ドル円の反応に変化有り

 [2013-6-6] 先日からの下げは、先日のブログ「ドル円担ぎから100円割り」で紹介しているチャート通りと言いますか、分かりやすい位置での反発となり、やはりマーケット全体的な雰囲気で言うならば日本時間に担ぎ上げて、欧州・アメリカタイムに下げると言う展開が見られています。

 その理由としては、やはり日本からのドルフローを警戒する点も有ると思いますが、少しでも高値圏で捌かせたいと考えるファンド関係の思惑も合致しているように考えています。

 そう言う事は、やはり雇用統計を前にした本日は、やはりショート派な人にとっては正に「攻め時」と言う様子をマーケットが作り始めているようにも思えます。

 ただ、やはり押したところには必ずと言って良いほどの厚めのオーダーが重なっているので、一旦揉んでいる98.5辺りでは、売り手も「易々とは割れない」と考え、明日の雇用統計に控えたポジション調整を行う動きが出るようにも考えています。

 さて、本日の題材としては、ドル円の反応に変化有りと言う事で書いていきたいと思うのですが、先日のブログでも紹介しているように、「アメリカのQE削減に対してのドル買いの流れよりも、QE削減による経済ダメージを考えたドル売りの流れが出ている」と解説されているニュースを再び目にしました。

 ドル円だけをターゲットに考えれば納得も行く話かも知れませんが、先日の資源国通貨(オジ・NZ・南ア)の動きを見て、金相場が堅調に推移し、米株が叩かれている様子を見ても、果たしてそう言えるのか?と再度疑問に思いながら某大手アナリストの解釈を読んでいました。

 やはり、しっくりと来る点は、QE削減 ⇒ 米景気先行き不安 ⇒ 米株が壊れる ⇒ 証拠金維持のためのドル資産が必要 ⇒ ドル買い ⇒ リスクオフの流れ ⇒ 日本株にも不安 ⇒ 円買い ⇒ クロス円下落 ⇒ ドル円下げる。

 の方が私的には納得がいく展開のように感じています。

 つまり、この流れが出始めている今は、何でもかんでも買い相場だった先月頭のマーケットとは違って、投資家が守りを意識し始めている相場展開と言えるのでは?と言う事です。

 守りを意識するのであれば、やはり手堅く行動するのが基本となってくるので、今週末の米雇用統計の結果がよほど逸脱していない限りは、行って来いの展開になるのでは?と言う算段を付けています。

いつものドル円4時間足チャート

 さて、ドル円チャートの話に入る前に、本日はECBの政策金利決定会合が予定されていますが、もしかすると、上限金利を下げてくるのでは?と考えています。

 マイナス金利と言う突拍子も無いアイデアが先月は、ドラギ総裁の口からも出ていましたが、あれだけ大きな集合体において、マイナス金利を導入する事による副作用は大きなものがある事が考えられます。

 そこで、今回の会合では、有っても上限金利の引き下げ程度かな・・と踏んでいますが、引き下げが行われれば、ドル円に対しては下方向の動きとなる事が想定されるので、余り大きな期待は持たずに追いかけておきたいと思っています。

ドル円2013年6月6日チャート4時間足

 ドル円マーケットについては4時間足をいつものように作ってみましたが、形としてはダブルボトムを意識させるような形状になっているため、下値抜けが無いのであれば、買ってみても面白いように考えています。

 ただし、99円を下抜けてくると、思惑は一気にターゲットラインへと変化するので、その点だけは十分注意した買いと言う事になりそうです。

 また、4時間足全体でのトレンドはまだまだ下方向を示唆しており、さらにトレンドラインの角度は1本目と言う事を考えると、チャート的な底値は少し深い事を示唆しています。

 ただ、上でも紹介しているように、フロー的にはドル需要が多いと言う事も意識されるので、戻りは強めになると考えています。

 ではでは、本日はここまでとさせて頂きたいと思います。