エジプトと米CPIの相場
ドル円4時間足のチャート
いつものように後半戦は、ドル円の4時間足チャートです。
上値では98.3から本邦系の輸出業者からの売りオーダーが散見されており、下値ではテクニカルポイント辺りでは、やはり強い買いが入っています。
上値余地としては99円辺りでの売りはやはり持っておきたいところですが、現在のポイントで売り持ちで追いかけるのはNYタイムに掛けて少し怖い面もあるため、少し動かないでおこうと考えています。
これも先日の大幅な利益が有ったからできる余裕の行動なのですが、もう少しジックリと見ながらポイントとなるCPIを見てから行動を掛けてみたいと考えています。
どちらにせよ、現状では売り気配が強いので、“しばらくは動けない(動かない)”のが今の見方です。
[2013-8-15] 木曜日から怪しい動きがあるのかな?と考えていたのですが、その怪しい動きが日本発となった事で、アラームに叩き起こされて若干眠気に押されつつある本日の私です(笑)。
まずは、昨日の想定していたチャートを振り返ってみるところから始めてみたいと思います。
チャート的には、99円を狙う構えとなっていた先日の時点でのドル円チャートですが、高値圏では打ち込まれる形となってしまいました。
最後のローソク足が強気を示唆していただけに、99円到達を目前にして打ち込まれたチャートには残念ですが、打ち込まれれば打ち込まれるほど本日のCPIの結果を受けての上場余地が広がる可能性が有るため、NYタイムは少し警戒しておく必要が有りそうです。
さて、ファンダメンタルズ的な面から円買いが起こっている理由としては、やはりエジプトの非常事態宣言の発令で、この発令により「逮捕状がなくても一般市民を拘束する」事が可能になったため、デモで座り込みをしているムスリム同胞団側の武力による一斉排除が事実上可能になった事を示唆しています。
この決断に対して、国連事務総長やアメリカからも強い非難の発言が出ておりますが、事態は収拾の方向へと進む余地は無く、スエズ運河の治安を考えたトレーダーからは、いつものように原油の買いが起こり107ドルと言う高値を記録している状況となっています。
この流れが単なる原油高騰では無いため、リスク回避の動きも同時に起こり円やドルと言った安全な通貨が買われやすい状況になっています。
そして、状況に対して懸念していた動きとして、日本株が打ち込まれようとしていた中で、日経が報じていた「日本政府による法人税引き下げ」について、菅義偉官房長官「安倍首相が法人税減税の検討を指示した事実はない」麻生太郎副総理兼財務・金融相「法人実効税率引き下げの首相指示はなかった」と、主要閣僚からの相次いだ「法人税引き下げの話は無い」との見解を受けて株が大幅に崩れ、ドル円も打ち込まれる状況になっています。
このような状況から、現在ドル円の上値はかなり重くなってしまった事が想定され、底は堅い状況ですが欧州時間には上値を探る事は厳しいだろうと見ています。
さて、一方で今朝方に出た発言の中でマーケットがスルーしている大きなポイントがあるのですが、ブラード米セントルイス連銀総裁から「今後インフレが進むリスクは高い」との発言が出ています。
本日は、NYタイムに米CPIの発表が予定されている中でのこの発言、マーケットが無視をした事が大変気になる点ではあるのですが、「もしかすると本日のCPIでは+2.0オーバーの強気の数値が出るのでは?」と言う考えがマーケットに広がっている事が示唆されます。
つまりは、CPIが2.0以上で無い場合には、下げの継続で、反対に2.0以上の数値(CPIコアの数値も考える)の場合には、上げてくる可能性も頭に入れておいて良いように考えています。
ただし、高値圏では後のチャートにも記載しますが輸出勢が売りを持って待ち構えているので、その点高値はやはり重いかな?と言う見通しを立てています。