年末、投資家のあるある

 [2013-12-7] 本日は、土曜日と言う事も有り、来週についての話では無く昨日の米雇用統計を振り返りつつ、トレーダー間で交わされる年末に良く聞く話を紹介してみたいと思います。

 私は元々海外に在住していた際にマーケットについて学び始めたため、トレードで生活をされている友人が日本国外にもいます。

 そんな友人と先日話していた際に、ふと「年末になると、良く交友話題になるよね♪」と思う事が有ったので、紹介してみたいと思います。

 もしかしたら、他の投資家さんたちも同じような話をされている方がいらっしゃるのではないでしょうか?

年末に友人とトレード雑談すると必ず話題になること

 いきなり本題からですが、トレーダーの友人と話すを必ず飛び出す言葉は「Getting hard(段々難しくなってきているね)」と言うワードです。

 これは「トレーダーあるある」なのかも知れませんが、毎年毎年、年を重ねて行く毎にマーケットが難しくなってきている事を感じる今日この頃なのです。

 その原因と言うのは沢山有るのですが、私と友人達が最も敏感に感じているのは「値動きの狭さ」と「材料の多さ」さらに「マーケット速度の高速化」です。

 特に私の場合にはドル円を主にした取引を行うトレーダーですので、他の通貨ペアで取引をしているトレーダーと比べて“かなり値幅が狭い”事は言うまでもありません。

 動いても“150pipsがやっと”と言った状況で、稼ぎを出すにはコンスタンすに益を出すか、もしくは損失を減らす、それか投資金額を引き上げるしかありません。

 こう言った状況が、トレードに対してプレッシャーを与え、時には偏頭痛で吐き気や眩暈などをもたらし、私の髪の毛を一本一本奪っていっております(笑)。

 次に、「材料の多さ」についてですが、以前と比べると年々話題となる国やケースが増えており、例えば近年を例に挙げるならばキプロスまでマーケットの話題として加わってきました。

 「キプロスって何処のどんな国だよ?」とwikipediaなどを使い国の状況について調べた方と言うのも少なくなかったのでは無いでしょうか?

 また、今年のケースではイタリアの政治問題についても、色々なニュースを探し出して読みあさったトレーダーの方々も少なくないでしょう。

 このように、毎年新しく情報を頭に取り入れて行く中で、情報を整理し紡ぎ出して自分のポジションへと変えて行くわけですが、知識として頭に入れたとしても、想像以上に反応が薄かったり、時に全くマーケットが無視をしてくる事も珍しい事ではありません。

 そう言った選択肢の中で、特にインターネットの普及によるニュースの多さは、私に取捨選択を迫るケースを毎日与え、情報を集める時、また取り入れる時と、多大な集中力を消費しております。

 「そんな事を気にせずにトレードができたならば・・」と思いながらも、そこでサボってしまうと、負けた時に悔しさしか残らず、私と言う人間の未熟さを感じるのです。

 最後に、「マーケット速度の高速化」についてですが、以前もこのブログ内で紹介しましたが、どうやらモデル系ファンドの自動売買システムは、ツイッターやfacebookと言ったSNSなどのデータについても自動巡回で取得させており、それをトリガーとしてポジションを持つ事が分かりました(ツイッターからの反応の速さが尋常でないため)。

 恐らくは、特定の人間や企業などのツイッターについて常にデータを入れておき、特定のキーワード、例えば「bomb(爆弾)」や「earthquake(地震)」と言ったキーワードをベースにして、自動で文章解析を行い、それで仕掛けを行ってきています。

 こう言った高速化されたマーケットの中で、私のような弱小トレーダーが、「この先もマーケットで生き残っていけるのだろうか?」日々心配になるのは言うまでもありませんよね。

 昨日、アメリカでは米雇用統計・失業率が発表されました。

 その数値を見て、アメリカは12月に金融緩和引き締めについて議題に上る事は間違い無いことになったと思います。

 米国債は売られ、米株上昇、こんな状況で、引締めが発表されるとするならば、その時のマーケットはどのように判断するのか?また、私はどのようにポジション取りすべきなのか?

 正直、余りにも多く溢れている材料の中で、この米量的緩和縮小に関しても難しい状況になっていると言うのは、皆様もお気付きになられているかと思います。

 さぁ、皆様も忘年会等で言いたくなりませんか?「あぁ、マーケットは年々難しくなってきている。」トレーダーは先を考えるので、来年の事を考えると今から憂鬱なのかも知れません(笑)。