オリンピック決定相場

 [2013-9-8] 今朝は、私はテレビにかじりついていたわけですが、その理由は御存じの通りオリンピック招致についての投票結果を待っていたからです。

 やはり、決め手となったのは安倍首相の記者団からの質問に対する回答(福島原発について)で有ったように私の目には映った訳ですが、東京オリンピック開催が決まった事による影響は、明日の相場に非常に大きく作用する事が考えられるので、朝から注意が必要です。

 私は、バンクーバー冬季オリンピック開催時にバンクーバーに住んでいた訳ですが、冬季オリンピックは夏季オリンピックと比べて“それほど経済効果が高く無い”と言われていたものの、住宅価格は軒並み上昇し、開催時にはアパートを貸し出すと数十倍もの利益が上げられる状況となっていました。

 また、経済効果はオリンピック需要と呼ばれるものがメインで、開催1~2年前までは、建設業ラッシュとなり、オリンピック開催前には、その需要が落ち込み若干景気後退、その後、開催によりオリンピック関連商品が大量に売れる事から、商品価格の高騰が起こります。

 オリンピック開催時には、関連商品は通常価格の5~10倍で取引され、終了後1週間後にはセールなどと称して、通常価格にまで戻ります。

 飲食店においても、世界中の記者たちも集まるため、価格は高騰し、通常の1.2~1.5倍の料金設定となったり、いつもは閑散としている店でも満員状況が続くなどしていた記憶も有ります。

 さて、このオリンピックがマーケットに対してどのように影響を及ぼすのか?と言う事についてですが、まず、明日は日本株は“かなり強い”と言う事が想定されます。

 先週は、この東京招致が決定するのでは?と言う見方から既に日本株を購入していた動き(オリンピック関連株)が出ていたのですが、明日は、その比では無い買いが入る事が想定されます。

 日本株の上昇は、そのまま円売りへと波及してくるため、ドル円に対しても買い傾向で考えております。

 また、日本のオリンピック関連のニュースでかき消されておりますが、オーストラリアではアボット党首率いる野党勢力が選挙で勝利し、ラッド氏率いる与党は陥落し、政権交代が行われることになりました。

 この今回選挙に勝利し、次期首相となる事になったアボット氏は、「日本との貿易を強く進めるべきだ」と言う旨を発表している方ですが、一方で捕鯨については厳しい発言を繰り返すなどしている方ですので、そう言った意味では捕鯨関係、漁業関係においては日本とのイザコザが発生する可能性も否定できないので注意が必要でしょう。

 また、10年計画における、緩やかな財政赤字の解消を宣言しているため、政策は比較的穏やかな印象を持つアボット氏ですが、与党が敗選した理由として炭素税など増税を強く推し進めた事が要因とされているため、与野党が入れ替わったとは言え、急激な政治転換は無いのでは?と考えています。

ドル円4時間足のチャート

 今日もドル円の4時間足チャートを使って作画してみました。

ドル円2013年9月8日チャート4時間足

 完全にファンダメンタルズ要因が、オリンピックで強くなっているのですが、それを予期しているかのように日足レベルでのトレンドラインで反発している事が分かります。

 テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも、明日はご祝儀相場スタートとなる可能性が高いので注意が必要です。

 最後に、日本!!オリンピックおめでとう!!!