雇用統計後のドル円?

 [2015-05-09] 「最近トレードにキレが無いみたいだね?」

 つい最近の話、知り合いにこのように言われてしまったのですが(涙)、頭の中では色々な「言い訳」が次から次へと頭に浮かぶものの、全てを噛み殺して「おっしゃる通りです」と答えました。

 数字が全てと言うのがトレードの世界な訳ですが、しかしながら調子が悪いと言っても先月も1月ベースではプラスですし、今月若干資産を減らしたと言っても基本は含み益を減らした程度の話で、リカバリーのロングを入れるなどして地味にダメージを軽減していたりします。

 問題は、「費用対効果」。これにつきます。

 現在の私は兼業トレーダーとして、他の仕事をいくつも行っているとは思えないほどマーケットに費やする時間は長く、来年からは事業資金である外貨をFXにより資産安定させることも考え始めているほどFXと接しております。

 言わば、私は休みを取りませんので「プライベートの時間全てはFX」と言っても良いと思います。

 そこまでして、毎日何時間もチャートを見たりニュースを読んだりして、この今月頭からのトレード成績は「ちょい負け」と言う結果です・・。

 情けない自分に対して怒りが込み上げてくる訳ですが、風林火山の「徐(しず)かなること林の如し」ではありませんが、そっと高ぶる胸をなでおろして、再びトレードに向かうことを決意する週末となっております。

 さて、以上に前置きが長い週の私のFXブログは、決まって「マーケットについて展望を描くことができていない」と言う時なのですが、私自身、なぜトレードで著しい成果を残せていないのかはテクニカル的には既に判明しております。

 そうです。「日足レベルでのレンジ相場」、これが私にとって諸悪の根源です。

 レンジ相場は多くのマーケット参加者にとって「恵みの雨」とも言える相場で、一般的に「トレーダーの多くが勝つことができる相場だ」と言われております。

 そのため、一般的には嬉しい相場状況にコツコツ稼いで喜んでいる投資家が多い中で、私のような「ヒネクレトレーダー」はあぶり出しを受けてしまい、トレードの劣化を指摘されやすい訳です。

 しかしながら、スイングトレードでは、年初来高値ショート・年初来安値ロングについてはしっかり握っていますので(両建てではありません)、一度ドル円が動き出すようなケースになったならば、私の利益も右肩になってくることを想定しております。

 つまり私が何を言いたいのか?と言いますと、「今はレンジ相場で苦手な相場展開だから、もう少しトレンドが出るまで待ってください!!」と言う、完全な言い訳です(笑)。

 苦手なレンジ相場であるにも関わらず先月も若干プラスを出しているのですから、大目に見て欲しいと言うことですね(笑)。

 今週は、皆様にご迷惑をお掛けするといけないので余り来週のマーケットについて言及するのはやめておこうと思っているのですが、先週1人でトレードしていて気が付いたことがあったので、その話をして前半は終わりにしようと思います。

 先ほどからレンジやトレンド相場について話していますが、「レンジ相場では多くの人が利益を出す(利益を出しやすい)」その一方で「トレンドが出ている相場では一般の人は負けやすい」と言う傾向があります。

 これは一般的に「コツコツドカン(小さな利益を積み重ねて1回の大きな負けトレードで全て失うトレードのこと)」となっている方が多いことを示しているかと思います。

 それもそのはずで、私はトレンド相場に自分のトレードを合わせる切っ掛けとなったのが、「損小利大」や「塩漬けの禁止」と言った自己制約を設けたことが要因で、トレンド相場に照準を合わせることにより「資産を追求するトレードから、資産を徹底的に守るトレード」へと変化させてきました。

 つまりはレンジ相場で利益を出せている方々と言うのは、トレンド相場になった時には弱い傾向があり「要注意だ」と言えるのかも知れませんね(スイスフランのような急激な動きなど・・)。

 そうしたことを考えますと、私は比較的良くやっているように思えるのですが(笑)、「最近トレードにキレが無いみたいだね?」の一言で、プライドがずたずたになってしまい、明日からも頑張ろうと小さくこぶしを握る私がここにおります(涙)。

ドル円4時間足チャートについて

2015年5月9日ドル円4時間足チャート

 今週は前半、一切来週のマーケットについて語っていないので、後半で少しだけお話をしておくと、「米雇用統計の結果は悪くない」と言う点です。

 チャートを見ると落としていますが、これはマーケットで「4月の米雇用統計は良いらしい」と言う噂が広がっていたため、その結果を受けて崩れた形です。

 完全に「Buy the rumor, Sell the fact(噂で買って事実で売る)」と言う展開が決まったと言えます。

 しかしながら、全体的には20万人を超える雇用案件が出たと言うことで、失業率は小さくなってくることが考えられるので、個人的には「良い数字だな」と言う印象を持ちながら下げるマーケットを見ておりました。

 しかしながら来週は、「雇用統計後のドル円」と言うこともあり、少々トレンドが出にくいことも感がられますので、今回の指標では材料不足、つまりは「アメリカの即利上げ」にとっては良い指標とは言えない、と言うことを意識しながら「若干の調整的な動き」を思考へと加えてマーケットに臨むことになりそうです。

 このようなケースでは、最近では米国債の動きに左右されているので、株が崩れた場合においても米国債の利回りを意識することも頭においておきたいと思っております。

 最後にチャートに関してですが、チャートはフラッグ形式となっており上下どちらに飛んでもおかしくない形ですが、全体的には下限にテクニカルラインが走っており上値を抜けなければ、やはりレンジ相場継続の可能性が高い形と言えます。

 「材料が無ければ動きにくい」、そのようなイメージを持つ来週のマーケットですが、ポジションは揃っていますので、一度ブレイクした場合の逆張りには注意が必要ですよね。