中国バブル崩壊の留意

 [2013-3-14] 本日は、昨日読んだ海外のリポートから「中国のバブルはこれから弾けるのではないか?」と言う事を考える内容と、いつものようにドル円相場について紹介してみたいと思います。

 投資家の間では「チャイナリスク」や「チャイナマネー」や「チャイナなんとか」と言う言葉を頻繁に聞きますが、結局、中国の矛先がどのように動くかについて、多くの人が興味を持っているところだと思います。

 そこで、私の個人的な展望となりますが、今後、相場に携わる者として、頭に入れておきたい事を自分なりに整理してみたいと思います。

2013年3月14日ドル円4時間足チャート

 まずは、いつものドル円相場についてですが、現在、若干底値を打ってからの上昇軌道となっています。

 96.25を抜けなければショートと言う姿勢は今も変わらず、相場に臨んでおり、上のドル円4時間足チャートでは、赤いラインがそのポイントとなります。

 今朝方に、リパトリエーションの動きにからんで、少し大きめの円買いニュースが流れておりましたが、ちょうど赤いラインの下辺りと言う事もあり、個人的に想定していたラインでの売り参戦後のレンジ傾向と言う事で、ストップの置き場などリスクに対して大き目の利益を上げる事ができた次第です。

 また、海外シンクタンクからは、日銀の金融緩和が来月の金融政策決定会合を待たずに、今月の25日にも強い緩和策を打ち出すのでは?と言う話も出ており、レンジ底値付近においては少し固めの動きとなっているように考えています。

 トレンドは黄色のラインに迫る形で頭が重くなってきておりますが、この黄色のラインは現在の日本の金融緩和期待からして鉄板となりつつあるので、ライン付近まで価格が近づいた場合には、大きな攻防戦が起こる可能性があるので注意が必要だと考えています。

 本日発表される経済指標としては、アメリカのPPIに注目しています。

 直近の流れからして、昨日の小売りが強かった事も考えると、相場全体としてアメリカの経済回復への期待が大きくなっている一方で、インフレ状況が進むようならば、尚更ドル買いへと舵をきる可能性があるからです。

 そのためNYタイムには注目していきたいと思いますが、さらに、本日のダウが連騰する事で8連騰となるので、本日連騰した場合には明日が売りとなる最高のパターンとなる事も想定しています。

 最後に、明日が15日と言う事もあり、本日は円売り傾向に進む可能性が比較的強いと考えているので、明日の昼辺りまでで高値を抑えて伸びるかどうか見てみたいと考えています。

中国バブル崩壊はやってくるのか?

 前半に時間が取られた事と、現在ブログ更新中にドル円が上げている事もあり、ゆっくり更新していられない事態になってしまい、少し簡単に個人的な考えをまとめていきたいと思います。

 まず、昨日、いろいろと海外レポートを読んでいまして、1つ興味深い内容が掲載されていました。

 「現在、中国の各地にゴーストタウンができあがっている」と言った内容だったのですが、建設業者が次々に新しい開発を行い、アパートやビルなどを建設しているのですが、その新規建設された町には誰も住んでいないと言う、まさに人っ子1人としていない町なのです。

 これは、政府が建設業者に委託して建築を進めている町との事ですが、この建設が、建設業がGDPに占める割合の内、約半分に当たると言うのです。

 つまりは、意味の無い建設がGDPを下支えし、悪い言い方をすれば水増ししていると言う状況とも取れなくはありません。

 特に、最近の中国の動きを見ていますと、インフレに対して非常に敏感な反応を見せており、昨日の中国人民銀行総裁の周氏の発言もそれをうかがわせるものとなっております。

 「中国はインフレに留意すべき」「インフレ期待を安定化させる必要がある」「春節が消費者物価指数前年比のデータに影響を与えた」「全体的な需要の拡大が資産価格の上昇をもたらしている」

 (参照:周小川の2013年3月発言・ニュース

 また、日本の金融緩和に対しても遠まわしにですが、頻繁に否定的な意見がでてきています。

 それは、日本が金融緩和をする事で、中国のインフレが加速する事を恐れているいるからに他ならないからだと考えられますが、日本の円安が進む事で、中国の競争力が失われると言う事も留意しておきたい事だと思います。

 特に今年の中国のGDP予想は7.5%と言う事で、2011年時点のように9%を上回るような成長は期待できません。

 2011年時点の中国CPIは6%と言う水準でしたが、それでもバブルが崩壊しなかったのは「強い経済成長が有ったから」でしょう。

 しかし、現在、中国においてPM2.5など、劣悪な環境問題のニュースも頻繁に出始めている中、高いGDPを維持する事は困難になりつつあります。

 今後の中国のCPIには更なる注目して見ていきたい訳ですが、思い出してみると、2年前でしたか、あのサブプライムショックを的中させたルービニ教授は、2013年に中国バブルの崩壊を予想しているんですよね・・。