動意薄の中でのリパトリ

 [2013-3-29] マーケットが予想した通りにも金曜日は、フロー不足と言う感じが顕著に出ている中で、昨日のトレードはロングロングで良いところで取れて、半分食っては半分刈られてを繰り返しておりました。

 結局トータルで益を見るのであれば、樋口一葉にも届かぬ利益に意気消沈気味で動かぬマーケットに対してフォローアップをしている状態です。

 昨日のキプロスの銀行問題について、ロシアへの波及が広がる懸念が広がる中、まだまだ欧州情勢が下火とはならない事が想定されますが、まずは、冒頭で色々話すよりもドル円チャートを見ていきたいと思います。

2013年3月29日ドル円8時間足

 本日も、ドル円8時間足を使って状況を分析せていきたいと思いますが、先月から今月頭あたりに観測されているマクロの売りラインをチャートに入れてみると非常に素晴らしい抵抗ラインとなっている事が分かります。

 このライン辺りに入った時に、「ドル円相場が行き過ぎである」とのファンド勢からの指摘が相次いでいた事を考えても、この辺りで売りを入れたポジションと言うのは比較的に多かったのかも知れません。

 私はロングポジションを少量ですがスイングスパンを考えてのエントリーとなっておりますので、来週からの相場で96円台の壁を叩くような相場であれば利益を確定させる予定のポジションを昨日宣言通りに拾っています。

 目先の相場は日本企業のリパトリの動きが焦点となった動きと考えられる事から、ガツンと売られると後は続かないと言うパターンとなる事が想定されるので、落ちたと感じたらバンバン拾ってやろうと考えています。

 また、キプロス問題については1ヵ月間今の状態が続く事が想定されているので、今後、この話題が足を引っ張ってくる事は明確ですが、目先のロシアの動き等も懸念材料に入ってくる事を考えると、5月の修羅場と言うのは今年も継続と言ったところでしょうか?

FRBのハト派色が濃く?

 ここにきて、少し気になっている話題について触れていきたいと思うのですが、昨日FRBメンバーが数名発言を出していたのを御存じでしょうか?

 エリック・ローゼングレン、サンドラ・ピアナルト、ナラヤナ・コチャラコタ、チャールズ・エバンズと、ピアナルト氏以外のメンバーはハト派色が強いメンバーとなる訳ですが、それにしてもこう言ったメンバーが居る事を考えると、ますます2013年は金融緩和が継続するのでは?と言う見方が強くなりそうな気がしてます。

 次に、昨日の発言内容から、キーワードとなるべき経済指標の数値に言及した発言を抜き出してみました。

 ローゼングレン米ボストン連銀総裁「米失業率、いずれは5.25%に低下する見通し」「米経済成長率、今年は2%を小幅に上回ると予想」
ピアナルト米クリーブランド連銀総裁「他の要因も含め、雇用が数カ月続けて20万人増となれば、雇用市場が大幅に改善したとの判断出来るかもしれない」
コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁「インフレ予測が2.5%を突破するなら、ゼロ金利政策を解除へ」「FRBは失業率の数値基準を現在の6.5%から5.5%に引き下げることで更なる刺激が可能だ」
エバンズ米シカゴ連銀総裁「20万人の雇用増が6カ月間続くことを望む」

 (参照元:2013年3月28日のFX要人発言・ニュース)

 この内容を見て頂けると、彼らは現在「金融緩和が必要」だと考えている訳ですが、イメージとしては20万人以上の雇用者が半年、つまり6カ月続くようならば強い経済回復と考えるとの見方が優勢なように感じます。

 先月が23.6万人と20万人を超えてきた訳ですが、そう考えると後5か月と考えるのであれば、9月頃と言う推定ができる訳ですが、そこにはジャクソンホールが待っているではありませんか?

 もちろん、そこまで強い回復が継続するとは誰も思っていない訳ですが、どこでアメリカの景気の弱さが出始めるのか?誰も今の株価に納得していない中でも買われる株。

 これからはいつ崩れるかを探し、飛び乗り、そして飛び降りて反転を探す相場がしばらく続くのかな?と言った印象を抱かせます。