FOMCのマーケット解釈

 [2013-10-10] 昨日はFOMCで97.50の上抜きをしてくれたことで、ショートに入り日本時間を前にして利食いを行う、想定通りのトレードで30pipsほどの益が取れましたが、特に97.50のショートをカットした際のストップの大きさには正直驚きました。

 想定していたよりも一気に跳ね上がってくれたお蔭で、97.615と言う先日時点のスッ高値で入れたのですが、FOMCの内容は想像していた通りと言う事も有り、ファンダメンタルズ的に考えても「30pipsまでホールドできる理由」が持てたのもラッキーだったように考えています。

 少し話はそれるのですが、実は先日、たまたま高校時代にバイトをしていたところの社長から連絡を受けまして、仕事を頼まれていたんですね(笑)。

 いきなり、醤油やら地域の名産などを持たされてしまいまして、昔の恩も多大にあるため断る事もできずに、その作業を3時間ほどしておった訳です(笑)。

 そのお陰で、変なところでポジションを持つことも無く、「キッチリとFOMCまで待てた」と言うのは、最大の収穫だったのかも知れません(マーケットは何が正しいか、分かりませんよね(笑))。

ドル円2013年10月9日チャート4時間足

 さて、上はドル円の先日作成した4時間足チャートです。

 緑で「NECK LINE」と書いていますが、これは日本語にすると「ネックライン」と言う事で、テクニカルポイントとして紹介しておりました。

 このポイントが上手く機能してくれたおかげで、なかなか良質な分析が出来ていたように思います。

 このネックラインをバックにした売りも、実は入れておったのですが、そのポジションについては先に紹介した社長に呼び出されている間にカットされてしまい、同値撤退となっております。

 それでは、昨日のマーケットのポイントについて簡単に紹介してみたいと思うのですが、昨日のマーケットのポイントはFOMCの議事録内容と言う事になってくるのですが、内容は、「多くのメンバーが今年中のQE削減を考えている」と言うところがポイントでしょう。

 さらに、「来年半ばにはQEを完全に終了」と言う時間軸レベルでの話になってきている事も考慮すると、ドル需要に拍車が掛かり、新興諸国からの資金流出につながっていく事が考えられます。

 しかしながら、ここでのポイントは「米予算案と債務上限法案がすんなりと議会を通過するだろう」との見通しがあっての話となります。

 そのため、今回の議事録については「全く米債務問題が考慮されていない」中でまとめられたものとなるため、個人的にはマーケットの反応とは対照的に、「今年中の削減は難しいであろう」と言う見通しを建てています。

 それは、フィッシャー米ダラス連銀総裁「バーナンキFRB議長は自身が退任する前に量的緩和の縮小を開始すべき」、プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁「緩和縮小の見送りは経済への不信と見られる可能性がある」「量的緩和の迅速な段階的縮小を求める」などの発言に見て取れるように、タカ派の委員からFOMC議事録発表前のタイミングで、「強いタカ派傾向の意見が出た」ことに象徴されるのでは?と考えています。

 また、ピアナルト米クリーブランド連銀総裁「資産購入の拡大には慎重を要する」「9月の資産買い入れ縮小を望んでいた」と言う発言を見ても、FOMC議事録で大幅なドル上昇にならないための布石が打たれていたと推測しておくべきでしょう。

 特に、ピアナルト米クリーブランド連銀総裁の発言を紐解くと、「9月の資産買い入れ縮小を望んでいた」けれど「今は違う」と言う風に捕えられるのもポイントかと考えています。

 水面下で、マーケットの反動を抑制させる動きを出していたことから、事前にQE削減の採決は50%50%辺りの攻防が有ったとマーケットは理解する事ができていました。

 そう考えるならば、今回のFOMCに対する反応は過剰反応で有り、また、売り材料を切っ掛けにしてマーケットは下げて行く事を想定しておくべきだと私は考えています。

 そう考えるのであれば、今日の上値ではしっかりと売りポジションを確保しておき、明日のリスク回避の売りを待ってみると言うのも1つのアイデアになってくるように考えています。

 そこで、今日のマーケットは強気に推移していますが、本日は高値を98.2~3辺りまでの上限を考えた売りで望んでみたいと思っています。

 ポイントは、今日上髭を付けるかどうか?で、上髭が付くようならば、もちろん材料次第とは言え、明日のリスク回避行動はねらい目になってくると想定しています。

ドル円4時間足のチャート

 後半はいつものドル円4時間足チャートです。

ドル円2013年10月9日チャート4時間足

 現在、4時間足チャートは面白いほどテクニカルポイントが入っており、先に想定しておいた98.3辺りと言うのが、逆三尊の到達予想ラインとなってきています。

 現在トレンドブレイクを行う動きが見られていますが、このブレイクをフェイク(だまし)へと持って行く流れがポイントとなってくるように考えています。

 特に、98.4辺りとなると、本邦輸出系の売りオーダーが出ていたポイントでもあるので、その辺りが上値の見通しとして考えられやすいチャートであるように想定しています。

 しかしながら、いつもの事ですが、米債務問題等のニュースでマーケット状況が好転するようなケースでは、テクニカルポイントなど何もかも忘れて、流動的に動いてみたいと考えています。