米シリア攻撃は回避の公算

 [2013-9-11] 今日は、米シリア攻撃回避の話をする前に、少しだけ個人的な話をさせてください。

 数ヵ月前、友人の行動が最近不安定である事を感じた私は、ある会食の席で、その友人と二人きりになる事が有ったため、「空気を乱すな!!」と言う指摘をするために、「なぜ、お前の行動は不安定なんだ?」と友人に強く問いました。

 すると友人は、重い口を開き、「自分の嫁(友人の妻)が、ガンなんだ」と私に話しました。

 友人は、私のトレーディングと言う仕事が、精神的に大きな苦痛を味わった状況下では差支えが生じる事を知っていたため、その話を親友である私にも半年以上隠し続けていたのでした。

 その日から、私は毎日神社通いを始め、神様へと祈り続けて3ヵ月、雨の日も風の日も誰にも内緒で通い続けていたのですが、「何と!!!今日、奥さんのガンが完治した!!」との一報を貰いました(涙)。

 この感動で、今日は全くトレードができておらず、寝不足もあるとは思うのですが、眠る事もできず(涙)、「いや、本当に、ただただ良かったと・・(涙)。」

 FXブログなのに、こんな出だしになってしまって大変申し訳ないとは思うのですが、「ただ本当に良かった。神様ありがとうございます」と言う事ばかりが頭に浮かんできてしまい、本日は重要なシリア情勢について書いておかなければいけないと言うのに、言葉が出て来ません。

 友人が1人で耐えた半年間は、如何に辛かったものか、苦しかったものか、私達トレーダーの苦しみとは大きく違う苦しみではありますが、彼はその苦しみを乗り越えました(涙)。

 ここで書くのは、本当におかしなことだと思いますが、本当にありがとうございます。これを書き終わったら、今日も参拝に行ってまいりたいと思います。

 どうも、マーケットについてどのように書けば良いのか分かりませんが、私の知る限りで大変恐縮ですが、シリア情勢の状況と昨日のドル円4時間足チャートについて、今日も書き残しておきたいと思います。

ドル円2013年10日チャート4時間足

 上は、先日私が作ったドル円4時間足チャートですが、ポイントを100.10、100.20と言う風に紹介しております。

 この水準で、マーケットは2度3度止まってくれたため、私はスキャルピングにてショートを打ち込み、本当にコツコツですが微益を重ねていたのですが、これは、こう言うブレイク相場になっている状況下で、ロングを持てていない自分の技量を疑うところでしょう。

 このブログを読まれている方は、既にご承知かと思いますが、ドル円は日足トレンドをブレイクに成功し、チャート上では、かなり強い買いシグナルが発生しておりました。

 そのシグナルは出ていたものの、ファンダメンタルズ的な状況改善が無く(材料が無く)、買いを入れるに入れられなかったのがこれまでのドル円の展開でしたが、オリンピックを筆頭に、米QE(量的緩和)削減が今月が濃厚とみられている点、さらにはシリア情勢の改善と繋がって好材料が出ているため、今の強気の状況となっています。

 現在ブログを書いている最中に100.50を上抜けしてきていますが、100.50は、100円台で大きな観測が有った本邦輸出系の売りオーダーを全てこなした形となります。

 つまりは、これより先を強く望める展開がきている事を意味しているのですが、この100.50まで押し上げてきた材料としては、チャートのテクニカル材料しかりなのですが、やはりアメリカがシリア攻撃に対して躊躇している点です。

 アメリカは、「攻撃する」とオバマ大統領含め、既に右手を振り上げているのが今の状況で、それに対してイギリス議会の反対を受け、一緒に拳を堅く握ったイギリスは、上げた拳を使わない事を早々と決定し攻撃から脱退、世界のリーダーとしての地位を示したいアメリカは、「世界の反対を受けても攻撃を実行する(アメリカの国益を守るため)」と言う強気の立場でおりました。

 しかしながら、ロシアからは、「アメリカが拳を振り上げるなら、我々はシリア同盟国として拳を振り上げなければいけない」と、第二のベトナム戦争をイメージさせるような状況下となっていました。

 そんな中、欧州からのアメリカの軍事攻撃に対して強い反発と、米国内からも起きた強い反発に、オバマ陣営としては「上げた拳をおろす必要」が生まれ始めました。

 それは、「シリアの細菌兵器を来週以内に国際組織に預けることで、アメリカは攻撃はしない」と言うものでした。

 これに対して、ロシアは賛成の意を唱え、シリア側(政権側)からも「それに沿う」と言う意思を示したのですが、面白いのは、「シリアで細菌兵器は使っていない」とこれまで主張してきたロシアとシリアの180度転換でしょう。

 これを飲むと言う事は、結局、「細菌兵器を使いましたよ」と言っているようなものだと思うのですが、その辺りは、アメリカが振り上げた拳を下げる理由ができれば、「何でもかんでも良い」と言う状況で、ロシアとシリアに接触し交渉を既に行ったのでしょう。

 メンツのためには、何としてでもアメリカはシリアから細菌兵器を押収しなければいけない流れになってきているのですが、まぁ、ここまで大々的にアピールしているのであれば、既に矛の納める鞘は見つかっているのでしょう。

 また、このシリア側の対応を待つ形として、米議会での結論についても、「今週は一切シリアに対しての決定は行わない」と言う流れができてきており、恐らく、来週終わりには「シリア側からの武器提出を確認」と言うニュースが流れ、マーケットの注目は、米QE削減と債務上限へと移っていく流れとなる事が考えられます。

 そこで、現在は円売り(QE削減とシリア解決の見通しから)と言った形になってきています。

 本日のマーケットの注目材料としては、やはり本邦系から出ていた厚い売り需要を熟した事で、一気に上方向の開放が起こる可能性が示唆されるので、アナリストによると「103円が見えた」と出している方もいますが、正直、売り材料を探すのが難しくなってきているのは確かだと思っています。

ドル円4時間足のチャート

 今日は、本当に文章が多くなってしまったのでドル円4時間足のチャートだけを掲載させて頂きました。

ドル円2013年11日チャート4時間足

 かなり強気のマーケットとなる可能性が見えてきているので、私のように逆張り専門の方は我慢が必要になるかもしれません。

 最後に、いや、本当に良かった・・。神様ありがとうございます。