チャートは戻りを示すが?

 [2016-01-17] 2016年FXの始まりは流れが全く違う。

 正直、「ここまで問題が山積みとなる年明けがあっただろうか?」と言いたくなるほど、景気がTOPを付けてしまった感がある2016年の幕開けとなってしまっています。

 近年でもギリシャ問題や中国問題など年明けから騒がれることはありましたが、どちらかと言うと、全体的には問題が隠れている状況で、浮き彫りにはなってはおらず、「来月にごろには問題が起こるかな?」と言った憶測からマーケットが弱気になる展開が多かった印象です。

 しかしながら、今年のスタートは?と言いますと、完全に市場は中国景気の失速・エネルギー革命における原油暴落・IS問題・難民問題・米国利上げによる景気後退の憶測・日本の消費増税による影響への意識・イギリスのEU脱退の可能性、挙げれば切りがない無いほどマイナスな話題が出揃ってしまっています。

 先週、逆に言うならば、底値を割らなければ買いで立ち向かえるかな?とお話しした通り、何度か買いで入ってみましたが、反転はかなり調子良く入り、半分は利益確定させても残りの半分はストップに持っていかれてしまいます。

 特に「下り最速」と言いますが、まさにブレーキが壊れている状況をイメージさせるものになっているかと思います。

 その最大の要因は何なのか?

 これは、原油相場もそうかもしれませんが、やはり、真っ先に挙げる必要があるのは中国景気の後退だと私は考えています。

 この中国景気後退のイメージは、かなり強く、最近ではFRB地区連銀総裁達も警鐘を促し始めていることを考えると、この世界的な株安に対して歯止めが掛からない可能性まで出てきています。

 さて、ここで困ったのは米大統領選挙の行方です。

 米国の景気が後退し、再度FRBが金融緩和や利下げを行うとなると、これは現政権へのイメージとしてはかなり悪いものになることは言うまでも無いかと思われます。

 米国では、これまでもFRBに対する政治的圧力に対しての話題が時折出てきておりますが、そうしたことも2016年の半ばに出てくる可能性も否めません。

 こうした状況をどのように打破していくのか?もしくは再度景気が失速する流れになるのか?

 その見極めが今年のカギになってきそうな予感はしております。

 また、来週のマーケットもまた中国目線で取引を重ねてみることが吉、と言うよりもそれ中心で今のマーケットが動いておりますので、まず週明けの中国の様子をうかがって、その後、動きが無いのであればアメリカのマーケットを見て、と言う感じになりそうです。

 (もう一発大きな落とし込みが株に起きるようであれば、日銀が動くことを市場が予想しだすことも忘れないようにしたいと思っております。)

ドル円4時間足チャートについて

2016年1月17日ドル円4時間足チャート

 ドル円4時間足について最後にみてみたいと思います。

 今回、ドル円のチャートを見ておりますと、先週同様にまたまたダブルボトム形状になってきています。

 ネックラインのブレイクこそが上値を追う展開では重要になってくることがチャートに刻まれていますが、ブレイクした場合には、120がターゲットになると言うことで、今回のダブルボトムを信じるトレーダーは少ない無いような印象があります。

 しかしながら、やはりファンダメンタルズ的な逆転の何か?が必要であることは間違い無いため、そうしたものが飛び出してこない限りは、ネックライン(Technical Line)が上値目途になるとの見方をしてみています。

 今週も下相場との戦いが株式相場を中心として広がりますが、これだけ落ちてくると反発でも十分に狙えますので、一発長いものを狙う一方で、しっかりと利食いも掛けていきたいと考えています。

 しかしながら、上値目途としての120はかなり重さを意識することを考えています。

 今週も緊急的な動きがある可能性が高いですが、しっかりと戦って、相場で生き残ることを忘れず、淡々とトレードをこなしてみたいと思います。それでは、今週も張り切ってまいりましょう。