米問題と今週相場の地合い

 [2013-10-7] 先日、私の知人以外の方で、さらに1名の方から掲示板を通じて「ブログを読んでいる」とのご連絡を頂きました(喜)。

 しかも、毎日読んでくださっているとの事で、「さらに緊張して言葉を紡いでいかなければいけないな」と言う思いで一杯になります。

 私のブログは、本日のマーケットもそうですが、時折、極端にマーケットから乖離してしまう内容となっているので(汗)、大変恐縮なのですが、その自分の見立てとは違うマーケット展開となった時に、悪あがきをしている私を想像して頂ければ幸いです。

 また、「最近から読み始めたよ」と言う方もいらっしゃるので、前書きで少しだけ私のトレードスタイルについて紹介しておきますと、トレードを“攻め”と“守り”の2種類があるとするならば、私は“究極の守り派”です。

 益を追求する事よりも、資産を守る事に重点をおいたトレードを心掛けているので、他のブログを書かれている方の様に、スキャルピング(短時間のトレード)で、「1000万円儲かった」と言うような話は全くありません。

 特に短期投資になればなるほど、逆に慎重に手を動かす事を考え(理由の無いエントリーだけが膨らんでしまうため)、咄嗟の判断が必要なマーケット以外では、比較的、短期エントリーポイントは無視する事も少なくありません。

 そのため、華やかなトレードでは無いですが、コツコツと利を積み重ねて1年経った時に、「今年もマーケットで生き残る事ができて良かったね」と自分に言う事を目標にしています。

 その結果、読まれている方にとっては、「全く華が無いな(笑)」と言う感想を持たれるかと思いますので、どうぞご注意を(笑)。ただし、マーケットに対する苦しみや葛藤と言う面はお伝えする事ができるかと思います(笑)。

ドル円2013年10月6日チャート4時間足

 まず始めにその葛藤から入っていく必要があるのが今日のマーケットなのですが、「ドル円が下窓を開けた場合にエントリーする」と書いておりましたが、結局入っていません(入れていません)。

 先ほど、97円付近まで押したところでは少しだけ買い拾ってみましたが、ポジションの役割は「上昇時に備えてのポジション建て」と言うところで、先日のチャート(上チャート)で紹介しているところの、97円をバックにしての「マクロファンドが入っているのかな?」と言うラインを意識して取った行動です。

 今朝の下げは、週末、「米予算案・債務上限が議会を通過するであろうと言う見方から上げてきていた」と言う考えをポイントにしていたトレーダー達が、通過しなかった事を受けて「失望売り」と言う形で売ったと言うのがマーケットのコンセンサスになっているかと思います。

 しかしながら、その考えがマーケットのコンセンサスで有ったとするならば、今後のドル円の展開は上値が重くなる事が否めないように考えています。

 と、言うのも先日も少し紹介したかも知れないのですが、現在、米ニュースを見ておりますと、どちらかと言うとオバマ陣営(民主党)が通そうとしている法案(オバマケアが通れば予算案も通る)を、共和党が邪魔をしている状況で、共和党陣営は「ただの政治パフォーマンスを行っている」、もしくは「アメリカ経済をダメにしようとしている」と言う空気が流れ始めています。

 市場調査によると60%以上の国民が共和党の責任を感じている中(オバマ陣営40%、両党50%)、このまま、市場や国民からの圧力を受け何の譲歩案も持たずに可決してしまうと、共和党にとっては百害あって一利なしと言う状況になります。

 そのため、共和党はどんなに期限ギリギリとなったとしても、オバマ陣営から譲歩案を引き出す必要がある状況になっています。

 つまりは、「抜いた刀の納めどころを見つけようとしている」と言う状況にあるのですが、オバマ陣営は今の現状を「共和党不利」との考えにあるため、落としどころを提供しない構えとなっています。

 多国から見れば、どっちもどっちの子供の喧嘩そのものなのですが、マーケット参加者からすると、その喧嘩に巻き込まれるので正直「勘弁して欲しい(私の睡眠時間を返せ!!)」と言ったところです。

 さて、このような状況が長引くようならば、マーケットが取る行動は2つに1つで、「米政権の決定が出るまで完全に無視」もしくは「徹底的に上値を売り込む」と言う形になるかと思います。

 今、マーケットはアメリカの状況について、「飽き」が起きようとしている状況にあります。

 この状況は先に紹介したように、「結局、共和党が粘るから決まらないんだろ?」と言う考えがマーケットのコンセンサスになり始めようとした中で、「結果的には全て法案は通るんだろ?」と言う下支えがあるためです。

 もしも、本当にアメリカが債務不履行になった場合には、過去に1度手続き問題でデフォルトをした事が有ったとは言え、今のマーケットの速さは異常です。

 その売りは、恐ろしいほどの速さでストップを巻き込んでいく事になるので、今週末、来週と、月の半ばになりますが、アメリカのニュースには注目しておく必要があると考えています。

ドル円4時間足のチャート

 さて、後半はいつものドル円4時間足チャートについてです。

ドル円2013年10月7日チャート4時間足

 特に、ドル円を見る限り、私のところにはマクロ系のフロー情報は入っていないのですが、「少なからずとも入っているだろう」と思えるチャート形状になってきています。

 これに伴い、下値を攻める動きが難しい状況になってきているとは思うのですが、最近のマーケットの傾向として、マクロ系の買いを受けて上昇し、上値を叩かれた後で再度下落をし、今度はモデル系ファンドが徹底的に下値ストップの崩壊を狙うケースが有ります。

 そのため、長期的にドル円ロングをされる方にとっては、比較的97円は良いポイントとなるとは思うのですが、私のようにコツコツ派の方にとっては、なかなか入りづらいポイントとなってきています。

 また、落ちるのであれば日足週足的には急激な落とし込みの後に反転を示唆する形になってきていますので、落ちる相場に対しては極力引き付けたロングを狙うつもりでおります。

 もちろん、上に伸びるのであれば、マーケットの材料次第と言うところではありますが、97.8以下と言うのは堅めに推移するかと考えています。