財政の崖・日銀とドル円

 [2012-12-20] さて、昨日は高値を付けた後に一気に売り込まれてしまう展開となってしまいましたが、最近私のFXブログも少し人気(笑)?になってきたのか、友人を介していくつか質問を受けました。

 体調は良くなってきていますが、まだ完治とは言えず体に重さが残っております。

 さて、ではまずはチャートを見ながら友人の友人からの質問と言うものに答えながら現在の相場を日足チャートで追いかけてみたいと思います。

ドル円12月20日日足チャート

 まずは、どのような質問が有ったのかについてですが、これがまた究極の質問で「年末年始ドル円は上がりますか?下がりますか?」と言う数億ドルにも値する質問です。

 ハッキリ言うと「分かりません」と答えるしかないのですが、少しヒントとなる事は幾つかあります。

 まぁ相場を追いかけておられる方なら当然ご承知の事だと思いますが、1つは「アメリカの財政の崖」、2つ目は「欧州問題の行く末」、3つ目は「日銀の踏ん張り」と言う3つをベースとした話題です。

 まずは日足を見て頂けると分かりますが、白い○で囲んだ箇所、昨日の陽線に対して上髭を付ける原因となったのが、1つ目の「アメリカの財政の崖」問題が切っ掛けです。

 アメリカでは民主党と共和党の話し合いが行われており、富裕層と一般層のどちらが実質増税となるものを受け入れるかが焦点となっていますが、お互い一歩も譲らずに、プランBまで飛び出してきておりますが、結局そのプランBも却下となっており、話し合いが難航している事からアメリカへの不安感からの円買いです(もちろんリスクオフですのドルも同時に買われています)。(リスクオフやリスクオンの意味についてはFX初心者のためのリスクオン・リスクオフの違いを参照してください。)

 さらに、本日現在のところ陰線として日足ローソクを作っておりますが、この切っ掛けは3つ目の話題「日銀の踏ん張り」がベースとなっています。

 日銀の追加緩和が余りにも期待から離れてお粗末なものとなったために、それ以上に期待が膨らんでいた市場からの失望と言う形での売り浴びせとなっています。

 なぜ追加緩和に対してここまでの売りが入るのか?と言う事が気になる人がいらっしゃると思いますが、今回のマーケット、日本株を含めて買い上げたのは海外勢だと言う話が聞かれています。

 海外勢の投資は何処かで利益確定に入るのが本質となりますが、今回の追加緩和に対して「新しい日本になる」と言う期待感が先行していました。

 その期待感から実績を見ると追加量は前政権時となんら変わらない結果となって事への不安感から更なる売りを呼んだと私は考えています。もちろん、アメリカの問題と合わせ1本と言う事になります。

 今回はアベノミクスとまで呼ばれる安倍政権の力が及ぶ前の日銀の判断と言う事になるのですが、それにしてもインパクトに欠けたと言うのが正直なところではないでしょうか?

 更に、その後安倍氏から「追加緩和など、選挙で訴えてきたことが一つ一つ実現している」と言う少し前進した事に対する安堵とも取れる発言が出た事も、「なんだ、この程度で良いのか?」と言う不信感が出たのではないでしょうか?

ドル円の1時間足での歯抜け相場

 さて、長々と語って参りましたが、私の話だけでも面白くないので、やはりチャートを見て現在の相場状態を確認してみたいと思います。

 では、いつものようにドル円の1時間足を見ながら相場を追いかけてみたいと思います。

ドル円12月20日1時間足チャート

 基本的に黄色いラインで引いた上昇トレンドに対して現在は終わりを告げようとしている事が分かります。つまりは売りたい気持ちがチラホラと湧いてくる、高値叩きをしたい展開と言う事になります。

 そこで、何処でエントリーを考えるのか?となるとやはり赤い下降トレンドのラインにどうしても目がいきます。

 そこまで強いトレンドラインと言えるわけでは無いのですが、84.2辺りまでの上昇となると「まだ上がる」と考える方の買いが入ってくると思うので、安心のショートと言う訳にもいかない微妙なポイントとなります。

 利益確定の目安は83.2辺りまで、つまりは白い○で囲んだ窓を完全に埋める位置が想定されてくる訳ですが、昨日の日足陽線が上髭になったからと言っても自信満々で売り込める足でないのは確かだと考えられます。

 そこで、やはり注目されるのは、アメリカの財政の崖に対するニュースがこぼれる事になりますが、近年アメリカの政府の決断関係のニュースを見ていますと、いつも遅いと感じるのは私だけではないでしょう。

 お互いの駆け引きがあるのは分かりますが、基本的にはクリスマスまでに決着を付けたい流れだったと思うのですが、クリスマス明けまで持ち越されるとなると市場の不安は更に大きくなる事になると考えられます。

 お互い引けない場合には恐らく「オバマ側が引いてくる」と考えるのが共和党の戦略だと、ここ数年の両党の話題を見て感じる事なのですが、個人的には27・28辺りに決着がつくのかな?と言う気で見ています。

 決着が付いたところで、ドル円が上がりますか?と言うと基本はドル売りとなる事が考えられるので、クロスは上がってもユーロドルの上げに押されて少し強含みくらいを想定しています。

 さて、最後に年末年始ドル円はどうなりますか?と言う質問に対してですが、簡単に考えただけでも、これだけの不確実な情報を整理しなければいけない状態です。

 ましてや、板が薄くなっていて、クリスマスを迎え更にそれが加速する事を考えると、基本はレンジを想定するのが本筋だと思うのですが、もしくは少し調整相場的に売りが入るかな?くらいに考えておくとやりやすくなるように考えています。