ミス取引が尾を引く状況に

 [2013-10-9] ドル円マーケットについてですが、「思わず、やっぱりね・・」とぼやきたくなるような上昇が起きていますが、マーケットとは皮肉な物で、「自分が失敗したな」と言う取引が引き金になる事は良くあります。

 先日から、胸騒ぎがしておった訳ですが、結果的にその悪い胸騒ぎが当たってしまい、仕方なく指を咥えて待っていましたが、NYタイム後半に下押しが来たポイントでも動かず(動けず)、「結果的に何もしていない1日」となってしまいました。

 実は、それには少し訳があるのですが、先日、参議院議員の方がワザワザ田舎町までやってきて、近所で講演を開いていたので、そこに夕方から2時間ばかり行っておりました。

 完全に自分自身に対する言い訳になりますが、ポジションをホールドして起きておく自信が無かったため、ロングは入れられなかったと言う結果でした(結果的に悔しくなり朝までマーケットを追いかけてしまいましたが・・(涙)、おかげで偏頭痛が出ています(涙))。

ドル円2013年10月8日チャート4時間足

 さて、気を取り直して本日のマーケットについて書いていきたいと思うのですが、上が先日私が作成していたチャートになります。

 特に注目をすべきは、96円辺りで買いを入れていたのが邦銀とアジア関連系からのフローが中心とした買い上げだったと言う点です。

 やはり、本邦輸出系からのドル需要があるため、97円より下となると、それまで99円台でもフローを出していた事を考えると、「お買い得感」は強いように思えるのはずですからね・・。

 また、こう言った動きになるには、やはり米国からのファンダメンタルズ要因が重なっているのですが、まずFRBメンバーの内、プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁からは「速やかにQEを縮小する時期にきている」と言う発言が出ています。

 彼は最近になって「かなりのタカ派的な発言」を繰り返している人物で(ゴゴヴィ要人発言参照:チャールズ・プロッサーの発言・ニュース)、特にマーケットから発言直後での反応は見られませんでしたが、米債務上限等の不安問題を抱えている中でも、こう言った発言が見られた事は「1つのドル買い要因」と考えておくべきでしょう。

 また、やはり注目すべきは、次期FRB総裁についてですが、これがイエレン現FRB副総裁に決定しました。

 彼女のこれまでの発言についても、ゴゴヴィを通じて個人的には数年間追い続けているのですが、どちらかと言うと、これまで「表だって彼女の発言がマーケットを強く動かした(NY連銀総裁のダドリー氏の方が影響力が強かった)」と言う事は有りませんでした。

 それがFRB総裁に就任する事が決定した事で、一気に注目が集まる事になった中での彼女の発言や手腕には大きな注目が集まるところでしょう。

 彼女は、データ先行型のハト派的な立場を取り、考え方はバーナンキ総裁と深く通じるものがある人物ですが、バーナンキ総裁のように完全にマーケットを意識した行動と言う意味では、バーナンキ総裁の方が1歩も2歩も上のように個人的には考えています。

 それに伴い、イエレン副総裁が総裁に就任する事が決まった事により、どうしてもマーケットから圧力に負け、「金融緩和からの撤退」と言う形をとってくるのでは?と言う憶測が出てくるように考えられます。

 そう言った意味でも、彼女の今後の動向や発言については引き続き追いかけていき、これまでは「バーナンキ総裁の発言についてバランスを取る役目」だったところから、どのように変わっていくのか?を見定めてみたいと思います。

 最後に、米債務問題並びに予算案についてですが、市場に出てくるニュースは「法案が通るのでは?」と言う見通しが先行気味になっており、これもドル円の下支え材料となっています。

 しかしながら、実際には依然として与野党合意には遠い状況で、ちょっとしたニュースで下振れが起こり得る状況ですので、米政府関係者の発言には日本時間朝方まで注意をしてみたいと思います。

ドル円4時間足のチャート

 後半は、いつものドル円4時間足チャートです。

ドル円2013年10月9日チャート4時間足

 チャート形状として、現在、逆三尊の形状となりつつあるポイントで、一時的な売りが出ています。

 このポイント(ネックライン)を消化するようならば、本格的な上げを考えておく必要が有り、ファンダメンタルズ的に強めのニュースが出ない限りには、押し目買い相場になってくる事を想定しています。

 また、逆三尊を狙う形となるのであれば、現在の高値である97.4~97.5で徹底的に売り叩かれる必要があるので、その辺りの高値を短期的な目線で売ってみようかな?と考えています(もちろん抜ければ撤退)。

 今週の場合、特に私のミストレードによる尻ふきとなるため、焦らずにどっしりとしたトレードを心掛けるつもりでおります。