米利上げにFRB議長動く?

 [2015-03-28] 土曜日の深夜に1人パソコンに向かいマーケットについて考えておりますが、こうしてマーケットデータを見ておりますと今後の相場が少し難しくなってくるように感じ始めています。

 と言うのは、「米国の利上げに関する動きの難しさ」が問題となってくるためなのですが、この「米国の利上げ」は、「景気が良くなる⇒利上げ⇒株式上昇⇒リスクオン⇒米国債利回り上昇」と言う分かりやすいものになっておらず、「景気が良くなる?⇒バブル回避⇒利上げ⇒経済の引き締めを意識して株式相場下落⇒リスクオフ⇒米国債利回り低下」と言う展開も考えられ、非常に厄介なものとなっています。

 さらに、もちろん上のフローチャート通りに動くケースは無く、「利回り上昇の一方で米国株は動かない」と言う流れや、反対の「利回りが動かない中で株価は上昇や下降」と言ったマーケット展開も意識する必要があり、どうやら一筋縄でいきそうにありません。

 こうした展開になると、「米株なのか?米国債なのか?」と言うところに注目しつつマーケットでポジションを作っていくことになるのですが、頭の片隅においておくと便利なことは、この両者がセオリーに基づくような動きとなっていない場合、綱引きが行われると言う点です。

 例えば、米株が上昇してリスクオンの展開となる中で、米国債の利回りが低下した場合、米株もしくは利回りの強い動きの方が相手側の動きを引き込むことになります。

 「株価が500ドル超の上昇」をする中で、なかなか米国債はリスクオフとなりにくく、それまで低下傾向であったとしても、リスクオンの流れが一気に市場を駆け巡り上昇へとシフトします。

 そして、その流れが最後の投げを誘う動きとなり大きな上髭や下髭を作り出すわけですね。

 さて、回りくどい話になってしまいましたが、それでは現在米国の利上げムードはどうなっているのか?本日の話題にもなっている「米利上げにFRB議長動く?」について書いてみたいと思います。

 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長「利上げ、年内に十分に正当化される可能性も」「インフレが目標に達する前に利上げ開始すべき」(参照:ジャネット・イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の発言・ニュース

 正直、どえらい発言を今週末に残しています。

 実は、米国がこれまで利上げに踏み切らない最後の砦として考えられていたのは、このインフレ、CPI(消費者物価指数)となるわけですが、総裁の発言を見る限り、それを否定してしまっています。

 このイエレン総裁はそもそも、前総裁のバーナンキ総裁とは違い、チームワーカーであることから、FRBメンバーの総合的な意見を述べることが多い総裁なのですが、その総裁から出たこの発言。

 見ると、「6月の利上げ」が正直、視野に入ってきたように思えます。

 さて、この展開についてどのように私は動くべきですか?

 多くのトレーダーが今悩んでいるはずですね。その理由は先に述べた展開を読む難しさがあるためですね。

 「正直、難しい・・」

 この展開にどう立ち向かっていくべきなのか?多くのトレーダーはチャートに頼ってきているのかも知れませんね。

ドル円4時間足チャートについて

2015年3月28日ドル円4時間足チャート

 こうしてチャートを見ると、やはり気になるのは先週付けた安値です。

 チャートの形状から考えても下値を探りにきた展開では、短期的に買いに入れば高い確率で戻りを取れるようなダブルボトム形状を作ってくることを考えています。

 一方で、上値に関してですが、まずはキーワードとして119.6が出てくると思うのですが、押し上げる展開になった場合には119.6をこなすかどうかに注目してみてみたいと思っています。

 119.6まで伸びるならば、ターゲットは120に入ってくるので、再度120を下限にした展開を想定するトレーダーが増えてくることから120円以上でどれだけ強い売りがあるか?について注目しながら119円での買い上げの動きについて、その力の駆け引きを追いかけていく流れになることを考えています。

 全体的には、チャートは底値を割った場合にターゲットは117になってくることから上限120円とする115~120円を意識する展開になってくることを想定していますが、その場合、米国株が下げ、日本株も下げている展開となるので、株式相場との兼ね合いも見る必要がありそうです。

 また、底値が硬いようならばダブルボトム等の形となって、上値を再び追いかける展開を意識していますが、売り手が少し売りづらい形となっているように思いますので、中途半端なところで入るよりも「引き付けてから」と言う意識をしてみたいと思います。

 最後に、週末の雇用統計で流れが形成されるのは絶対条件ですので、その前の動きについては全て雇用統計に集約されることを意識してトレードしてみたいと思います。

 それでは、3月ももう終わりになってしまいましたが、今週も張り切って参りましょう☆