ドル円は緩和期待が先行

 [2013-3-27] 上手く昨日のロングポジションはチャートに乗ってくれたようで、先ほど半分利益確定を行い60ポイントほどの利益が出たと言う取引になりました。

 今回のロングポジションについてはチャートからの見方をベースとしてのエントリーとなっていますが、94.2辺りでは底固い推移を見せていた事もあり、この動きを見る限りは本邦系の個人投資家は昨日からの流れで利益を掴んだ方が多かったのではないかと考えています。

 キプロスからはベイルインと言う聞きなれない表現が毎日のように飛び出しておりますが、まずはいつものようにドル円チャートにお絵かきをしてみたので、そちらからご覧ください。

2013年3月27日ドル円8時間足

 今回もドル円の8時間足をベースにした作画となっていますが、黄色の○を見て頂けると分かるのように、昨日想定していた「だまし」となった可能性があります(FX用語参照:「だまし(fakeouts)」とは?)。

 この黄色のポイントが「だまし」としてして機能しているのであれば、上値は赤いトレンドラインが対象になってくる事になりますが、

 目先の上値と言うのは、先ほど利益確定をした細い白いラインで有っているように考えています。

 その理由としては、やはり年度末に向けた本邦系の売りを想定している訳ですが、これも4月までには全て消化する事になるので、その後は基本的に日銀の政策金利決定会合までは底堅く推移するように考えています。

 また、現在のドル円相場の上昇は、「赤い細いトレンドラインのブレイクによるもの」と考える事で、納得できるものとなるかと思います。

3月28日は非常に厄介

 まず、今週29日、つまり金曜日について、アメリカやカナダを代表とする主要国の多くはグッドフライデー(聖金曜日)に指定されているため、私たちの戦いは28日までと考えておく必要があります。

 29日は本邦系としては年度末となる事から、日本時間にはそれなりのフローがあるかも知れませんが、欧州・NYタイムともなるとその動きがあるとも予想できません。

 そこで、フローが28日に偏ってくる事が考えられますが、それに輪をかけるようにキプロスの銀行の再開もまた28日へと設定されています。

 つまりこれは、28日は更に注目材料が集まっていると言う事になります。

 ニュースによると、キプロスの銀行に対して「国内行への緊急流動性支援を最大30億ユーロに増額」とのニュースが出ていますが、30億ユーロのフローで足りるのか?と言う気がしています。

 銀行が開く事でキプロスでは預金を引き出す動きに追われる事になりますが、その動きに対してユーロが売られ安全資産を買う動きへと流れるように考えています。

 また、資金の爆発的な流失によって、スイス銀行などの安定した銀行へと資金が逃げていく事も想定できるので、ユーロスイスの動きについても個人的に注目する予定です。

 また、ドル円について昨日動きにおいて、「欧州議会は新たな銀行整理法案のもとで10万ユーロを超える預金者に負担を求める」と言う材料の元で、ユーロだけが一方的に売られる局面が有りました。

 この動きにドル円が連れなかった事から、28日の動きでドル円だけ上がっていくような動きとなるのであれば、「最強状態」と考え売るに売れない状況になる可能性も頭の片隅には残しておきたいと思っています。