ブレイクとイエレン副総裁

 [2013-2-12] 今週は始めから私の相場観が崩れるような大相場となってしまい、正直ほとんど睡眠を取れていません。

 そこで、今日は単刀直入なブログにしていきたいと考えているのですが、現在私はドル円のショートを少し強く打ち込んでいます。

 打ち込んだポイントは94.384で、本日の直近高値と並ぶような位置かと思いますが、その前の94.06において打ち込んだショートが刈り取られています。

 今朝の上昇は、ブレイナード米財務次官による「日本の成長支援・デフレ脱却に向けた措置を支持する」との発言を受けた結果と言う風に考えられておりますが、正直本日が12日ですがスポット日となっていた事も影響があったかと思います。

2013年2月12日ドル円週足チャート

 上はドル円の週足チャートとなっていますが、この強い上昇相場の中で今週を境として落ちていく相場をイメージするのであれば、週足は一番左に描いたようなローソク足を作れば売り圧力の強さをイメージさせるものとなるように思います。

 しかしながら、全体的な流れは先週の週足陰線高値をぶち抜けた事により、圧倒的に買い優勢と考える事が基本的な戦略となり、さらに95円を見に行かずしてロンガーが引き下がってくるとも思えない状況です。

 そこで取りうる戦略としては押し目買いの95円付近でのバリアを利用したショート打ち込みの短期間で20~pipsほどを抜き取ると言う、至ってシンプルな作戦になってくるかと思うのですが、ジリジリと95円の壁に当たってくるような状況であれば、抜けた時のブレイクで少し走るためタイミングは慎重に取る必要があるかと思います。

 また、95円のような比較的分かりやすいナンバーとなるため、94.8~94.9辺りまでくるとバリアを発動してくれる可能性も大なので、一回は手前で入って、その後は抜けた後で・・、と言う戦略を練っています(初歩的ですよね(笑))。

注目をしていたイエレンFRB副総裁の発言は

 さて、昨日の売り込みはイエレンFRB副総裁の発言に期待して、少し下げてくる事をイメージして一度入っていた訳ですが、結局打ち消されてしまいましたが、やはり彼女が登場するとドル円相場に待ったが掛かると言う傾向は変わっていないようでした。(イエレンFRB副総裁の過去の発言参照:ジャネット・イエレンの発言・ニュース)

 そこで昨日の彼女の発言を見てみたいと思います。

「判断基準に達したとしても利上げは確実ではない」
「失業率を目標の中央に置くことは適切」
「量的緩和は経済成長の促進を支援している」
「雇用市場は改善されているがペースはとても遅い」
「米経常赤字は現時点で持続不可能な水準ではない」
「FRBは長期的な2%のインフレ目標を完全にコミットしている」
「経済成長を促進するために可能な全ての手段を行う」

 彼女は根っからのハト派な人物で、バーナンキFRB議長の考えを映したような人物だと私は考えているのですが、やはり今回の発言もハト派色が強いように考えられます。

 「FRBは少々景気が上向いたところで、緩和策の継続を止めない」と言う事を事前に発表しており、それは過去に日本が経験したバブル崩壊時の行動を悪い見本としている事も関係しています。

 つまりは、この先、金融緩和から巻き戻しに移行するには、それなりにいくつかのハードルを乗り越えなければいけない事になりますが、その条件の1つとしてのインフレ率が、もしかすると少し跳ねる可能性を私は考えています。

 それは、昨年末からの雇用データを引き上げた事もありますが、原油高も少なからず影響を及ぼすのではないか?と考えるからです。

 そこで、恐らく今朝のブレイナード米財務次官が日本の金融緩和を容認する発言が飛び出した事へと繋がってくると考えています。

 自国通貨が高くなれば、インフレ率の抑制に使える事は既に各国が証明している事ですから、そこで金融緩和状態を維持しつつ一方でインフレを抑え、そして景気が強くなった時点での解除し、さらに引締めに入る事をアメリカは想定している可能性があります。

 また、あるエコノミストは現在の段階で金融引き締めへと移行するのであれば、「金利は2~4%必要であろう」との予想を出しています。

 もちろん急激な引き上げは無いと思いますが、今年の末のFRBの動きには大きな注目が集まりそうです。