米雇用は弱く目先が変化?

 [2015-10-03] 実は、来週から2週間ほど海外出張が入っておりまして、「来週・再来週のブログは出来る限り更新する」と言う位置づけにさせて頂きたいと思います。

 もちろん、出張先でもマーケットは追いかけ続けますが、滞在先では休日に、さらにそこからも出張が入ってしまっておりますので、時間の関係上、難しいかも知れませんのでご了承頂ければ幸いです。

 もう何年も2週間もブログを休むことは無かったので、何とか調整してみたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 さて、今週のマーケットについてから先に紹介させて頂きたいと思いますが、週末の雇用統計の行って来いの展開でおいしい思いをされた方、または往復ビンタとなってしまわれた方、双方いらっしゃるかと思いますが、私は1度刈られましたが何とか前者となることができました。

 雇用統計時にドル円の下げについて注目されていらした方も多かったとおもいますが、その裏で、米国債利回りが2%を割り込み1%台へと突入しておりました。

 この米国債利回り(10年)が1%と言う状況について、良く分からない方はこれを機に覚えておいて頂けると、今後のトレード利益を伸ばす切っ掛けにもなることもあるかと思われるのですが、この「米国債が1%台」と言う状況は「異常相場」とも言える状況となります。

 これまで米国では量的緩和などで米国債を大量に買い込むなどして参りましたが、1%台半ばが限界と言うのがキーポイントとなっており、特にリーマンショック前からのトレーダーにとっては、驚きの利回りでしかありません。

 そして、昨日の雇用統計では、その1%台に突入してしまった訳ですが、トレーダー達は現状に気が付き始めます。

 「そこまで悲観する内容であったのか?」

 ドル円はレンジをブレイクしたこともあり、押せ押せドンドンと行きたいところでしたが、米国債利回りの限界を感じたトレーダー達は深追いができずに、次々とポジションを利益確定や反転させていく流れが先行します。

 そのため、米国債利回りの戻りを狙ったトレーダーは、「かなりの確率で昨日のドル円について戻りを拾った」と言う状況です。

 米雇用統計の数値が悪かったとは言え、さすがにあの動き方はやり過ぎだったので、私の感覚ではマイナス結果が発表された時の動き方かな?と言うのもあり、戻りが入りやすい状況となりました。

 さて、米国債について引けは1%以下で引けていますが、この数字について「低すぎる」と言うのが私の感想ですが、このことを考えると、ドル円は来週上値を突っかけに行っても良いのかな?と考えてる材料になっております。

 次に、あの米雇用統計時の動き方について、悪い米雇用統計結果を受けて、株下げ・米国債利回り下げ・ドル円下げ(金上げ)とのリスクオフの動きが揃う状況になりました。

 この状況を見ると、「米国指標が悪かったのだからリスクを取らない投資家が増えて当然だろ?」とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、リーマンショック以降、量的緩和で歪な環境になったマーケットを経験されていらっしゃる方にとっては「逆に新鮮な相場」と言えるかと思います。

 と言うのも、ここ数年間の相場では「米国の景気が悪くなればマーケットは更なる景気刺激策(量的緩和)を期待する」と言うあべこべな状況が続いており、昨年であれば、昨日のような統計結果が出た場合に「米国債利回り下げ・ドル円売り・株爆上げ」なんて言うことも良くありました。

 そのことを考えていると、「あれ?もしかすると市場は、利上げの準備ができたのかな?」なんて言う印象を持ちました。恐らくこの感覚は他の多くのトレーダーの方も持たれたはずです。

 今月の利上げは厳しいと言う状況に変わりはありませんでしたが、マーケットの変化について、昨日の雇用統計は多くの物を教えてくれたように考えております。

 また、この米国指標でのマーケットの反応について、日本の状況はまだ米金融緩和拡大時のものとなっていますので、日本発の悪材料については、追加量的緩和を期待する声が多くなることは頭に入れておいても良いかと思います。

 10月は、日本の量的緩和ネタで月末に掛けて動いてきますかね・・。

ドル円4時間足チャートについて

2015年10月3日ドル円4時間足チャート

 さて、最後にドル円の4時間足チャートについてですが、ドル円の4時間足チャートを見ますとレンジ相場をブレイクした動きが気になるかと思います。

 しかしながら、ブレイクは“ダマシ”となっているため、チャート的には上値を突っかけに行きたい形として引けています。

 また、小さなフラッグ状態(三角持合い)でも有ったことから、それもブレイクに失敗している形ですので、下値を探りに行く展開になるには「それなりに材料が発生する」もしくは「もう一度、上値を叩かれる」と言う状況が必要だと考えています。

 さて、今週はここまでです。また来週お会いできるよう出来るだけ時間を作ってみたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。