FOMCとドル円相場

 [2014-1-9] 先日のマーケットは、ドル円に買い気配が見え(現在も見えている)、日本株の大幅な上下に振り回される格好で行き場を失っている感覚にあるようなイメージを持っています。

 まずは、先日のドル円チャートから表示しておきます。

2014年1月8日ドル円4時間足チャート

 通常であれば、105.00をカットし、本邦輸出系参入ラインのオーダーをカットした事を受けて、さらなる上昇を突っかけていきたいところでしたが、残念ながらマーケット全体における取引量が少なく、年明け間際でまだマーケットの勢いが感じられておりません。

 そのマーケットの参入者数を計算に入れていなかった事で、さらなる高値を追いの展開へと移行しなかった事が現在の状況だと考えております。

 さて、やはり本日はFOMCの話をしなければいけない訳ですが、内容はFOMCメンバー内でタカ派ハト派が分かれるものの、若干タカ派が優勢の内容になっていたと、個人的には解釈を致しました。

 特に、議事録内容からそれるのですが、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が元々タカ派として知られる有名な委員とは言え、以下のように発言をし、かなりタカ派色を強めている事も気になります。

 ・「テーパリングは金融緩和からの後退ではない」「インフレは低過ぎ、失業率は高過ぎる」
・「米国株は過大評価されていない」「12月のテーパリング決定を完全に支持」
・「次回の会合で安定的かつ計画的な量的緩和の縮小を予想」「12月のテーパリング決定は疑う余地がなかった」

 ※ 参照ジョン・ウィリアムズの発言・ニュース:要人発言ニュースのゴゴヴィ

 こうした発言が出ているだけに、今月のさらなる量的緩和縮小についてマーケットは既に目を向けているために、前回のFOMC会議内容なんて重きを置けないと言った部分もあったのでしょう。

 ただ、先月時点では、FOMCメンバーの考えは「真っ二つで、若干タカ派より」と言ったイメージを投資家に与えたと言う点は頭に入れておきたい内容のように感じています。

 さて、それでは手短に本日の戦略ですが、やはり「FOMC高値を叩けばどうにかなる」と先日に紹介しておきましたが、これが見事にはまる動きとなってくれましたが、この背景には日本株の動きは勿論ですが、ドル円ベースに考えると「マーケットが本邦の輸出系オーダーを嫌がっている」ように私には見えています。

 つまりは、これから欧州・アメリカ時間と入っていく中で、105円台を付けているようならば、日本時間に向けての売りを高値で入れて行く事がレンジ意識も強くなり面白いのではないか?と見ております。

 反対に下値に転んだ場合には、104.4にて本邦輸入系のオーダーを引っかけている事から、104.5以下の推移で日本時間12時を過ぎている場合には、底値着地を待ち、適当に戻りを狙ったロングも有りだと考えております。

 板が薄いので、企業からフローを怖がる動きが如実にマーケットに出ている状況のため、金曜日に向けてのポジション調整が起こるのであれば、その戻り等を狙うのは旨味のあるところだと考えています。

ドル円4時間足のチャート

 時間の関係上、本日のドル円チャートはお休みですが、105円台にて壁が生まれ始めている事も意識して良いかと思っています。