株暴落と為替と懺悔!

 [2015-08-29] 現在は、土曜日の午後4時過ぎ。今日はマーケットも休みですが、兼業トレーダーには休みはありません。起きると自らの汚物で酷い状況になってしまっていた老犬を見て絶叫し・・。その後、お風呂で格闘すること2時間、先週から寝不足続きの体に鞭を打ってブログを書いております。

 さて、トレーディング用のパソコンが突然壊れてデータが飛びそうになって、慌てて車を数時間走らせただの、仕事の方で大きな事業が動き出しそうでビビっているなど、そんな私の日々のことはどうでも良い。

 まず、今週のマーケットの暴落を予期できなかったことに懺悔させて頂きたいと思います。

 株の暴落と共に、私の方には連絡がガンガン入ってきたのですが、「この下げの原因は何ですか?」「何処で下げ止まりがありますか?」「明日も落ちますか?」、もう急落した時間が日本のトレーダーにとってのゴールデンタイムだっただけに、この問い合わせが凄かったです・・。

 私の知人である会社経営者の方は、800万円を瞬間的に持っていかれてしまったようでして、その方は資産を持っていらっしゃるから良いものの、一般的な家庭の方では死活問題にもなりかねない金額です。

 「暴落・急騰時は必ず私も戦っておりますので、ご連絡少しだけお時間を・・」

 私は、このブログの中でいつもお話していると思いますが、トレードに「攻撃的なもの」と「守備的なもの」があるとするのであれば、完全に超守備的なトレードをしております。

 これは、勘違いされては困るので言及しておくと「利益確定が早い」と言うものでは無く、損失に対してかなり厳しい判断やストップロスポイントを設けていると言う意味です。

 このトレードスタイルは、こうした急降下する相場や急上昇するようなマーケットで、正直、爆益を生み出します。

 今回の急落も、先週のブログを読んで頂けると分かるように、私は反転を狙って基本的には短期ロングで組み立てに臨んでいたにも関わらず、投資資産の10%の利益が数時間で転がり込む結果となりました。

 具体的には、年初来高値を持ちこしてきたショート(長期保有)を徹底的に対して徹底的に利益確定を掛け(残り2ポジションまで減らし)、長期ロングションが幾つかストップに巻き込まれる中でも下落時に利益を確保します。

 さらに、投げ売り(他の投資家の方はどうか分かりませんが、私には投げ売り時に銅鑼(ドラ)の音が頭の中で響き、一気にマーケット反転のトレードを教えてくれます)に対して買いで入り、116.4辺りから積み込みました。

 もちろん、この時に取ったドル円のロングポジションに対してもストップが入っており、あの値幅の中で10pipsストップにて持つことができています(これはかなりの至難の業です。ストップ幅最大15pips制限による日々の努力の結果かも知れません。)。

 さて、逆に言うならば、今回のような大きな値幅が出た時に損失を出してしまうようでは専業として食べていけませんので、「私は腐ったとは言え、元専業なんだなぁ。まだ専業行ける(笑)?」などと、考えていたりしました。

 しかしながら、長年マーケットと対話し続けてきているにも関わらず、今回の下落を週末時点で察知することができず、皆様に注意喚起のお知らせができなかったことが悔しいです。ただ、ただ悔しい・・。そして情けない・・。

 こうした状況になると、役に立つのは経験で、逆に経験さえあれば(銅鑼が聞こえれば)簡単に乗り切れるのですが、マーケットに参加される方のほとんどが経験の浅い方ですからね・・。このところ、90%くらいの割合で週刊予想を的中させていたことで、私自身「マーケットに対して慢心が有ったのだろう」と本当に反省しなければいけないと、思っております・・。

 しかし、ここで止まっていてもいけませんので、気持ちを切り替えて来週のマーケットについても考えてみたいと思います。

 まず、先週末の時点で、今回の下落に対して私がロングで反転を狙えることを考えていた理由として「米国債の利回り」がありました。

 この米国債の利回りは、先週末2%台ギリギリで推移しており、イメージですと軽く1%を付けたとしても直ぐに2%に戻る、これが割り込むような相場と言うのは大相場になるはずなので、「さすがに大相場がやってくるには早すぎるだろう」と言う目安がありました。

 つまりは、2%を割り込みに掛かった時点で、マーケットの怪しさを感じた訳ですが、その時には120円割れとなり、日本株は18000円割れと、VIXが急上昇する異常相場になっておりました。

 しかし、この時に指標となった米国債は今週末の時点では上昇軌道を描き2.2%辺りまで回復しており、今後利上げの示唆と共に3%近くまでの上昇があることを考えるのであれば、ドル円市場とのバランス、または株式市場とのバランスも改善しており、相場全体的にもタルミが取れたように思えております。

 これを一定方向のバイヤスと呼ぶかどうか分かりませんが、現状としては、マーケットは傷ついた流れと落ち着きを取り戻しつつある中で、基本的に方向性を持つことが難しいことが予想されます。

 ファンダメンタルズ的には、FRBの利上げは10月以降に持越しされるムードが出始めており、逆に今後、市場の動きが安定化するような状況になれば、利上げに踏み切ることになる可能性も示唆されます。

 つまりは、まだ底堅い買いの動きとなることが想定されます。

 アナリストたちは、口々にドル円の相場転換について話題にしておりますが、個人的には最も高値を付けるタイミングとしては、「これまでの高値の付け方が弱すぎる」と言う思いで見ております。

 こればっかりは、誰にも想像がつかないものですが、イメージとしては誰でもショートが打ち込めたポイントが現在の高値となっているのは、相場としては理論的では無いように思えております。

 例えば、私の長期ロングは75円台のものが幾つかありますが、そのロングと言うのは、日銀の最終介入直前につけた下抜け直後のレートであり、その数分後には、数円上にまで上昇しています。

ドル円4時間足チャートについて

2015年8月29日ドル円4時間足チャート

 さて、最後にドル円チャートについてですが、もうこれを見ると4時間足レベルの値動きでは無いので、特に語ることは無いのですが、気を付ける必要があるのは「値幅」になろうかと思っております。

 こうした「大きな値幅となったマーケットの後」、と言うのは基本的にマーケットはレンジ相場を取り、値幅は非常に狭くなります。

 しかし、今回のマーケットでは大幅に反発を見せる形となっており、値幅も広いことから、いつもの様相とは少し違っているように感じています。

 そこで、基本的にはレンジで推移してくることを想定しながら、下は120円での買い支えが入ることを意識し、上では様子を見ながら中国の急な動向にも対応すべく売りを入れてみようと考えています。

 値幅が出るようであれば、マーケットは一気に123円~125円のレンジへと戻ってくることも十分考えられますので、週末の雇用統計もありますし、月末の買い、月頭からの打ちこみも意識しておきたいと思います。

 今週を過ぎれば少し眠れますかね?睡眠不足が続くマーケットは年々体がきつくなってなってきておりますが(笑)、来週も張り切って頑張りましょう。