ドル円下窓動意なし
ドル円4時間足のチャート
後半はドル円の4時間足チャートですが、前半の解説もそうですが、日・米・加がお休みと言う事で大した動きが期待できないため、材料不足もありシンプルなものになっています。
これまでチャートに従順だったドル円マーケットですが、ちょっと今週は違った予感を感じております。
基本的に底値は明日の休み明けとなる日本企業からのフローを意識して底堅い動き、高値は輸出系からのフローを意識しての売りが入るため重い動きを考えています。
そのため、特に今日は動く事を考えておらず、動きた場合に反転を狙った短期的なトレードの流れをイメージしています。
さて、今週も始まりましたが、宜しければ今週もお付き合い頂ければと思います。
[2013-10-14] 本日は、朝から田舎ならではの行事である「溝掃除」に朝から駆り出されておりまして、定年退職を迎えた方々の中で上手く使われてしまいまして(笑)、日々運動不足の私の体には“かなり厳しかった”ようで(笑)、帰宅後、爆睡しておりトレードは全くできておりません。
先ほどから週末等に発表されたニュースを再度確認しつつ、下窓でスタートしている今週のマーケットについて、考察を行っていきたいと思います。
上は、先日作成したドル円の日足チャートになりますが、これに下窓スタートと言う事になりますので、チャート形状は“イビツ”な形でマーケットがスタートしている事が言えるでしょう。
このチャート形状の改善のためには、高値を先週末の高値よりも一時的にも伸びて終わる必要が有り、それは窓埋めを意味します。
しかしながら、本日は日本・アメリカ・カナダがお休みと言う事で、欧州からのフローによる伸びが必要になってくる訳ですが、現在は案の定板が薄く手を出し難い展開となっているように思っています。
さて、先日のブログから大きく情勢は変化していないのが今のマーケット状況と言ったところなのですが、17日の期日まで残り少なくなってきたアメリカの現状と言うのは、やはりマーケットは放置しないでしょう。
マーケットのコンセンサス(総意)としては、期日ギリギリになり上限引き上げが行われるとの見通しとなっておりますが、まだ、表立っての方向性なども見えておらず、それに対して期待していた勢力が、時間外に売りを出して下窓で開いた先週月曜日のマーケットと同じ状況と言えるでしょう。
さらに、それに加えて、週末発表された中国の貿易収支の結果が市場予想よりも悪かった事も手伝い、最近のマーケットでは比較的大き目の50pips以上のギャップが生まれました。
本日の今までの動きで注目しておくべき点としては、本日朝に発表された中国の経済指標CPIとPPIについてです。
CPIは消費者物価指数と言われる指標で、その国の物価状況を知る大きな手掛かりとなる指標なのですが、御存じの方も多いとは思いますが、このCPIの数値が上がればインフレ傾向にあることを意味します。
今回の発表データを見ると、前年比でCPIの上昇が+3.1%と言う事になり、先進国でこの数値が出たならば「インフレを意識した利上げが検討される領域」と言えます。
CPIのデータには、原油や食料品など価格変動が激しい品もデータ元となるため、どうしても原油の値上がりに向けて上がりやすい指標と言えるですが、この+3.1%と言う高めの数値を受けて中国経済に対して「おやおや??やはりハードランディングするのか?(バブル崩壊)」と思う投資家も少なくないでしょう。
そして、その一方で、注目しておくべきは、PPIの数値です。
PPIは、「Producer Price Index(生産者物価指数)」の事で、CPIが「Consumer(消費者)」の物価(購入の際の物価)を表すのに対して、PPIは生産者の物価(販売時の物価)を表します。
この発表された中国のPPIの数値が前年比で-1.3%と言う結果となっているから、中国の違和感は深まります。
一般的に、生産者の販売価格が上昇する事により、店で並ぶ商品の価格が上昇して、CPIが上昇する事になるのですが、中国の場合には、生産者の販売価格が下降しているにも関わらず、店頭商品の価格は上昇しています。
この最大の要因は、中国における「過剰投資」が問題だと言われているのですが、中国の多くの企業が最新の設備を導入し、大量に商品を供給できる地盤を確立しました(鉄鋼業界では大量に作られた大規模高炉等)。
しかしながら、設備への投資は過剰で、大量に作り過ぎた(安く大量に作る事ができる)ため、商品が市場に溢れる事になり、結果として商品価格が落ちてしまったと言う動きです。
中国では生産ラインを停止したり、最新の設備を導入しているにも関わらず、「一部しか稼働していない」などの問題が発生しており、企業の体力はドンドン奪われている状況になっており、それが明確にデータとして出続けている事は念頭においておきたいところだと考えています。
また、住宅市場は相変わらず値上がりを続けている事、最近話題のシャドーバンク問題もしかり、これらの問題が表に出てきていない最大の理由は、中国のGDP、強い経済成長が支えとなっています。
その強いGDP見通しについても、最近では「7%を切る」ような予想を出すところもチラホラ見られており、このままでは近い内に再び中国からの「危険シグナル発生」をマーケット参加者は意識するようになるかと思います。
そんな状況にあるなかで、私の頭に過るのは、度々このブログ内でも紹介しておりますが、サブプライムショックを予想していたルービニ教授による「2013年中国バブル崩壊」の話です。
現状では2013年は耐えられる見通しとなっていますが、2014年、怪しい火種は残りそうです。