米金融緩和縮小ドル円動き

 [2013-12-12] 先日はブログ内で過去を振り返ってみましたが、本日は今朝方発表された米シンクタンクリポートによるマーケットの興味深い動きについて紹介してみたいと思います。

 まずは、先日作成していたドル円の4時間足チャートからですが、本邦輸入系の買いオーダーラインより下で推移した事により、本日日本時間にそれの購入を恐れて買い上げられた事実へと繋がった事が考えられます。

ドル円2013年12月11日チャート4時間足

 さて、それでは本題に入りたいと思いますが、まず米シンクタンクがどのように発表したのかと言うと、以下のように発表が行われました。

 「最近の強い米経済指標が来週のFOMCで量的緩和が縮小される可能性を高めている」

 つまりは、来週発表予定のFOMCにて、アメリカの量的緩和縮小が行われる可能性が高い(縮小が行われるだろう)と言う見通しをマーケットが持った訳です。

 このように米国の量的緩和縮小の見方は、これから始まる米金融引き締めの動きについて、どうしても示唆される事態となり、来年からFOMCメンバーがタカ派へと移行して来る事も考えると「米ドルの価値上昇」を示唆させるものになります。

 そんな発表の中で、「ドル円がどのように反応をしたのか?」と言う事が本日の話題となります。

 ドル円を追いかけていた上で、「米国債の利回りの変化は?」「米国株の動きは?」「日本株の動きは?」「金相場は?」と言うドル円以外の4点を意識して見ておられた方は、もう私が言う事は何もないのですが、意識されていなかった方のために少し状況について報告させて頂きたいと思います。

 先日のシンクタンクによるレポートは、「アメリカの金融緩和からの縮小方向への転換期」について言及されたものでしたが、「来週にもFRBによる政策転化が起きる」と考えたトレーダーがどのように動いたのか?が最も私達トレーダーが注目すべき点でした。

 縮小が起こるのは遅かれ早かれ決まっている事で、シンクタンクのレポートの正確性は分かりませんし、それは悪魔でも予想であって結果ではありません。

 つまりは、私達トレーダーが信じるものは値動きという事になります。

 そこで、どのような動きが起こったのかを解説すると、「初動でドル円は少しドル買いへと傾きます」が、これは他通貨、特に新興国通貨に積極的に売りが入りドル買いを起こしたためで、ユーロやポンド、それにオーストラリアドルなども積極的に売り込まれドルが買われる流れになりました。

 そのバランスを保つためにドル円は上昇反応を見せた訳ですが、先に反応をしたのが積極的に売り込まれるユーロドルやポンドドルに押されてユーロ円やポンド円にも売りへの影響が出た事でした。

 こうした円買い他通貨売りの流れ(元はドル買い他通貨売りの流れ)を受けて、ドル円に関しても上値が抑えられる結果となってしまったのですが、その後、一気にドル円に関しても売りへと流れる事になります。

 それがドル円が上昇傾向に有った中での、米株の売りが発端となりました。

 米株はシンクタンクレポートの反応を受けて、「金融緩和縮小による影響で米国経済鈍化が見られるのでは?」と言う考察の元、真っ先に売りで反応をしました。

 しかしながら、マーケットはシンクタンクのレポートによるもので「決定では無い」との見方から、強い反応とまではならず70ドル程度の急落で下げ止まりを見せ始めたのですが、その影響を大きく受けたのが日本株でした。

 日本株は、米国株による影響を大きく受けやすいので(日本と米国の経済が密接に関わっているため)、米国の経済鈍化による観測は直ぐに日本株の動きへと直結してしまいます。

 そのため、日本株が急落を見せ、その影響によりドル円についても円が買いこまれる事になりました(別サイトになりますが、FX初心者用に日本株とドル円の動きについてまとめた物があるので、この動きについてはそちらを参考にしてください。「日本株が売られるとなぜ円高に?」)。

 その一方で、米国債についてですが、通常であれば米国債購入枠が小さくなる事から米国債は売りで反応をしたかったところですが(これまでは米金融緩和縮小の話題が出ると米国債は売りで反応を見せていた)、昨日のケースでは反応は『米国債買い』で反応を見せました。

 これは、米国株が落ちた事によるリスクオフへの動きが如実に出た形で、「米国債は米株の変動を見て動き出した」言うイメージが強く残るものになりました(後に、米国株の下げ止まりを見て、米国債は売られる事になった)。

 これらの結果は、来週、量的緩和が縮小される事が発表された場合には、「米国債は米国株の動き方を見て動くであろう」と言うイメージをトレーダーに与え、来週のFOMCに向けての動きは米国株の上値を抑えて、下値を下がる展開になる事を想像させます。

 そうしてケースにおいて、米国株が下値を攻めた場合には、米国債は一時的にリスク回避の動きへとシフトし、米国株が下げ止まると再び売り込まれる事が想像できるので、ドル円への影響は、下値探り(米株下降時)の大型反発(米株下げ止まり米国債売り)と言うイメージが浮かぶ事になります。

 次に、金相場については、ドル高の煽りを受ける事になり、金は米ドルと反対の動きをしやすい事から、売りへとシフトし、リスクオンオフでは無く、ドルに対して動いたイメージが強く残りました。

 ドル円が本格的に下落を見せる場合には、米株の急落により資産の逃げ場が無くなり金買いに走る事が考えられます。

 万が一、米量的緩和縮小の発表を受け、米株の下げの反応が止まらない場合には、「高い確率で金買い」が起きる事が考えられます。

 通常であれば、ドル高金安となるケースですが、ドルと共に金が買われたとなると、完全にリスク回避の動きとなるため、リスク回避の代表通貨である円はさらに買いこまれる事が想定されます。

 まとめると、この3つのポイントを見ておくことで、米金融緩和縮小時の反応に対する動きの大きさについて、ある程度の目安が付けやすくなった事が先日のシンクタンクのレポートの動きから印象付けられました。

 さて、本日のブログは、文字にすると非常に説明が困難で、私の文章力と与えられた時間では、説明を上手にする事ができませんでした。

 結局、アメリカの金融緩和縮小時にドル円はどう動くの?と言う話を知りたい方が多いと思うのですが、昨日の結果を見たところ、これまで、この反応については謎でしたが、「高い確率で上値を叩けば儲かるのでは?」と言う分析結果になります。

 つまり、FOMCで縮小が発表された時に付けた一時的に付ける高値は、ただのストップ刈りとして髭になる可能性を考えています。

 もちろん、今回の反応をFOMCメンバーも見ているので、縮小が有った場合にも、その後、米株の下落から守るために何らかのフォローを入れてくる事は高い確率となるように考えています。

 要するに、焦点は縮小が有った場合に、FRBがどれだけ株を下支えできる材料を同時に持ってくるのか?と言うところに集まってきそうです(縮小に変わる代替え案)。

ドル円4時間足のチャート

 さて、本日も前半部分に時間が掛かってしまいましたので、後半はチャートだけです。

ドル円2013年12月12日チャート4時間足

 基本的なアイデアとしては、やはり日本時間に入りやすい本邦系からのドル買いオーダーに引っ掛からないような推移を見せやすい点です。

 米株は先に紹介したように崩れやすくなりましたが、それを追いかけてドル円が崩れるケースも見られ易くなるのですが、やはり日本時間に向けての底値買いは多く入りやすい事が考えられます。

 底値を拾えば「日本時間までのホールド」が理想的なマーケット展開だと考えています。