米金融緩和縮小の動きへ

 [2013-4-5] 昨日の日銀の金融緩和を受けた上昇について、大きく食い残しをしてしまった私のトレードですが、本日は97.133からの売りが嵌り、80ポイントの利益が出ています。

 債権市場まで売りに走ってくれたのはラッキーでしたが、後は残りのポジションをホールドしつつ米雇用統計の中身を待つと言う状況になればと考えています。

 本日はアメリカの金融緩和が縮小されるのでは?と言う内容について紹介していきたいと思いますが、まずはドル円チャートから市場状況を見ていきたいと思います。

2013年4月05日ドル円8時間足

 本日はドル円の8時間足を使ってのドル円相場の状況を見ていきたいと思いますが、上のチャートを見て頂けると分かるように、赤いトレンドラインをブレイクした事で、チャート上においても、今回の金融緩和を受けてトレンドが転換したサインだと見てとる事ができます。

 また、本日は米雇用統計が予定されているため、それまでにポジションの持ち高を調整しようと考えるトレーダーが多く居る事が想定されるので、私は売りへと向かいましたが、実は先日の日銀の発表前にも持ち高調整が行われていました。

 私の得た情報では、それまでロングを保有していた欧州勢からの比較的にまとまった売りが出ていたようですが、結果はロングポジションが調整された事により、さらに上値が軽くなったと言う状況です。

 また、基本的に、今回の金融緩和の影響を受けて、円を中心としたキャリートレードが先行した状況ですが、先ほどの債券市場に絡む大きな下げが発生したように、キャリー専攻の副作用としてファンダメンタルズの強めの悪材料には一気に相場が落ちる傾向が見られる事が想定されるまで注意が必要になりそうです。

バーナンキ氏の懐刀、イエレン副総裁の発言

 ここ数日、続々とFOMC参加者の発言が出始めている訳ですが、基本的な流れでは、「QEは成功だった」「QEは今も必要である」「QEは米経済の回復が続くようならば調整される必要がある」と言った発言が目立っています。

 さて、そこでイエレンFRB副総裁についてですが、以下のようなコメント本日に出しています。

 「見通しの変化とともに、850億ドルの量的緩和のペースを調整することが望ましい」

 これは私の中でサプライズ要因で、バーナンキさんのように量的緩和の有益性を常に主張し続けてきたイエレンさんがついに緩和幅を抑える発言を出したからです。

 彼女の過去の発言内容を見て頂いても分かるように、如何にバーナンキさんと似通った緩和優先の発言をしてきたか分かるはずです。(参照:イエレンFRB副総裁の過去の発言)

 これは、本日の雇用統計の結果が20万人越えとなるようならば、一気にドル円相場は跳ね上がる事を意味している訳ですが、どうやら雲行きは20万人を下回るのでは?と言う見方が強いように考えています。

 20万人を下回り予想を下回った場合には、円買い材料となりそうですが、底値付近では日銀の金融緩和を材料に底堅く推移してくる事が想定されます。

 ここまでで、今週は十二分に益が出ているので無理にエントリーを狙うつもりはありませんが、次回のバーナンキ氏が金融緩和について話す時、大きな変化が出ている可能性が有る点にも留意しておきたいと思います。