レンジ相場の上下は厚い壁

 [2013-10-29] 今週も始まりましたが、まず先日のトレードから紹介すると、以下で紹介する昨日作成チャート通りのトレードで上手く益を出す事に成功しています。

ドル円2013年10月28日チャート4時間足

 先日は特に材料が無かったのですが、上のチャートのようにターゲットを97.8においたトレードを模索していたところ、ちょうど97.78辺りにてまで上昇を見せ、米住宅指標へと流れ込んだため、経済指標発表に向けてポジション取りが少なくなる事を考えた前乗りをし、97.785にてショートを掴みました。

 かなりドンピシャの高値を先日掴む事になっておりますが、その後の下落でポジションの一部を利食いし、現在は残りのポジションをホールドしている状況となっておりますが、「週末にかけて落ち込むであろう」と言う週末からの想定トレードを考えて今後のポジション取り並びに益の確定を考えてみたいと思っています。

 さて、先日は特に目ぼしい材料にかけるマーケットとなりましたが、日本株の反発を受けて上げてきたドル円に対して、米国債利回りが付いてくる事が無く、結果的に9月中古住宅販売保留の大幅悪化により(予想0.0%に対して結果-5.6%)、さらに米国債の上値を重くする展開が意識されて、「結果的にドル円が打ち込まれた」と見ています。

 さて、本日はアメリカの小売売上高やPPIの発表が行われますが、この数値はアメリカの債務上限引き上げの遅れや、政府機関閉鎖に対する影響が含まれていない数値になります。

 そのため、マーケットのコンセンサスはある程度良い数値は織り込み済み、数値が悪いと「来月はもっと失速する」と言う思惑からドル円は打ち込まれやすい状況になってくる事を想定しています。

 特に、米国債について考えていく事が大事になってくる訳ですが、思ったよりも2.50%付近での動きが長い事から、ドル円がその流れに合わせる形で再び97円カット方向へと振れやすい状況にあるとも言えそうです。

 もちろん、ドル円は97円割れは“かなり固い”と言える訳ですが、FOMCの流れを組むならば、その辺りのフローを刈り取りに行く事も頭に入れておいても良いと考えております。

 また、上方向の動きとなった場合には、昨日も紹介していますがトレンドブレイクを視野に入れる必要があるので、ブレイクのフローが出そろった後で、“だまし”になる事を想定しつつ、本邦輸出系の参入ラインである98.10辺りでの攻防を想定しています。

 特に最近のマーケットは長いのを取るのが難しく、短期時間軸ではレンジ相場の典型的な推移で、長期時間軸においてはフラッグの離れ待ちとなっているため、ポジションを仕込み待つ事が重要な状況下にありますが、そろそろ11月に向けてファンド勢から強引な動きが出始めても良い頃なので、もしかすると個人投資家のロングポジションを刈り取ってくる事も視野に入れる必要があるのでは?と頭の片隅に置き始めています。

ドル円4時間足のチャート

 さて、本日は材料不足でして、チャートについても先週の物をなぞった程度になっています。

 代わり映えのしないチャートですが、宜しければご覧ください。

ドル円2013年10月28日チャート4時間足

 やはり、キーポイントとして挙げるならば、オレンジ色のトレンドラインが目立つ訳ですが、窓の開いた水準を全く埋めていない事も気になるポイントですし、97円近辺までの下押しはチャート的には期待したいところだと判断しています。

 また、依然としてショーターにとっては97円のストップを刈り取った後で、96円後半あたりに(96.60~96.80)に観測されているリアルマネー系の買いと、輸入系からの買い観測を熟して行けるのか?

 その辺りが注目材料になってくるチャートに見えています。

 本日のマーケットはNYタイムに発表される経済指標次第と言った流れが想定されますが、材料不足の中で値動きが限定されているため、どうしてもマーケットが苛立ち始めている事が感じられています。

 基本的には、下方向への動きは材料が最悪でない限りは“だまし”へ、と言う心構えの中で取引を組み立てていきたいと思います。