加・米・日の経済分析

 [2013-3-7] 本日は少し体調が改善しておりますが、今は寝不足でフラフラとしながら相場を追いかけています。

 握っていたショートは昨日のドル円相場上昇で綺麗に刈り取られてしまい、残っているショートは94.502と、イタリアショックが起きた窓開き直後のショートのみとなっています。

 今日のブログの中身として、カナダ、アメリカ、日本で、昨日から自国の経済に対して発表があったので、その内容を整理する意味で書いていきたいと思います。

2013年3月7日ドル円4時間足

 まず、ドル円相場からですが、上はドル円8時間足のチャートとなっています。

 昨日のADP雇用統計の結果を起点としたドル円相場の上昇を受け、4時間足では追い切れなくなってしまったので、8時間足へと時間軸を変更しています。

 上のチャートを見て頂けると分かりますが、昨日までの狭いレンジは既にブレイクを起こしており、現在は長い時間軸での動きを追いかける事になります。

 本日はECBのドラギ総裁の発言も注目材料となりますが、若干のハト派的な意見が出る方向で昨日からの相場は推移しているように思います。

 ドラギ総裁は、そこまでRHDPが-1.8と言う事で、最近は強いハト派発言が余り出ていない事を考えると、今回も高値を抑える程度の発言を行う事が推察されます。(参照データ:マリオ・ドラギのHDP・RHDPへ)

 ドル円はと言うと、週末に予定されている米雇用統計に対してのガス抜きが行われた状態ですので、高値追いとなるには市場予想を少し上回る水準が必要となり、少し程度の上回りかたとなれば、全戻しと言う展開も考えられます。

 また、直近の黄色のトレンドラインを現在ブレイクしている事から、打たれれば買われる展開が想定されるチャートですが、94円台はまとまった売りが観測されているようですので、高値売り早めの利食いでコツコツ稼げる展開でもあるように考えています。

カナダ、アメリカ、日本の経済について

 さて、それでは本題となってるカナダ、アメリカ、日本が、どのように自国の経済を分析しているかについてです。

 少し長めの目線となりますので、直近相場への影響は小さいですが、頭を整理する意味も込めてアップデートしておきたいと思います。

アメリカ、ベージュブックより

 「2月の米経済は『緩やか』ないし、『まずまず』に成長」「大半の地区が個人消費の伸びを報告」「ほぼ全地区で住宅市場が上向いた」「労働市場は緩やかに改善」「大半の地区で、物価への小幅な圧力」「数地区で雇用は抑制」「製造業は大半の地区で穏やかに改善した」

 このように、今朝方のベージュブックによると、アメリカの景気は改善方向を見せている事が良く分かります。内容的にはアメリカ経済安泰と言ったところでしょうか?

カナダ政策金利発表後の声明文より

 「世界経済の見通しは1月の報告時点と概ね一致している」「インフレ率は1月の報告時点から幾分穏やかになっている」「カナダ経済の成長が今年は加速すると中銀はまだ見ている」「カナダのインフレは1月時点での予想よりも低い」「高い通貨はカナダの輸出を非常に傷つける」

 カナダ銀行は、この内容を見ていますと、思ったよりもカナダ経済の上昇が現時点では良く無い事を示唆して、尚且つカナダドル高についての懸念を示唆しています。

 さらに、1月の世界の見通しでは、「世界経済の見通しは昨年10月の報告時点よりも幾分か弱まっている」との声明が出ているため、少し世界経済についての懸念が入っている事になります。

日本政策金利発表後の声明より

 「景気は下げ止まっている」「わが国経済は当面横ばい圏内で推移したあと、緩やかな回復経路に復していくと考えられる」「設備投資は非製造業に底堅さ、全体は弱め」「個人消費は底堅く推移している」

 どちらかと言うと、回復していると言うよりも「踊り場入り」と言う表現になりますか、「V字」回復では無く「L字」回復状況との見方を示しているように思います。

 実際、震災や昨年までの「行き過ぎた円高」を受けた企業のダメージもあるため、なかなか強い発言はできない状態にあります。

 と、この3か国の内容を見ますと、一番買いたい通貨がアメリカドル、次は並んで日本円・カナダドルと言う順になり、反対に買いたくない通貨と言う意味では、これから緩和が予想される日本円が1位となり、通貨高懸念が出ており緩和へと傾く可能性のあるカナダドルと言う事になります。

 アメリカドルは景気向上により、緩和が終焉へと向かう事が示唆されるため、一番買いたい通貨でもあり、買いたくない通貨としては最下位となります。

 そのため、アメリカドルインデックスが上昇していると言う状況になる訳ですね。

 と、今回は声明文などからの各国による自国分析について書いてみましたが、このような少し長い目を持った分析も相場の役に立つと考え、いつも1人で妄想を広げております。