ドル円ECB・GDPでの動き

 [2013-11-8] 先日は99.38で売りを入れておりましたが(事前に2度損切り:99円バックと99.10バック)、それが深夜にものの見事に決まり、思わず咥えたばこをしていたのを落としてしまうほどでした(笑)。

 まずは先日のチャートからです。

ドル円2013年11月7日チャート4時間足

 特に先日のチャートには表示されていないのですが、普通に輸出系の売りが入りやすいポイントまでマーケットが上昇している事と、トレンドラインにそった綺麗な上昇派を形成しているように感じておりました。

 しかしながら、やはり日本時間のマーケットの最大のポイントは「輸出系からの大量の売りフローが入るのでは?」とマーケット関係者により噂されている99円オーバーの水準で、この辺りで握っておけば何とかなるといった感覚でショートを打ち込んだ方も少なくないのではないでしょうか?

 案の定、急降下をしてくれたおかげで、ドル円は久しぶりに2円超の動きになってくれたわけですが、この流れについて推察をしていくと、多くの疑問が残るマーケットとなっています。

 先日の目ぼしい話題としては、「ECBによる利下げ決行」、「米GDPの予想を上回る強さ」、「twitterのIPO好調」と言ったところでしょうか?

 その中でも個人的に驚いたのが、ECBの利下げと米GDPの結果なのですが、どちらも完全にマーケットのコンセンサス、所謂、市場予想からは大きく乖離する結果となりました。

 まず最初の面白い反応についてなのですが、ECBがサプライズ利下げを行った事を受けて、ドル円は上昇路線を歩みましたが、実は日本の民主党政権時代には、これと全く逆の円買いへと振れる傾向がありました。

 これは、米・欧が強気の金融緩和姿勢を取ることで、その溢れだす資金の矛先が米ドル・ユーロ以外のものへと流れ、「金融緩和が十分でない」とマーケットから見られていた日本の円を買う流れになったためです。

 しかし、今回のケースにおいては、サプライズ状況を受けてユーロがドルに対して強気の売り先行を行った流れを引き継いで、ドル買いのイメージが比較的強い動きとなりました。

 さらにその後発表された米GDPが予想+2.0のところで+2.8と言うかなり強気の数値を叩きだした事で、後半にゆるみが有ったとは言え、政府機関の閉鎖を帳消しにするような経済成長にマーケットが再びサプライズの動きを出して、QE縮小が近いとの見通しからのドル買いへと突き進みました。

 ところが、99.40辺りまで上昇したドル円は、急速に折り返す事になりましたが、海外の友人の話では「99円の特大ストップを巻いた」とのことでしたが、その後の動きからみてもファンドが一気に売りに入ったのが見て取れた方も多いのではないでしょうか?

 その後、98円ストップまで巻き込む流れになったのですが、そこでも大玉のストップが入っていたようで、そのストップもキッチリと巻き上げた事から強い売り相場となったようです。

 日足チャートを見て頂けると「酷いチャートだな」と思われる方も多いと思いますが、個人的には先日のマーケットがサプライズ要因が基本でブレイクを促すのかな?と言う兆しを感じておったのですが、結局レンジレベルに戻ったと言うことで、次のターゲットは下方向になるのかな?と言う気持ちでおります。

 しかしながら、難しいポイントとしては、円が主体となりすぎた昨日の動き方に対して、マーケットが過敏に反応を見せる事で、注目が集まっている分、ファンドは仕掛けにくいと言うのが本音です。

 本日は、97円付近まで押してこなければマーケットに入る気は無いのですが、そう言った意味で考えると結果週末ポジション調整の流れも想定すると、打ち込まれるならばNY後半にむけての戻り狙いのロングを考えている状況です。

ドル円4時間足のチャート

 さて、後半はいつものドル円4時間チャート使って、マーケットの流れを見て行きたいと思います。

ドル円2013年11月8日チャート4時間足

 チャートを見てみますと、今までの流れを完全に全否定するような巨大陰線を付けてしまいましたが、その後は日本時間に入ると言う事で、97円でチラホラと輸入系からのフローが警戒される事になり、一部巻き戻しの動きとなっております。

 しかしながら、先日から私が紹介している輸出系の売りラインである(緑ライン)を背に買いは伸びていない状況で、地合い未だに売り傾向と言ったところと判断しています。

 ただ、気になるポイントとしては先日の売りに関してファンダメンタルズ材料が全く出ていない事で、材料出尽くしを狙っての売りである事も考えるならば、本日の巻き戻しの動きは若干小さめになってしまうのかな?と・・。

 さらに下に突き刺すような動きが出るのであれば巻き戻しの狙いは旨いポイントになりそうなのですが・・と、言う感覚でマーケットを捕えています。