FXドル円の週末ブログ

 [2013-2-17] 本日は、週末と言う事ですので、いつものようにドル円のチャートを使って来週の相場展望について書いてみたいと思います。

 来週は、まずメインのシナリオとして、G20において日本の円について文章として言及が無かったと言う事を材料に相場が動き始めると言う事になりますが、一方では「為替操作と考えられるような金融緩和はしてはいけない」と言う注意についても相場が反応を見せる事が想定されます。

 そこで、朝から思惑がぶつかってラリーとなる事が考えられる訳ですが、まずは少し長めの目線を持って、月足でのドル円の急上昇の焦点について見ていきたいと思います。

ドル円月足チャート2013年2月17日

 まず、注目する部分として、「ドル円の月足はダブルボトムを形成した事により、ターゲットを追いかけるようにして上昇を見せた」と言うのがテクニカル的な面から相場を分析したトレーダーの見解になると思います。

 「白いネックラインをブレイクした事で、その勢いを使っての上昇が起こった」と言う事です。

 そこで、このダブルボトム形成に対してのターゲット、つまりダブルボトム形成での上昇に対して目標となる水準は何処かと言うと、オレンジ色のラインがそれに当たります。

 しかし、オレンジのラインを見てみると、相場はそれを突破して大きく上に抜けている事が分かります。

 これが俗にいう、「オーバーシュート」と言う状態となっている事を指していますが、例えば大手ファンドであるゴールドマンサックスらが「円が売られすぎている」との認識を示したのもこのためです。

 そこで、月足レベルでの調整局面が必要になってくる訳ですが、「それは何時なのか?」と言う事を考えてみると、4月に入ると5月に山のように溜まっている不安材料が出始める可能性があります。

 ですが、4月に入って5月のアメリカや欧州の問題が相場で材料視される前に、それなりに緩い下げが必要になってくるのが相場だと私は考えているのですが、その材料として今注目すべきはやはり欧州のポルトガルとイタリアと言った辺りでしょう。

 イタリアのベルルスコーニを支持する勢力が増えてくる一方で、黒い噂が有り、債務危機に対処する事に対して奥手であるベルルスコーニ氏側が勝ったならば、イタリアの債務削減が振り出しに戻る事が意識され、安全通貨と考えられる円が買い戻されるかも知れないからです。

 ポルトガルもまた、景気不安定をアピールする事が比較的多いため、イタリアが揺れれば影響を受けて飛び火し、その後はスペインまで波及する事も考えられます。

 市場としても、ECBの無制限国債買い取りが、制度は有っても使われていない事に対して何も懸念していないと言うのは不自然な事で、スイスの下限ラインもブレイクせずに終わると言う事となると、歴史的には不自然極まりない事だからです。

 と、ファンダメンタルズ的要因についてあれこれと書いていても、明日の事は全く分からないので、今度は4時間足へと一気に時間軸を短くしてドル円の動向を探ってみたいと思います。

ドル円4時間足からの来週展望

 まずは、ドル円の4時間足チャートに色々と作画してみたので、下のチャートをご覧ください。

ドル円4時間足チャート2013年2月17日

 見て頂けると目につくのは、白いラインかと思うのですが、このラインが先週私が利益確定ラインとして使った、4時間足のネックラインとなります。

 この白いラインを利益確定に使った理由として、三尊形式へと相場が意識し始めるのでは?と言う憶測からだった訳ですが、綺麗に白いラインで反発を見せて相場が息を吹き返しているように見えます。

 このチャートを見ると、私はどうしても下値を追いかけてもう1度白いラインにアタックをしてくれ、底抜けを狙う勢力が有ってもおかしく無いような展開を想定していますが、反対に、高値抜けを狙い95円のバリアカットを狙う人たちは、絶対に白いラインを割り込ませる訳にはいかないポイントとなります。

 その95円を狙う方向へと相場移行をさせるためには、94.4を抜ける必要がある訳ですが、この94.4が破られてしまうと、今度は反対に今まで売り込んでいるショーターにとっては売りの形状を失う事を意味しています。

 この事から、来週は比較的上下のラリーが厳しくなってくる展開が想定される事になります。

 個人的には、抜ければ付いていくパターンとしておけば、大きな流れになってくれる事を想定しておりますが、とりあえず目先の問題としては白いラインカット方向へショート面で考えて、高値を抜けてしまえば次の売りポイントは95円のバリア待ち。

 そのバリアは非常に分厚い事が想定されるため、短期で大玉をぶちこんでの20ポイントと言うスタイルをしようと考えています。

 と、今週のドル円相場の見通しはこんなところですが、そろそろ結果が出るイギリスの格下げの噂などにも再び注意をしていきたいと考えています。ではでは良い週末を!!