限へと関心が移る可能性もあります。

 とりあえずは、ポジションを握る事ができたので、後はポジションが伸びるかどうかについて相場を追いかけながら見ていきたいと思います。