想像される薄い取引

 [2012-12-23] 今日は週末と言う事で簡単な週の展望となりますが、今週はクリスマスを挟むなど年末相場となるので非常に取引量が少ない相場が想定されます。

 そのため、基本的には取引をされる方は余りいらっしゃらないと思うのですが、昨日はポンドルの動きについて書いたためドル円相場について週末の見方を更新していなかったため、簡単ですが更新していきたいと思います。

 まずは、ドル円の週足チャートからですが、次のような状態となっています。

2012年12月23日週足チャート

 週足で見るとドル円は上離れしている、つまりはブレイク状態にある事が分かります。

 しかしながら先週板が薄かったものの十字となるローソク足で引けている事が分かります。

 このような足は基本的には相場反転のサインとなる訳ですが、ブレイクを確認するために一度黄色のライン辺りまで相場が押してくるような展開があるかも知れない」と言う気にさせるローソク足であると思います。

 しかしながら相場は基本はブレイクしているので、基本は上向き方向と頭に入れて相場を見ておくと楽になるように考えます。

安倍総理の周りが心配

 さて、今日は日足チャートを最後に見て終わりにしたいと考えていますが、何分板が薄い事が基本となるので、月曜日は基本は下向きで考えるのがセオリーとなってくるように考えています。

 それは、84円台まで上昇した相場に対して、これ以上は実需、もしくは新しい材料がどうしても必要になってくるな・・と言う考えが浮かぶからです。

 実需の買いが無いのであれば、あるのは「仕掛けの売り」と言う事になってくると言う事です。ではドル円の日足チャートです。

2012年12月23日 日足チャート

 こうやって見ると直近で付けている2つのローソク足は下髭2つと上げていくと言う形が見えるのですが、それでも月曜日の相場は非常に板が薄いと考えられる事と、日本が休みと言う事もあり売りに傾く気になってしまいます。

 来週の相場に対してはこの辺りにしておいて、少し心配な事を上げておきたいと思います。それは以下の発言です。

 石破茂自民党幹事長「(為替について)85-90円にどうやって収めるか考えなければならない」

 加藤勝信自民党総裁特別補佐は21日、「日銀法改正は目的ではなく手段であり、十分な対応なら改正の必要はない」との見解を示した。

 安倍総理が誕生したとして、この取り巻きの発言が私はどうも危険さを感じずにはいられません。

 特に石破氏の発言は85円を目標水準と言うものを明確に示してしまっています。現在相場の水準を設けているスイスを例にとってみると、目標水準を設ける事の危険性は考えずにはいられません。

 さらに、単純に85円を目標を示している事に対して、今現在は84円となると「日銀は動かないのでは?」とさえ市場が考えてしまうかも知れません。

 もしも、強い金融緩和と言う考えが安倍次期総理の単独の考えであったとするのであれば、QE推進を行っているアメリカのドルに対して、これ以上の円安方向へ相場が振れると考えるのは難しいような気がして仕方ありません。