ドル円と黒田ADB総裁

 [2013-2-11] 昨日、知人と朝方近くまで話し込んでしまい、久しぶりと言いますか完全にお酒に飲まれてしまったため、本日は朝からチャートに張り付いて居られず、体調は最悪のまま現在ようやくパソコン前に座れるようになりました。

 本日は、体調が最悪と言う面もあるのですが、日本がお休みと言う事もあり相場の動きは鈍い状態となっており、「来週のドル円相場見通し」で紹介させて頂いたような展開となっています。

 それでは、動きの無いドル円相場ですので、本日は1時間足チャートを見て色々と考察してみたいと思います。

2013年2月11日ドル円1時間足チャート

 上はドル円の1時間足チャートですが、まず黄色のラインで引かれているトレンドラインをベースにして、先週末の動きで大きな下落加速となり、トレンドラインを切り下げる展開となっています。

 これは、下げが強くなっている事を意味するトレンドの動きと言う事になりますが、最終的に引かれている赤いトレンドラインは、動きが無い展開で地味にブレイクしている状態となっています。

 これは上目線のトレーダーが短期的に増える事が考えられる展開となっている訳ですが、ブログを書いている現在は、まだ横ばいの展開が続いています。

 更に、緑色のトレンドラインで、上昇についてのトレンドラインを引いていますが、このトレンドラインを下抜けするような展開になるならば、92.17辺りでの攻防が見ものとなってくれば、面白い相場の動きが見られるように考えています。

 では、チャートについて本日はここまでにして、次は黒田ADB総裁について簡単に書いて本日は終了したいと思います。

黒田アジア開発銀行(ADB)総裁

 本日、この黒田総裁から発言があったようです。

 「物価目標のため、日銀は年内の追加金融緩和を正当化できる」「日銀が買える資産はいくらでもある」「金融政策だけで物価目標の達成は可能」「(現在の為替相場について)持続不可能な円高の調整」

 この黒田氏の発言になぜ注目する必要があるのか?と言うと、この黒田総裁が次期日銀総裁候補としてあがっているからです。

 現在の日銀総裁は白川氏が就任していますが、知っておられますように3月で副総裁と共に辞任する事が決定しており、なおさら次期日銀総裁について注目が集まっております。(参照:白川総裁の過去の発言)

 そんな中で、本日の発言はインパクトに欠けるものの、日銀の金融緩和を正当な金融活動としてとらえている発言は、ドル円の買い材料になるところかと思います。

 しかし、その一方で黒田氏は次のようにも発言しております。

 「私は現在の職務に満足。まだ4年任期がある」

 以前も、似たような発言が有った訳ですが、「日銀総裁にはならない」と言う表明と取れる発言が出ているため、その辺りも今後どう動いていくのか気になるところではあります。

 まぁ、不思議なものなのですが、総裁になる人物と言うのは、このような発言を出す事がなぜか多く、最近発表されたイングランド銀行総裁に就任する事が決まった、カーニー現カナダ銀行総裁も以前は「自分は総裁にならない」との発言をしておりました。

 日銀総裁ともなると責任が重大である上、現在の日銀の金融政策は複雑さを極めており、誰も好んでなりたがらないのが実際のところかと思いますが、今後180度意見が変わり日銀総裁へと黒田総裁が就任する事も考えられるので、発言には今後も注目していきたいと思います。(参照:アジア開発銀行関係の発言・ニュース)