米住宅市場の向上

 [2013-7-25] 先日発表された米6月新築住宅販売件数(季調済・年率)が49.7万件となり、前月比で+8.3%と言う強い数値となりました。

 バーナンキ総裁が前回の発言で、「住宅や自動車が景気の回復をけん引している」と発言していただけに、住宅市場の数値は“強い”と考えられていたが、今回の結果がそれを如実に物語るものとなったと言えるのではないでしょうか?

 また、昨年の7月には「住宅市場に緩やかな改善の兆し」と発言していた事を考えても、現在の住宅市場の数値は量的緩和から引締め方向へとシフトするためには十分な材料と言える状況にまで改善していると言えると考えています。(バーナンキ総裁の発言引用:ベン・バーナンキ、FX要人発言のゴゴヴィより)

 次に、特に強い材料が無かった昨日の相場に対して、ドル円は高値追いを見せる格好となりましたが、今朝の日本時間には売りが散見されています。

 その中身としては、輸出勢と利益確定売りがフロー情報として確認されていますが、やはり、100.30辺りより上になると、五十日と言う事もありそれなりにのフローが出たと言ったところかと思います。

 しかしながら、99円台に入ると、マクロファンドの買いや、邦銀系の買いも散見されるようになり、実質的に貿易収支がマイナスとなっている日本としては97円辺りに陣取っている輸入系の買いについてはショーターも警戒していると言った動きになっています。

 つまりは、下値を引っかけに行きたくても何かしらの材料が無い限りには打ち込めず、結局、個人投資家(ミセスワタナベ)等の買いを誘い、そのストップを巻きとり反転の動きしかできていない状況となっています。

 このような相場展開になると、私のように狭いストップで利を稼ぐトレーダーは、睡眠不足に陥りやすいのですが、それはキッチリストップを巻いて反転するため、ストップを巻いた後にエントリーする必要があるためです。

 そう言った流れとなるには、FOMCが予定されているためですが、FOMCでは恐らくタカ派とハト派の意見を散りばめた展開としておき、9月の量的緩和縮小に向けた布石を打ち始める必要がありそうです。

 その後で、口先介入等を行う事によって、今にも暴発しそうな米国債の動きを抑える必要があるわけですが、この量的緩和時期が長ければ長いほど、アメリカの金利は早急に引き上げる必要が出てくるため、この出口戦略については混迷を極めてきそうな状況となっています。

 また、そろそろ、アメリカからは債務上限について話題が出始めているため、これを材料に円買いとなるケースも見られるようになるとは思うのですが、もう少し先の話なので、頭においておく程度にしようと考えています。

ドル円の4時間足チャート

 さて、後半ではいつものようにドル円の4時間足チャートのご機嫌をうかがって今日のブログは終了にしたいと思います。

ドル円2013年7月25日チャート4時間足

 基本的には上のチャートで大方理解して頂けると思うのですが、現在のターゲットが100円割れを狙うと同時に、トレンドラインの下抜けを測るポイントとなっています。

 そのため、100円では比較的強めの買いと、ストップを狙った売りが交差する事になりそうですが、こう言った動きに対しても、何か材料が出ない限りは特に大きな値幅が期待できないので、ツッコミ売りと、ツッコミ買いは控えてみたいと思います。