来週の相場を考える

 [2013-8-18] まず、来週のマーケットはFOMCの議事録に注目が集まるのは仕方ないことですが、木曜日に予定されている中国の8月HSBC製造業PMIにも注目をしたいところのように考えています。

 全体的に週の前半には大きな指標が予定されていない事もあり、余り大きな材料が指標から出る事は考えられないのですが、その分、エジプト情勢や日本の高官からの発言により、株価が上下する展開には注意を払う必要がありそうです。

 本日は、いつもの4時間足では無く、日足で今までの流れを振り返る意味も込めて、チャートを作成してみました。

ドル円2013年8月18日チャート日足

 こうやってチャートに日本企業からの輸入と輸出参入ラインを入れてみると、おもしろいほどレンジが上手くその範囲で収まっている事が分かります。

 このような展開に推移している原因として、輸入や輸出系からのフローを観測したポイントより少し手前で、マクロ系の買いや、ファンド関係から売りフローを観測しているからなのですが、週明けも同じようなレンジ内の動きになるのか?と言うと少し考えを広げておく必要がありそうです。

 その理由として、先週は日本のお盆期間となっていたため、本邦系の金融機関からの売買が少なかった事から、月曜日の頭から、さっそく輸入系のフローとしてドル買いオーダーが入る可能性があるためです。

 こう言ったフローが入ると、そのフローが出た後では打ち込まれる事が考えられるので、もし99円近くまで上昇するような事があるならば、絶好の売りポイントを作成してくれるように想定してます。

 その場合には、輸出系の売りフロー等も観測される事が予想されるので、少し長めでの利益を狙っても良いように考えているのですが、チャート的には下に突っかけてからの上攻めよりも、上に突っかけてからの下攻めの方がやり易い形に見えています。

 ファンダメンタルズ面では、円売り材料としては、やはりFRBがQE(量的緩和)縮小を考えている点と、米国債利回り上昇について、ダラス連銀総裁から一定の理解が得られるような発言が出ている事(ダラス連銀総裁発言参照:リチャード・フィッシャーの発言・ニュース:ゴゴヴィ)が挙げられます。

 反対に、円買い材料と言う点では、エジプト情勢の悪化が進んでおり、死者の数が増え続けている中での、リスク回避的な思考からの円買い需要。

 さらに、中国の景気後退状況が鮮明になってくるのかどうか?と言ったとこです。

 マーケット的には、どうしても下げ方向のバイアスの方が、上下の条件が揃った場合には強くなってしまうので、その点を組みしてマーケットを見て行くと、来週も基本は高値安値をフラッグ(三角持合い)の中での戦いを想定したトレードを組んでいく事になりそうです。

 また、朝の動き方が強気でくるのであれば、良い売り場が提供されるポイントがくるかも知れないので、いつもの事ですが、マーケットオープン時から張り付く事になりそうです。