ドル円マクロ系ファンドの影

 [2013-2-7] 本日は少し上値の重い状態となっていますが、今日は「ドル円マクロ系ファンドの影」と題して、マクロ系のヘッジファンドが参加していると起こりやすいチャートの形と、日足チャートから見れる相場状況について書いていきたいと思います。

 今日のチャートはマクロ系ファンドが入っていると意識される、とてもFX初心者にとっても分かりやすいチャート形状となっているので、知らない方にとっては比較的興味深い内容になるかも知れません。

 それでは、マクロファンドの話に入る前に日足のチャートで、現在のドル円相場がどのような状況になっているのかを見ていきたいと思います。

2013年2月7日ドル円日足

 昨日付けたドル円の日足ローソクの形状は、実体が小さく上髭と下髭、どちらも持っていると言う形となりました。

 このチャートパターンは高値圏で発生した場合には、上のチャートに描写したローソクのような陰線が続く事が散見され、さらに後でチャートを見返してみると「このローソクだから天井を付けた」と思えてしまうようなローソクとなります。

 しかしながら、これまでのドル円の相場の上昇で、このパターンのローソク足発生を全否定する事が既に何度か見らえており、如何に今回のドル円相場の上昇が強いのか?を思い知らされています。

 このパターンのローソク足が高値圏で発生した現在、94円と言うのは非常に大きな壁になった事が分かるのですが、この高値を抜けて84.10へと進行するようならば、一気に相場が高値の壁を叩き壊し上昇するパターンも想定できるので、94円台の攻防になるようならば非常に注意が必要だと考えています。

 ただし、現在の状態はと言うと、私がブログ更新を行っている今93.54~60辺りの推移となっており、上昇が途中でストップさせられている事が分かります。

 さて、なぜ現在このような中途半端な位置、中央値である93.50を上抜けているのに相場は上へと走ってくれないのでしょうか?

 そこには、先に紹介したマクロ系の影があるようですので、続いて本日の本題となっているマクロ系ファンドのお話に進みたいと思います。

短期足で残るマクロの売り

 ようやく本日の本題へと入っていくわけですが、まず、マクロ系ファンドって何だろう?と言う方も少なからずいらっしゃると思うので、マクロ系ファンドについて少しだけ紹介します。

 >>マクロ系ヘッジファンドについてですが、マクロ系ヘッジファンドとはマクロ分析によって相場を分析し投資するファンドとなります。

 >>基本的に経済的要因を考えたファンダメンタルズによる分析を行い、将来の値動きを見据えた売買を行ってくると言う特徴を持っており、投資資金を積み上げてくると言う運用方法をとります。

 >>円キャリートレードと言って、円を売って外貨を購入すると言う比較的に長期運用にてスワップポイントを狙ったトレードを行ってくる事も多く、正直言うとシツコイ投資を行ってくるのがマクロ系ヘッジファンドとなります。

 参照サイト:FX相場に大きな影響を与えるヘッジファンド(HF)

 詳しくは参照サイトを見て頂きたいのですが、このマクロ系ファンドの特徴として「シツコイ」「長期運用」と言うのがあります。

 その事を頭に入れながらドル円相場を今度は30分足にてご覧ください。

2013年2月7日ドル円30分足

 2本の白いラインが入っていますが、このラインの中で相場が上下動けないレンジと言われる状態になっていますが、特に注目するポイントは黄色の○を付けた箇所です。

 このチャートが何を意味しているのかと言うと、2本の白いラインの内、上の白いラインより上では、どうやらマクロ系ヘッジファンドの売りが出ているようです。

 こうやって、実際のチャートで見て頂けると、そのシツコサがお分かりになられるのではないでしょうか?

 マクロ的に考え、「現在の相場は円安方向へと動きすぎだ」と見ているファンドがあるのでしょう。そのため、この白いラインより上で売っておけば、「相場のゆがみが元に戻る時には必ず利益が出る」との考えから高値叩きが行われています。

 また、今回マクロ系が売っていると思われる上の白いラインを上抜けすると、恐らくここで売り込んでいるファンドのストップラインである、94円ストップを狙う動きが考えられます。

 しかし現在のところは、どうやら売りが若干優勢となっているので、この後の相場展開、先に紹介したドル円の日足形状を頭に入れながら見ていきたいと思います。

 また、イタリアについてベルルスコーニ氏が優勢との見方が出ておりますが、この方が首相から降りるとイタリア株が上がり、再び名前が出ると下がる、と言う悪魔みたいな方ですので注意が必要だと考えています。