月曜日見通し週末中国指標

 [2013-11-10] 年末に近づくに従い、私自身の今年のトレードもそろそろ終わりに近づいている事を感じる今日この頃。

 こうしてマーケットを振り返って見ると、今年はさほど大きなマーケットは無く、強いて挙げるのであればイタリアショック(イタリア政治不信による危機感からのリスクオフの動き)が、今年の最も動いたマーケット象徴となってしまうのか?と個人的には年の始めは良かったものの全体として結局値幅の出なかった今年のマーケットを少し物足りなさを感じる次第です。

 アメリカの財政の崖から始まったマーケットでしたが、結果的に先送りのみを解決策としていることから、10月に政府機関の閉鎖が起こる事態となった訳ですが、結果的にこのような事態になったにも関わらず、中身は結局先送り、焦点は米政府のネジレに対する不満が先行する形と言ったところでしょうか?

 その中で世論はオバマ政権に対する不満が膨らみ、支持率は過去最低を記録するなどの騒ぎが出ていますが、一方で最大野党である共和党の支持率はオバマ政権の支持率40%程度の半分の20%程度しか無く、国民は米政府事態への不満を募らせている流れが形成されています。

 照準は米中間選挙を目標に動き始めるとは言え、共和党は民主党支持を覆らせる事は難しく、かと言って民主党は共和党を圧倒する事が難しい事から、「このような流れが今後も継続していくのであろう」と言うのが米政府の落ち度でしょう。

 その一方で、米経済の回復は強さをアピールする形となり、財政の崖問題や政府機関閉鎖などのハードルをしっかりと乗り越え、堅調に推移する住宅市場を後押しにして、力強い回復が出始めている事が雇用統計を代表とする経済指標で明らかになってきています。

 以前から指定記されていた20万人と言う米非農業者部門雇用者数も、先週の金曜日発表された分で+20.4万人とクリアし、さらに前回分の+14.8万人についても上方修正が行われ、+16.3万人と言う結果になりました。

 「政治に足を引っかけられつつもしっかりとした成長を示す事ができている」と言うイメージを持った投資家も多いはずです。

 そんな流れを引き継いでドル円は、99円を超え本邦輸出系からの売りが強い水準まで上昇を見せた事から、個人的には高値売りで攻める形となりますが、このブログ内で何度も紹介しているように、週末高値張り付き、もしくは、安値張り付きで引けたマーケットは、前週の流れを週頭で引き継ぐ事が多いと言う傾向があります。

 つまり、今週の場合では、月曜日のマーケット、特に開け直後となると基本目線は上方向に舵を取る可能性が高い事を頭に入れておく必要があると考えています。

 そこで、上を見上げれば99.50と言った大型のストップが有る訳ですが、問題となるのは本邦輸出企業からの円需要です。

 先週にも少し円買いを出した企業が有ったようですが、企業からのオーダーは一度に出してくる事が多く、そのオーダーに乗ってくるファンドや銀行筋があるため、特に下方向の場合には「急下降を見せる事が多い」と言うのも頭に入れてマーケットに臨む必要があると感じています。

 つまりは、辿り着くところが「高値売り」と言うことになります。

 次に、先日中国のCPIとPPIや小売売上高等が発表されていますが、目立った変化は見られず「大きな材料とならない」と考えておりますが、気になる点としては依然として大きなギャップがある中国のCPIとPPIで、これについては「中国の過剰投資による影響を何処まで耐えられるのか?」が焦点になってくる話だと考えています。(参照:中国CPIの推移へ中国PPIの推移へ)

 指標内容的には“ただちにマーケットへは影響が無い”と考えられるものの、全体的な中身としては“危険の継続”と言うのが本音で、今後の流れ次第では今年の暮れから来年にかけて中国バブルの話題が再び出てくるかも知れません。

 明日のマーケットには影響が少ないにしろ、頭の片隅には留めておきたいと考えています。

ドル円4時間足のチャート

 いつもは後半にドル円の4時間足チャートを紹介しているのですが、本日マネーパートナーズさんのメンテナンス中となっており、いつも使っているMT4から画像を取り込んでも良かったのですが、この後、自動車保険の更新手続きがあるので今日のチャートはおやすみさせて頂きたいと思います。

 基本的には、「輸出企業の売りオーダーをバックにした高値売り」がマーケットの注目となってくる事は間違い無いところですので、月曜日はアメリカも休みと言う事で、日本時間の値動きを楽しんだ後は少しゆっくりできればな?と考えています。

 それでは、皆様も週末お忙しいと思いますが、ゆっくりと休まれて、明日、また戦場でお会いしましょう(笑)!!