中国GDPとGRIFとドル円

 [2014-4-16] 少し中身は違っていましたが、マーケット全般的には想定した通りの動きとなってくれた事で、今週は“そこそこ”上手く行っております。

 余りの多忙のため、家でゆっくりとチャートを眺めている時間は無かったのですが、外出先では、いつものようにマーケットニュースを読みふけっておりました。

 さて、本日の話題へと入っていきたいと思うのですが、本日はまず中国の経済指標の話をしておかなければいけないでしょう。

 中国の経済指標は、幾つか発表されましたが、その中でも注目してみていたのが、GDPです。

 中国のGDPは予想が+7.3%(%以下省略)で有ったのことに対して結果は+7.4と言う数字になり、前回値が+7.7と言う事で、全体的には前回よりも悪かったものの、市場予想よりは良いと言う結果となり、個人的には、「可もなく不可もなく」と言う数字を出してきたように考えておりました。

 これも悪魔で個人的な見解ですが、「恐らくは、本来の数値は7.2辺りが妥当であったのではないか?」と言う見方を持って、この経済指標を見ております。

 そんな考えを裏付けるように、中国国家統計局からは「成長は季節的な振れの範囲、下方リスクはある」と言うコメントが出ています。

 つまりは、今回のGDPの結果は季節的な要因において前回の7.7を下回る結果となったが、それは許容範囲内の話で(シャドーバンクには問題無いとのアピール込み)、もしかすると次回発表時には前回値の修正があるよ(今回7.2を出すと大きな景気後退観測となり市場のパニック売りも有った可能性)と言うものです。

 こう言った経済指標発表内容の事前調整が行われる事は普通は無いはずなのですが、各国の発表値を見て頂けますと、前回値の修正が行われる事は良く有る事で、少し今回の数値には懐疑心を持っておっても良いように考えています。

 続いて、円売りの材料となった話題についてですが、日本の経済見通しが下方修正されるのでは?と言う話題から、追加金融緩和への思惑まで発展し、日本株が買いこまれた事により急速に戻す展開が現状と言えます。

 そんな中で、注目してみたいのが、麻生太郎副総理兼財務・金融相による「(株式について)GPIFが6月から動くので外人投資家が動く可能性がある」との発言ですが、GRIFが動き出すのを前にして、外国人投資家が日本株を釣り上げるのでは?と言う思いが市場に駆け巡りしました。

 GRIFは、海外の資産に対しても投資を行う事が、度々議論されている訳ですが、ドル円が6月に向けては買い上げられる事も想定しておく必要が生まれて参りました。つまり、この発言はドル円の買い要因と言えます。

 さて、最後に今後の動向についてですが、今週は金曜日に世界中のマーケットがお休みとなる事から、戦いは明日で終了と考えておく必要があります。

 そこで、本日からは行き過ぎた動きに対しての戻りをベースにして、10~20ポイント程度の戻り狙いの逆張りを持ってみたいと思っています。

 現在は、102辺りで揉んでいる訳ですが、これも102.7辺りまで伸びるようならば、買いポジションからの転化も含めて、短期的な戻り狙いのショートも打ってみたいと考えています。

 また、イエレン総裁の発言等も予定されており、過度に伸びるドル円に関しては、急激な落とし込みがある事も考えておく必要が有りますので、本日は、軽めに入って素早く出ると言う事を意識してみたいと思います。

ドル円4時間足のチャート

 それでは、後半はいつものようにドル円の4時間足チャートです。

2014年4月16日ドル円4時間足チャート

 以前からお話しておりましたが、結局綺麗なヘッドアンドショルダー(逆三尊)がチャート上で表示されました。

 ターゲットラインは102.7辺りと言う事で、売り場としては先に紹介しているように入りやすいポイントとなっているように考えています。