イエレン総裁のシフト

 [2014-4-17] 本日は、案の定時間が無い訳ですが、どうしてもイエレン総裁の発言が気になったので、端的に記事にしておきたいと思い、慌ててブログ更新をしております。

 早速本題に入りますが、イエレン総裁の今朝方の発言をリアルタイムで見られていた方もいらっしゃるかと思いますが、彼女の全体的な発言の中身がハト派よりで有った事に対して、個人的な考えを書いてみたいと思います。

 下は、先日作成したドル円の4時間足チャートですが、ターゲットはまだカットしておりません。

2014年4月16日ドル円4時間足チャート

 イエレン総裁は、これまで「金融緩和終了後半年で最初の利上げを行う」と考えられるような発言を出すなど、比較的タカ派よりな姿勢が目立っておりました。

 しかしながら、一転、今朝の発言では「FOMCは景気回復を支援するため緩和政策の維持にコミット」「米雇用市場の回復は極めて遅い」「インフレが目標値を下回るリスクの方が大きい」と言った、ドル売り方面へと流れやすい発言を出しております。

 正直なところ、最近のFRBメンバーの発言全体を見ておりましても、少しタカ色が薄れている感が有ったところで、この発言が出ているので、“イエレン総裁らしいな”と思っておりました。

 と言うのも、イエレン総裁就任時にも紹介しましたが、彼女は前総裁であるバーナンキ元総裁がカリスマ的な総裁で有ったのに対して、データ重視のチームワーカーだと言われています。

 最近のFRBメンバーの発言がタカ派色を消し始めている事で、彼女の発言についてもハト派色が広がる内容になったのでは?と考えられる訳ですが、彼女に続いて発言を出しているダラス連銀総裁であるフィッシャー氏の発言を読むと、その憶測が確信に近づきます。

 フィッシャー米ダラス連銀総裁「経済は成長しているものの、成長は力強いものではない」「大規模な資産購入には、いくつかの懸念がある」「いくつかの産業では労働力不足」

 フィッシャー氏は、FRBメンバーの中でもタカ派職の強いメンバーで、最近の発言でのタカ派指数を示すRHDPが+3.5を付けている強いタカ派の委員です(参照:ゴゴヴィ:リチャード・フィッシャー)。

 そんな彼が、若干弱気な発言を出している事を考えても、FRBメンバー内でのタカ派色が、一時期よりも薄れているように考えられます。

 さて、もう締めくくりに入りますが、「なぜ、イエレン総裁の発言に対して今回書いたか?」と言いますと、ここまで顕著に周りの委員との兼ね合いを発言として出してくれる総裁ならば、他の委員の発言を良く読み込んでおけば、FOMC時の会見等でもかなり友好的に使えるのでは?と踏んだわけです。

 もちろん、以前からもその事を薄々考えながらトレードをしておった訳ですが、今回の発言を見て、「一度実践する勝ちはあるな?」と考えた訳です。

 また、この内容については研究した上で、ブログ内にて発表させて頂きたいと思っております。

ドル円4時間足のチャート

 さて、後半はドル円チャートを急ぎ足で作っておきました。

2014年4月17日ドル円4時間足チャート

 チャートは高値に届いておりませんが、髭無しでの形状ではまだ上目線に、髭有だとネックライン下抜けで下目線にと言う強弱入り混じる形となっているように考えています。