北朝鮮が攻撃したドル相場

 [2013-3-30] 週末土曜日となりました。

 今週も一週間お疲れ様でしたと言う事で、先週のトレード成果についてですが、正直後半はポジションを握っただけのトレードとなってしまい、前半での利益が合計100pipsほど出ていますが、大した利益とはなっていません。

 ポジション取りは、来週の事を考えて94円レベルと、93円台で複数回に分けた分散トレードを行っており、持越しでのロング保有となっています。

 もし週明け下窓全快となるようならば、大きな痛手となる訳ですが、その場合には持ち越した分のポジションを救うためのトレードをしなければいけませんが、ポジション的には大きく無いので問題無いだろうと考えています。

 さて、本日は、少し頭の中に入れておきたい内容として、北朝鮮が韓国を攻撃した場合の相場展開について書いてみたいと思います。

 まずは下のチャートをご覧ください。

2010年11月23日ドル円4時間足

 上のチャートは2010年11月23日辺りのドル円相場の値動きを示したチャートとなりますが、2010年11月23日に何が起こったのか?と言いますと、北朝鮮が韓国の延坪島を砲撃したニュースが流れた日です。

 この日近辺の相場は、それまで日本のリパトリの動きを受けて下押しを受けていた状態から復帰して、年末ドル需要を受けた上昇を見せ始めておりました。

 そして、黄色の□で囲んだ最初の相場上昇と言うのが、第1報が入った時の動きとなります。

 北朝鮮の砲撃の第一報が入った際、ドル円は上昇する動きを見せた理由なのですが、これは「地政学的リスク」によるものだと言えます。

 つまり、日本の近隣諸国でドンパチやる訳ですから、「日本も戦争に巻き込まれるのではないか?」と考えられた円売り、さらにリスク回避通貨としてのドル買いが行われた訳です。

 これは有事のドル買いと言う、「何かあったら資産を守るためにドルを買っておけ」と言う相場参加者の意識が出た動きだといえます。

北朝鮮の砲撃後になぜドル円が下がったのか?

 先ほども紹介したように、この時、ドルに対しての年末需要から基本的には上昇トレンドとなっていたにも関わらず、大きく付き上げるように売られた円は、その後急速に買い戻されています。

 それは、この時のニュースを読んで頂ければ少し内容が分かりやすくなると思うので、「2010年11月23日北朝鮮が韓国に対して砲撃をした日の時系列ニュース」を参考にしてください。

 流れ的には、「攻撃を受けた」とされる一報から、しばらくすると砲撃が止まったとする報道へと切り替わります。

 これにより、それまで「戦争へと発展する」と不安が煽られていたマーケットは、安堵感が広がり、一気に日本円の買い戻しへと進んでいきました(リパトリの動きも)。

 また、当時、情報がかなり錯綜しており、韓国と北朝鮮の戦闘機が一戦交えたなどの噂が飛び交っていた事もあり、円が売られていた状況と言うのは極度の不安状態であった事から、その反動が大きく出たと言えると思います。

 現在、北朝鮮が攻撃範囲と対象について、アメリカを示唆する内容を随時発表していますが、もしも韓国やアメリカを攻撃した場合、2010年11月23日の相場状況を言うのは大変大きな参考材料になると思います。

 投資家は常に冷静に、どんな事が起こっても心を鬼にして、自己資産を守る事がまず最初に考える事となる考えています。

 ニュース映像に呆気にとられるのは後にして、ガッポリと稼ぎを出してからニュース映像を見ても遅くないですからね。

 ただし、日本が攻撃を受けるような事態となった場合、これはリパトリエーションの動きに繋がる事が考えられるので、要注意したところです。

 本日は、非常に不謹慎な内容となりましたが、相場って結局そういう事を想定していないといけない物だと個人的に考えているので、ご容赦をして頂ければと思います。