自民党圧勝と為替相場
ドル円の日足とファンダメンタルズの乖離
では次にドル円の日足チャートを見ていきたいと思いますが、実はこの日足チャートを見ると少し相場展開の分析に迷いが生じる点があります。
実は、金曜日のドル円が日足ベースでの上髭陰線で引けています。知っておられる方も多いと思いますが、ローソク足分析の基本として、高値圏での上髭・陰線と言うのは大きな相場が下降するサインとなります。
そのような陰線が出ているものを直近のドル円相場で探してみると、直近のチャートではその相場のセオリーに沿うかのように、高値サインとなっている事が分かります。
さて、しかしながら今回の自民党圧勝が如何に相場に対して影響を与えるか?と言う事が明日の相場の焦点となってくるように考えられますが、私は2種類のパターンでの相場参加が考えられるように思っています。
12月相場と言う事もあり一筋縄ではいかないかも知れませんが、まず日本時間には買い(円売りドル買い)を狙うと言うことです。
もちろんベストな展開は日本時間7時辺りに上窓が埋まってから買いに入り、84円手前で利益確定と言う流れですが、このパターンの場合には中々押し目待ちに押し目無しと言う展開も考えられます。
ジックリ相場に張り付いていても、8時辺りになってしまうと高値追いの展開となってしまえばチャンスは少ないかな?とも考えています。
そこでパターン2としては、日本時間に上げたドル円に対して84円基準とした売り目線を取り入れる事かなと考えています。
もちろん抜ければ大きな上昇となる可能性が高いだけにショートを打ち込んで負けても納得の損切となるのでは?と考えています。
まとめると、日本時間には買い目線、そこから欧州時間には調整相場~売り、NY時間には欧州タイムの継続もしくは反転。この形でいきたいように考えています。
もちろん12月と言う事もあるので変わり身の早さも常に意識していきたいと考えていますが、まずは体調次第となりそうです。ではでは、本日はここまでです。
おっと、最後にもう1つだけ、ファンダメンタルズがチャート分析を超える時には比較的大きな流れとなる事もあるので注意が必要です。
[2012-12-16] 本日はいつもよりも約6~7時間ほど遅い更新になってしまいましたが、実は少し体調を崩しておりまして朝から寝込んでいましたが、少し改善したためブログの更新をすることにしました。
今日は日曜日と言う事もありまして、週末には毎週のように来週の予想を毎週建てておりますが、本日は日本の選挙も重なった事により、少し月曜日の朝から荒れた動きをするように推察をしております。
海外勢から見れば恐らく今回の日本の自民党の圧勝は想定範囲内となっている事だろうと考えますが、日本の投資家にとっては民主党の大敗については予想はできていたものの確信とまではいかなかったのではないでしょうか?
そこで考えられる相場展開はやはり上窓傾向で見る事が良いのかな?と思っています(上窓じゃなかったなら、先週末の利益確定が判断ミスとなります)。
そこで、日本時間は強めのドル円を想定しているのですが、それも恐らく先に見えてしまった「白川日銀総裁」の退任があるからです。
白川さんの考えは何度か書かせて頂きましたが、「量的緩和を行ったとしてもインフレ率上昇(デフレ脱却)には繋がらない」と言う思想があります。
もちろん、その考えは「インフレ率の調節は政策金利によって行うべきだ」と言う考えがある事からなのですが、安倍総裁はその事についても「もう少し量的緩和を考えてくれる日銀総裁が良い」と言うニュアンスの発言を見せている事からも、白川総裁の任期は先が短いと考えるのが本筋だと思います。
その事はチャート(相場)は既に織り込み済みだと言えばそれまでかも知れませんが、では週足チャートを見ながら少し相場動向について見ていきたいと思います。
上はドル円の週足チャートに対していくつかラインを引いてみたものですが、今日の週足は基本的には上ブレも下ブレもできると言う曖昧な位置に止まっている事が分かると思います。
まずは、下ブレを意識する場合のチャートの見方ですが、まず白いラインに意識して見ると終値が現在引っ掛かっているネックラインとなっている足の終値に対して完全にシンクロしている事。
更に上髭となっている事から、先週の高値を意識した売り込み更には84円を壁にした売り込みなども入ってくる事が考えられます。
次に上ブレを意識すると、黄色の下降トレンドラインを週足終値ベースでのブレイクが見られている事、更に白いラインにおいても終値ベースで少しブレイクしている事が上げられます。
そして、もちろん自民党の圧勝のニュースも後押しとなる事が考えられるので、開いた窓が早い段階で埋まるようになるのであれば、非常に底堅い展開が期待できるでしょうし、予定されている日銀の政策金利決定会合では更なる金融緩和策を打ち出す事もまた買い材料になると考えられます。