FOMCとドル円相場

 [2014-6-15] 本日は、週末と言う事で来週のマーケットについて書いてみようと思います。

 サッカーWCは残念な結果に終わってしまいましたが、既に、WCの事からは頭を切り替えてマーケットの話題について語ってみたいと思います。

 さて、来週のマーケットの注目材料は米FOMCと言う事になってきますが、市場予想では100億ドルペースのテイパーリング(量的緩和幅縮小:先細りの意)と言う事で、恐らく、結果は同等の数値が発表されると考えています。

 直近のFOMCメンバーの発言等を追いかけていると、真新しいようなコメントも出ておらず、基本的には量的緩和幅を縮小している現状について「波風を立てたくない」と言うのが本音なのかと思います。

 そこで、縮小ペースを変更する事によるリスクを取るような事は無く、市場予想に基づいて動いてくる事が想定されます。

 もちろん、そのような見方をマーケット全体がしている訳ですから、縮小ペースに上下が発生するようなケースにおいては、大きなサプライズとなるため注意が必要です。

 ドル円に関しては、ユーロのマイナス金利に引っ張れたり、米国債利回りや日本株による動きに引きずられたりと、結局のところ方向性を持っておりませんが、市場全体を見ても月半ばと言う事もあり動意薄になりがちなので、FOMCの結果にサプライズが無い限りには他のマーケット展開を見ていく事がベースになりそうです。

 次に、ドル円マーケットが頭打ちをし始めている要因として、貿易収支がプラスに転じた事がありますが、現在のところ本邦系の輸出業者からのドル売りオーダーは無難にこなしており、そこまで強い円買い需要は出ていないように感じております。

 しかしながら、103には恐らく強気のファンドや銀行関連からの売りオーダーに加えて、企業筋からの実需の売りオーダーが並んでいる事が考えられるので、短期売買のポイントになる事は間違い無いと考えています。

 最後に、現状では102円での攻防戦となっていますが、明日月曜日は、五十日のスポット日と言う事もあり、下値では101.8以下では輸入系筋からのドル買いオーダー、上では102.7辺りからの輸出系企業からの売りオーダーを念頭に置いておきたいと思います。

 上のレンジ水準を壊すような事態は、中国・ウクライナ・イラクとこの辺りの情勢がさらに悪化する事が目先の話題になるかと思いますが、その辺りが静かであれば、結果、101.8~102.7辺りのレンジを基本として行動してみようと考えています。

ドル円4時間足のチャート

 ドル円4時間足チャートです。

2014年6月2日ドル円4時間足チャート

 チャートは下向きの動きとなっていますが、基本的にはFOMCまではレンジを意識し、株価・米国債等を追いかけておくのがベターかなと考えています。