FOMCとドル円相場

 [2014-1-10] 本日は米雇用統計が予定されているため、特にチャート等は必要無いマーケットが想定されていますが、先日から書いている内容がほぼ的中しているマーケット状況に、ほっと肩をなでおろしております。

 と、言うのも、やはり新年のマーケットは私自身も心配が一杯で、「本当にこれで良いのか?」と迷う時が多々あるためです。

 どうしても、普段ほとんど休みを取らずにマーケットに勤しんでいるだけに、年末年始に入り昼間っから酒浸りとなるとマーケット観が鈍くなってしまい、努力していない裏付けが有る中で、資金を張り込む事に恐怖を感じるためです。

 そんな、不安も要約払拭されたところで、本日のマーケットについて簡単にご紹介させて頂きたいと思います。

 本日のマーケット材料に付きましては、先ほども紹介したように米雇用統計一色と言う事になるのですが、まず、この反応について頭に入れておきたい事を書いてみたいと思います。

 本日発表予定の米雇用統計では、数値が悪いケースでは比較的容易なマーケットとなりやすく、反対に数値が良かった場合にはマーケットが難しくなる事を頭に入れておく必要があります。

 その理由として、前回(2013年12月)の雇用統計もそうだったのですが、雇用統計の数値が良い場合、本来、雇用改善を受けての「米株買い」、そして、その流れを受けてのリスクオンからの「米国債売り」、と発展したいところなのですが、良い結果がアメリカの量的緩和縮小の加速を意識されるため、今後の米国の経済状況の鈍化がイメージされ、米国株が上下に圧力を受けてしまい、米国債が米株の流れに引きづられてしまう可能性があるためです。

 そこで、米FRBメンバーは口を酸っぱくするように「緩やかな量的緩和の縮小」と唱えている訳ですが、良い数値で一時的に大きく伸びた米株が、行き過ぎ示唆と量的緩和縮小イメージから上値を一方的に叩かれる可能性も考慮する必要が出てきます。

 そうなってしまうと、大きな影響を受けるのは日本の株式相場で、アメリカ株の上下に揺さぶられて上下に揺れている内に大幅下落し、その影響が大きくドル円に出てしまうでしょう。

 つまりは、米雇用統計の結果が良いとマーケット関係者も難しいため、値動きも方向性が掴みにくい可能性があります。

 次に、米雇用統計の結果が悪かった場合ですが、これは米株の反応はさておき、米国債の買いに繋がりやすい状況になります。

 経済状態悪化に関してのリスクオフの動きからの米国債買いと、量的緩和縮小延期をイメージさせる事からFRBの米国債買い継続と言う意味でも米国債買いに対する反発材料は有りません。

 つまりは、雇用統計の結果が悪ければ悪いほど、米国債買いの動きが進み、それは米株を引っ張っていく事になると考えられます。

 もちろん、その米国債の流れはドル円マーケットにも及ぼし、日米の金利差縮小の動きに対してのドル売り円買いが起こり、円高に動いた分だけ、日本株もアメリカ株とドル円の動きに引きづられての下落となる事が考えられます。

 そこで、本日の米雇用統計における戦い方は、まずは数値を見て、悪ければ悪いほど戻りの少ない大きな落とし込みをドル円マーケットに想定する。

 結果が良い場合には、上げ止まりを待った上でドル円を叩きに掛かり、全戻しを確認した時点で利食い逃げをする。

 これを基本に臨んでみたいと考えております。

 ちなみに、基本的に米雇用統計は出たとこ勝負でも、値動きが大きいので十分利益を出しやすいので、事前に数値を予想して張り込む事は私はしておりません。