2013年6月のマーケット

 [2013-6-2] 本日は週末、明日から6月のマーケットに突入していくと言う事で、どう言う風な戦略を立てるべきなのか1人悩んでおりました。

 月足ベースに見てみると、日本のバブル期にも無かった8連騰を達成してしまい、現在の相場が如何に異常相場であるのか?アベノミクスが如何に強力であるのか?を露呈する形となりました。

 形状としては、月末にかけてファンド関連の売りが入った事により、陽線上髭と言う形で引ける事になりましたが、それをベースに考えて打ち込んで良いものか?と、頭の中では迷いが有ります。

 マーケットは日本の都合のみで決まるものでは無く、海外の情勢等も踏まえてレートが決まると言うのは当然の事なのですが、日本からの円売り材料が限界を来ている中で、今度はアメリカ発のドル買いネタがチラホラと出るようになっています。

 しかしながら、アメリカ発のドル買い材料と言うのは、同時にアメリカの株売りネタとなるケースがほとんどですので、アメリカ株の崩れの流れが波及しリスクオフの展開となるようであれば、円買いの展開となりうると言う非常にイジイジした思いでドル円マーケットを追いかけていく事になりそうな予感をしています。

 それならば、他の通貨を売ってドルを買っておけば一番良いと言うのが理想論なのですが、シカゴ筋のポジション推移を見ていると、円売りが非常に大きく膨らんでいる事から、この調整局面やストップの刈り取りを狙うと言うのも1つかと考えています。

ドル円2013年6月2日チャート4時間足

 さて、ここでチャートについてですが、先週末のロンドンフィックス時に確認されていたオーダーを白いラインとして入れてみましたが、このライン辺りは今週の始めネタが出にくい状況下では効果的に使えるのでは?と考えています。

 つまりは、100.2辺りをバックにしたロングと、101.8辺りをバックにしたショートと言う事になりますが、基本的に月末押して引けているので、日本時間もその流れが継続するならば、欧州・NYタイムの反転狙いの逆張りがセオリーかと考えています。

 週末にネタが出ない時、多くは日本時間の仲値辺りまでは、先週末の流れ継続し、仲値を基準としたフローや材料が無くなると警戒が解けて反転と言うケースが散見されるためです。

 100円台で引けていると言う事で、本邦系の輸入筋からの月頭のドル需要が出る事も考えられるでしょうし、基本的には安値買いの流れをベースとして月曜日を見て、その後の展開によってポジションを組み立てる方法になってきそうな予感はしています。

再び100円は割れるのか?

 これは、誰しもが知りたい、1兆ドルクラスの質問と言う事になりますが、私個人の見方としては、月ベースでの陰線付けは100円割れと言う事になるので、可能性は無きにしもあらずと言ったところかと思っています。

 ただし、この100円付近にはオプションやらオーダーやら、個人投資家の大規模ストップなど、売買材料が目白押しとなっており、如何にファンドの圧力と言えども「材料無しには割れない」と考えるのが自然な事のように思っています。

 そこで、その流れを決める一番大きな材料が金曜日の米雇用統計となってくる訳ですが、ここで良い数値が出た場合、先にも書いたように米株が崩れ落ちると言う恐ろしいマーケットを想定しなければいけなくなっています。

 米株が崩れ落ちる場合、間違いなく円買いが行われる訳ですが、オーストラリアドル・ニュージーランドドルなどは、大きく下落する事になるかも知れません。

 「良質な米指標で落ちる米株価」と言うと、少し違和感を覚えるかも知れませんが、これが、FRBの抱えている非常に大きな金融緩和の代償と言うところになるかと思います。

 さらに、マーケット関係者の多くはアメリカ経済の好調さは、「今年中に必ず落ちる」と見ているのが大多数です。もし、ここで米株が崩れるなら、ちょっと先行きに対してマーケット全体が浮き足出つ事が想定できる訳ですが。それは神のみぞ知ると言う事なのかも知れません。

 そこで、ドル円が100円を割れるかどうかについて、もしも米株が崩れれば、そこを狙ってたたき売りを仕掛けてやろうと、私も虎視眈眈と狙っている訳です(笑)。