消費増税での中小企業メモ

 [2014-2-15] 本日は、FXから少し離れた事を紹介してみたいと思うので、もしFX関連の話題を読まれたい方は、明日もう一度来て頂ければと思います。

 さて、それでは本日の話題に入っていきたいと思うのですが、今日は「日本の消費税導入の動きと景気低迷」について、先日、製造業ならびに運搬業に携わる先輩方から御教授頂けた事を書き記しておきたいと思います。

 日ごろからFXファイブを読んで頂けている方は、私が田舎で生活している事は御存知かと思いますが、今回の話題となっている先輩方も田舎の食品の製造系会社と運送業系の会社で働いていらっしゃいます。

 まず、消費税が導入される事によって日本に大きな変化が起き始めている事は、皆様も家の購入や車の購入等で、少なからずともお気づきになられている事だろうと思います。

 私も増税を前にして、カメラ・掃除機・洗濯機・テレビと言ったものを一新しまして、他には両親の旅行代などについても先に納める予定をしています。

 このようにして、増税特需が起こっている訳ですが、田舎の運送会社では、1月の半ば辺りから受注が殺到しているようで(税金が安い内に納品したいため)、2月の頭時点で、普段は半分しか使っていない工場の倉庫は埋まってしまい、さらに以前使っていた古い倉庫も利用して、そちらもフルになりそうな状況だそうです。

 企業としても、「どうせ送るのだから今の内に来月の分も納品してしまおう」と言う状況の様ですが、運送するトラックの数が足りておらず、運送会社としては、とりあえず片っ端から受けて、受けた荷物を倉庫へ貯め込んでいる状況だそうです。

 先輩曰く、この忙しさは「10年間経験した事が無い」と言うほどのもので、気にして思い出してみると、最近、高速道路を走行しているトラックの数が異常に多いように思いました。

 しかしながら、この特需が起こっている状況は、増税後には急速に景気を冷やす事になるのは間違い無く、現在4月以降のものも先に送ってしまうおうと言う動きが出ているので、それはさらに加速する事が考えられます。

 こうした流れは、ニュースやアナリストの意見、それに国会答弁等でも聞かれていたので、何となくイメージはできている訳ですが、いざ、その動きが田舎にまで波及している事を意識させられると、4月からの落ち込みについては考慮しなければいけないように思いました。

 次に、食料品会社に勤めている先輩からは、「消費税増税について大きな変化が見られていない」との話を伺いましたが、運送系の会社と違い、作り置きができない食料品会社にとっては、仕事量と言う意味では変わっていないのかも知れません。

 しかしながら、取引先となっている大手スーパーからは「消費税分を飲め」と言う注文が、何度も寄せられているらしく、結果的に製造ラインから従業員を1人また1人と休ませるようになっているそうで、生産量自体は変わっていないのに、従業員は減っていると言う事態になっているそうです。

 この会社はリーマンショック時にも、食料品会社と言う事で、他の企業と比べて大きな煽りを受けることなく安定して仕事が有った訳ですが、増税によるダメージを飲む必要がある事で、今後の経営が難しくなってくるとの事でした。

 このように、我々トレーダーは数字上ではマーケット全体を掴んでおりますが、全く持って現場の状況等を知る機会が無いため、変に頭でっかちで不思議な立場にいるように思う事が多々あります。

 今年から兼業になり、こうした話を伺う機会が非常に増えているので、何処かではマーケットで得た知識は使えると思うのですが、逆に、こうしたお付き合いで得た知識が、マーケットに活かせる機会が非常に多い事に驚きます。

 さて、本日はここまでですが、明日はチャートや指標をベースに、マーケットを追いかけてみたいと思います。