ドル円は底堅さを保持か

 [2014-4-1] 本日は、4月1日エイプリルフールと言う事で、「10億稼ぎました!」や「FXトレードの聖杯を見つけました!!」と言う出だしにしようかと悩んだのですが(苦笑)、後で友人を筆頭とした方々から苦情を受けそうなので、普通にスタートさせて頂きたいと思います。

 さて、いよいよ4月に突入してきたと言う事で、年末や消費税増税が重なって忙しさのピークとなっていたところから一段落付ける事になりましたね。

 しかしながら、マーケットの世界はエイプリルフールだろうが、私が忙しいだろうが忙しく無かろうが全く関係無く、レートだけが真実を伝えてくれます。

 それでは、先日のドル円チャートから振り返ってみたいと思います。

2014年3月31日ドル円4時間足チャート

 上のチャートを見て頂けると分かるように、もう何か月このオレンジ色のテクニカルラインについてお話させて頂いたか分かりませんが、完全にこのラインに始まり終わるような動きが有ったのが昨日のドル円の動きでした。

 一時的には強気の上昇を見せて103.5を突っかけに行きましたが、上値近辺を突っかけている最中に米FRBイエレン総裁からの緩和継続姿勢を表明するような発言が出た事により一気に下値を探る展開へとなりました。

 結局、「上値は重いのでは?」と言う印象をマーケットに与えただけの一日だったように思いますが、この上値での打ち込みが強かった理由として、「本日が4月1日と言う事で日本時間での企業からの売りオーダーへの警戒」が込められていたように考えていました。

 案の定、本日は本邦企業からの売りオーダーが入った訳ですが(後でチャートに表示)、直近での売りオーダーが102.2(上チャート参照)と言う事で、打ち込んだ企業的には「十分な為替レート」であった事を推察します。

 次に、本日の動きについてですが、本日はアメリカのISM製造業景況指数が気になるところですが、天候を理由にして数値が思ったより強く伸びてこなかった12月からの動きに対して、「3月のデータがどれほど強いのか?」が焦点になってくるかと思いますが、マーケットの動きとしては強すぎる数値に対してどのように行動を取るのかが難しいところになります。

 と、言うのも、余りに良いデータが出たケースでは、米国株が一時的にも上振れするものの、その後、急降下するケースが非常に良くみられており、米国債が売りで反応し利回り上昇と言う流れを持ち、ドル円もそれに習い上昇しようかと思ったところで、株崩れによるリスク回避の考えが米国債の買戻しを呼び、利回りが戻し始めたところで、ドル円は「上昇幅を全戻し」と言う流れがあるためです。

 金融の大まかな流れは、米国が利上げに向かう一方で、日本はデフレ脱却のために金融緩和継続と言う事で、全体的には円売りドル買いと言う流れが主流になってくる訳ですが、ロシア情勢も含め、まだ「完全に晴れ渡った空」とは言えない現状にマーケット参加者が手控えしているようにも見えています。

 最後に、中国情勢も思わしく無く、小さな企業が次々と倒産している状況について、「ひょっとするとバブルの崩壊が近いのでは?」と言う思いが出てきます。

 そうした中で、これからしばらくは、日本時間についても中国関連で注目が集まり大幅な値動きが起きる可能性があるので、そう言った点でも注意してみたいと思っています。

 また、4月と言うのは特殊な月で、これから来る5月のゴールデンウイークを前にして、マーケットは日本打ち込み体制に入るケースが散見されます。

 そのため、高い高いドスンと言った状況にもなりやすい事から、今月は高値を売っていき、長めの利益を目指すトレードも入れてみたいと考えています。

ドル円4時間足のチャート

 ドル円4時間足チャートです。

2014年4月1日ドル円4時間足チャート

 恒例のドル円4時間足チャートですが、本日のチャート見所に欠ける訳ですが、全体的にテクニカルラインが下値に大目にある事から、「底値は堅い」と言う印象を受けるチャート構成になっているように思います。

 特に、先日も少し触れたように、米雇用統計に向けての期待が強い事から考えても、若干底堅い動きで推移してくるのでは?と言うのが現在のマーケット観となっています。