ドル円2月は難しい見込み

 [2014-2-2] 毎週の事ですが、本日は日曜日ですので、来週のドル円マーケットを中心に戦略を考えてみたいと思います。

 先月は、「ほぼ毎日のように40ポイントほど取得できる」と言う凄い成績を収める事ができたのですが、個人的には、余りにも凄まじいほどマッチした相場観に対して、2月からのマーケットに対しての不安が残る事になりました。

 それほど値幅の出ていないドル円の1ヵ月の動きで、これだけの利益が出せたのは、もちろん運も有ったとは思いますが、今年が例年通りの動きを見せてくれたからでした。

 つまりは、2月のマーケットに対して「例年通りの動き」と言う概念を持っていない以上、「2月に入りマーケットを見失うのではないか?」と言う不安が頭をよぎり始めている訳です。

 そこで、先月まではマーケットの流れについて比較的上手く利益を出せるネタを提供する事ができましたが、今月は、「先月ほどのパフォーマンスは発揮できないだろう」と言う事を文頭で注意させて頂きたいと思います。

 さて、それでは難しいマーケットになるであろう2月のマーケットについて紹介してみたいと思います。

 まずは、先週金曜日に作成していたドル円チャートを眺めるところから始めてみます。

2014年1月31日ドル円4時間足チャート

 上のチャートを見て頂けると分かるように、103.5辺りまで抜けてくればダブルボトムと言う形にを見る事ができたドル円チャートですが、引け間際に米国株の頭打ちによる日本株の落としで、102円ラインまで打ち込まれてクローズしています。

 つまりは、オレンジ色のテクニカルライン辺りが見事に上値目途として意識されて、下向き方向のバイアスが掛かった事を意味している訳ですが、月末のドル需要が有った中で、それを全て消化した事を見ての打ち込みだったとするならば、今週もまた先週同様に月曜日の朝から下攻めが忙しいマーケットで幕開けとなる事が想定されます。

 直近では101.9辺りが下値サポートラインとなっている訳ですが、このラインが底堅く推移している理由は「日本の輸入系からの買い」が分厚く入っているためで、このラインを撃破する展開となるならば、目安は一気に100円台と言う話になってきます。

 月末でのドル需要が有った中で、これだけ輸入系からのオーダーを引っかけても引っかけても落ちてくるドル円の最大の理由としては、このブログ内で何度も書いておりますが日本株の下落が要因と言えるでしょう。

 つまりは、海外の投資家が日本株下落に対して株式証拠金維持のために日本円を増やしている可能性が示唆される訳ですが、それに加えて新興国に対するドル巻き戻しにおける急ピッチな動きがリスクオフの流れを生み、米国債や日本国債の利回り低下を呼んでいる状況だと言えます。

 さすがに、新興諸国全てをカバーできるほど私は知識が無いため、様々な国の動きで株式相場が上下する事が考えられ、「2月は苦労するだろうな・・」と言う思いが強くなっいる訳です。

 次に、中国がお正月休みとなる中で、毎年の事ですが「ユーロが弱くなる」と言う傾向が既に出ています。

 こう言った動きを見ていると、「中国のファンド及びソブリンが、如何に欧州諸国に影響を与えているのか?」を実感する訳ですが、逆にファンド関連は「今がストップ刈りのチャンス」とばかりにユーロのストップ刈りを行ってくる可能性が有り、それに何かニュースが乗っかれば大きな値動きになる事も想定しておかなければいけません。

 ユーロが打ち込まれるとドルに対して「ユーロ売りドル買い」となるかと思われるのですが、そう言った急激な動きには何か小さなものでもニュースを絡めてくる事が多く、例えば、「トロイカによる調査の結果、ギリシャは良好では無い」と言う話を持ち込んだ場合には、ユーロが円に対しても売られる事になり、気が付けばリスク回避の円買い一辺倒で動く可能性についても頭に入れておく必要がありそうです。

 そこで今週一週間は、「ユーロの突然の動きに注意しておきたい」と考えています。

2014年2月2日ドル円4時間足チャート

 さて、最後に明日の戦略ですが、今週は週末に米雇用統計が予定されているため、マーケットの全ては週末金曜日に向けての動きを想定した流れを読む必要があります。

 しかしながら、明日朝に限って言えば、先週末の流れを汲み取って動いてくる必要があるため、まず下押しが起こりやすい展開だと想定しています。

 下押しが起きたならば、日本時間が控えていると言う事もあり、株の巻き戻りを受けてのドル円上昇が起こりやすいとも言えるため、逆張りロングで戻りを狙ってみたいと考えています。

 米雇用統計に向けて上下どちらに振り込んでくるかは分かりませんが、ファンド筋が狙うのであれば、雇用統計前の下値のカットとなりますので、基本的には今週木曜日までの下げ目線は持った上で、日本時間に掛けての戻りを狙う戦略で向かう予定をしております。

 なお、雇用統計後に、マーケットの焦点が米債務上限引き上げについて、または量的緩和縮小のペースへと移っていく事が想定されますが、前回の米雇用統計の結果は「+7.4万人」とかなり悪い結果となっている事を意識しておきたいところです。

 この数値に関して、FRBメンバーからも「上方修正が行われるだろう」と言う予想が出されており、マーケットは「上方修正は有る」と言う話を元に戦略を建てています。

 前月分の上方修正値が10万人に届かないようなケースにおいては、それもまた円買い材料となるため、円買い方向のシナリオを意識しておくことも今週のポイントとなるだろうと考えております。