ドル円の攻防105円発言

 [2013-5-15] もう手が付けられないほど100円突破を機に強くなってしまったドル円に対して、日本政府内外やアナリスト等からも105円を目指す展開について現実味が出ているとの発言が聞かれ始めています。

 私のような逆張りトレーダーにとっては、困った発言や展望になってくる訳ですが、さりとて、102円と言うところで105円を目指してドル買いを行う事のリスクを考えて手が出せないでいる次第です。

 昨日の深夜に上攻めがある事は想定していたので、軽めに買いを入れて(本当に軽めに・・)、高値をつかっけ抜けた92.2過ぎで利益を確定させましたが、92円台で持っていたショートについては刈り取られているので、全体的な中身と言う意味でトレードを評価するのであれば、成果無しと言ったところです。

 その後、102.37にて、高値バックを意識しての(102.50)ショートを入れていますが、このショートを所謂、保険と言う意味のポジションで、攻めの一手では無い状況に納得ができていません。

 100円突破をした事により、私のトレードは一気に脆く崩れ落ちている事は事実で、その事を切っ掛けとして強く張れなくなっており、それはそのまま自分自身の精神的なバランスを欠いた状況で、攻める姿勢をを無くしている弱気心そのものなのだと考えています。

 投資家の方には様々な方がいらっしゃって、色々な方法を考え、構築しながら取引を行っていますが、私の場合、攻める時に徹底的に攻める方法を採用しているため、一度バランスを崩している状況になってしまうと、攻めるまでの形を作るのに時間が掛かってしまうと言う弱点も持っています。

 そこで、材料を探すべくニュース等を読んでいるのですが、不安材料としては全体的に欧州となってくるとは思うのですが、その具体的事案が明るみに出ない事に対する苛立ちも有り、「5月は陰線を付ける?」と言う当初の考えに依然として従っている自分に迷いがある状態となっています。

 もしも5月が陰線で引けるのであれば、それこそ数百ポイントの利益がでる事になるのですが、流れは完全にドル買い方向へと傾いており、米政府・FRB関係者からも、どちらかと言うとタカ派的な傾向が出ている事に、どう対応をするのか?を決めかねています。

 それは、出来すぎの株式相場について、おかしいと感じていると言う事です。

 米経済指標についても、そこまで良いと言える状態では無く、まぁ予想より強い程度で、これが何処まで続くのか?は未知数と言ったところ。

 必ず今年中には米経済の失速が起こるはずなのに、「なぜか強くなった」と言う事に対してマーケットが異常反応している状況。

 さて、これらをソフトランディングさせる前に、何か切っ掛けをマーケットが待っているように思いながら、今日も相場を追いかけておる次第です。

5月15日ドル円相場4時間足

 では、続いてこれまでのマーケットで出ているドル円に対してのフローについて簡単にチャート上に入れてみたので、最後にこれを紹介して今日は終わりにしたいと思います。

 チャートはいつものようにドル円の4時間足を採用しています。

ドル円2013年5月15日チャート4時間足

 さて、もう最近のお決まり行事と言うべきなのか、五十日の前日はファンド勢が輸入の買いをかさ上げするように買いを入れてくるようになっています。

 日本時間に打ち込んで、欧州・NYタイム辺りで刈り取ると言う流れは、最近の主な動向と言ったところと言ったところですが、それも米株が強い事、国債が売り押され始めている事が大きな要因かと考えられます。

 現在の私のトレードは先にも紹介したように、強気で攻める事ができない、確信が無いトレードを行っているので、基本的には、高値は叩きながら一部を利食いして、ストップが巻かれた場合にも痛手を小さくする事を考えている状況です。

 特に参考にできるような事を紹介できない事に歯がゆさを感じている訳ですが、その点、ご了承頂ければと思います。

 また、輸入系の買いについては97円以下で並んでいた物が、100円をバックにして100円台後半あたりにはザクザクと入っている可能性もあるので、その辺り底堅い動きを見せているようならば、買い持ちと、恐らくは、101円からも堅いように考えられますが、策が無い今、まだ強気で攻める事は止めておきながら、上手く大きな損失を出さないようにポジションを組み立てていく事に集中してみたいと思っています。