FX売り場の探し方

 [2012-12-14] 現在ドル円は84円の手前まで上昇を見せており、テクニカルポイントの手前まで上値を拡大させる形となっています。

 このような相場が起こると決まってトレーダーの間で聞かれるのは、「何処で売ったら良いですか?」と言う単純な質問で有り、何兆円出しても手に入れる事ができない答えです(いや、何兆かの売りを出したらその時点でそこが高値になりますね(笑))。

 私は、この単純な質問に対して幾つかの売り場のポイントとして見ている場所を提供する事が可能ですが、実際にその通りに相場が進むかどうかは全く分かりません。

 されど、ポイントとなるべく箇所は必ず持っています。

 では、どうやってテクニカルポイントとなるであろうポイントを探すのでしょうか?

 恐らく多くの投資を始めたばかりの初心者の方はこれが分からないから、「何処で買う、売る」と言った質問が飛び交うのだと私は考えています。

 私は、その答えは全て自分の中に存在しているものだと考えています。

 例えば、ドル円が今のように84円に突入しようとしている状態を見て、「オーバーシュート気味だな」と判断しています。そこで、何処かで売る必要があると考えていますが、今回はまずチャートから推察をしてみたいと思います。

ドル円週足12月14日

 上のチャートはドル円の週足となっていますが、現在完全に赤いトレンドラインをブレイクしている事が分かります。もちろんトレンドラインをブレイクしているため、何処かの時間軸においては必ずレンジに対してもブレイクをしている事になります。(レンジブレイクについて知らない方は参照)

 つまりは、週足で見る限りは買いが優勢となる可能性が比較的高いと考える、完全な相場のセオリーを意識する事から始めます。

 さて、しかしながら、このオーバーシュートしている相場に対しても、必ずどこかで買いに対する疲れが見え隠れしてきます。

 「何処で売りを入れたら良いですか?」この質問が起きると言う時点で、相場初心者の方も潜在的に売り場を探している相場となっているのです。

 しかしながら、安易に売りを入れるとなると、対局は先に紹介したようにレンジブレイクをどうしても意識せずにはいられない展開となっています。

 つまりは、「売っても長い利益を出すのは少し難しいかも知れない」と言う結論に到達します。そこで私が狙うのは調整局面と言う事になります。

ドル円の日足で見る動き

 次にドル円の日足にチャートを切り替えて値動きについて追いかけてみたいと思います。

ドル円日足12月14日

 日足で見ると白いラインを綺麗に上抜けしている事が分かります。つまりは、ここでも買い優勢の相場展開となる訳です。

 しかしながら、調整局面を狙うと言うのであれば、この白いラインが底値となるようなイメージを持ちながら高値を売って利益を得たいと考える投資家がチラホラ出てくるように思います。

 では、どのタイミングで狙うか?

 私が見ているのは相場の時間軸で、例えば4時間足を使われている方がいらっしゃったら、4時間区切り、1時間足ならば1時間区切りです。

 その任意の時間軸の最後の攻防を見届けてから売るかどうか、ホールドできるかどうかを判断する事になります。

 私は基本は30分足ですが、1時間足となる時と日足、週足、月足と足が決まる時には常に意識してトレードをするように心がけています。

 例えば、ある大台に相場が乗る時と言うのは、足が確定した直後か、足が確定する少し前が多いと言うのを意識した事があるでしょうか?

 これは1時間なら1時間足、4時間足なら4時間足の形状が「たぶん、こうなるだろう」と言う観測の元にトレードされる方と、「こんなローソクにしてやる」と考えた売買を行っている人達がいるためです。

 つまり、このようなブレイクしている買い相場で売り場を探すのであれば、必ず何かのサインが必要と言う事になります。

 さて、ではどうやって売り場を見つけますか?

 次に持ってくるのが売り材料となるべくファンダメンタルズです。

 本日は週末と言う事もあり、週足が確定しますが、「このままブレイク状態で終わらせたくない」と言う輩は必ず存在します。

 そこで、彼らは84超えた辺りか、それを守る辺りか(現在の位置)で勝負を起こしてくるでしょう。

 さらには、本日発表が予定されている米CPIについて、先日のブログ「今朝のFOMC影響」でも紹介しましたが、CPIに注目が集まる事になるでしょう。

 つまりは、その調整も兼ねた動きからCPIが落ちていれば丸儲けを狙ってくるのでは?と言った考えになってきます。

 売り場を見つける事、それは売りの材料となるニュースや予定されている事を探す事、そしてチャート上でも意識されそうな場所を探す事、そして、時間軸での売り気配を感じる事だと私は考えています。

 私も先日2連敗しているので大きな事言えないのですが、こうやって自分で材料とする場所を見つける事で、その条件に合わない相場が出たら手仕舞いを行える、つまりはストップを明確にする事ができる。

 ストップを入れておく事で大損はしない、この事が売り場探しを楽しむ事だと思います。また、誰かに聞いた売り場なんて、信用できないので直ぐに「あいつ外した」ってなっちゃいますからね。

 と、言うところで売ってみましたが、84円抜けてからのが良かったのかな?などと椅子にゆったりと腰かけ考えるのも、12月相場でゆっくりできる時だけの楽しみではないでしょうか?