クリミア・コソボ情勢

　[2014-3-12] 昨日は、余りに多忙過ぎたためブログをお休みさせて頂きましたが、本日は少し時間に余裕があるため、ウクライナ問題について私の知識の定着を兼ねて書いてみたいと思います。

　今朝方、ロシア関連のニュースを読んでいますと、ロシアメディアは今回のウクライナ情勢・クリミア半島問題について、「コソボ問題」と何が違うのか？と言った報道が行われていました。

　「コソボ問題」について、私は聞いた事があれど一体どういう問題なのか全く知らなかったため、少し調べてみたのですがロシアの言い分が良く分かると思います。

　そもそも「コソボ」とは「セルビア」の中にある国なのですが、「セルビアの大多数はロシア人やポーランド人と同じスラブ民族」ですが、その中にあるコソボは、「セルビアの隣国であるアルバニア系の住人であるアルバニア人がコソボ住民200万人の内90％」を占めるそうです。

　この時、コソボでは「セルビア」による影響で、「セルビア語」を話さなければ職が無かったり、職が有っても非常に安い賃金で雇用されるなどし、学校では「セルビア語」のみとするなどの迫害がアルバニア人に対してあったそうです。

　その状況について出てきたのが正義を振りかざす、イギリス・アメリカで、「コソボ」の独立を支援するためにセルビア空爆を訴えたそうですが、ロシアは自分たちと同じ民族が暮らすセルビアを空爆させる訳にはいかず、イギリス・アメリカに対して抵抗したそうです。

　この時、セルビアの情勢を欧州・アメリカがなぜ短期で抑えようとしたかと言うと、セルビアはギリシャやイタリアなどに近い国で、交通手段や物資の輸送路として非常に重要視されていた事が主な要因だったようで、現在のウクライナ情勢とほとんどが酷似するように考えられます。

　1つだけ違う点としては、今回はロシアがクリミアの独立を支持する側で、欧米各国がウクライナを支持する側と言う、逆の状態となっていることです。

　この事を知っているロシア人にとっては、今回のウクライナ問題で欧米とロシア、どちらが正しい事をやっているのか？と言うと一目瞭然で、「どうしてコソボの独立は支持され、ウクライナのクリミアの独立は支持されないんだ？」と言う訳です。

　その流れを受けて、ロシアではプーチン大統領の支持率が急上昇しており、世界の正義と利権が如何に怪しいものなのか？を朝から再度考え直す機会となっておりました。

　今回のクリミア半島の状況について、日本のメディアはクリミアに対する軍事制裁ばかりに注目し中立的に批判する日本政府を批判しているケースが目立ちますが(基本的に夜9時以降のTVニュースを見ています)、コソボ問題でセルビアを空爆した欧州・アメリカの事を考えると、完全に今回の一見はロシアばかりを責めるのは筋が違うように考えられました。

　と、中身を少しだけですが勉強してみると、このウクライナ情勢は泥沼化していく事はほぼ間違い無く、それが現在のドル円の状況になっているのであろうと考え始めました。

　さて、後半はドル円チャートだけ紹介しておきます。

　上のチャートを見て頂けると、現在17時過ぎですが、攻防はネックラインの攻防となってきている事が分かります。

　私が今年に入りずっと紹介している102.7がやはりキーとなっている事が分かるチャートですが、このラインをバックにした買い、抜けるならばショート相場へと一気に傾く事をイメージしてトレードを組み立ててみたいと思っています。